堅調推移のOMG(オーエムジー)~フィボナッチの節目が、次の布石に~

Daily Market Report 2021/09/22

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三角保ち合い中のゴールデンクロス、そして上抜け

OMG/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、OMG/JPYの日足チャート(期間:2021年4月月初~現在)である。

足元の動きを見ると、「中国の不動産開発会社の社債利払い不履行懸念(9/19 Bloomberg)」から株式市場が下落すると、暗号資産市場も9/20から9/21にかけて軟調な動きとなった。

しかし、OMG/JPYは、9/20の市場に連れて一時900円を割り込む場面もあったが、同日中に一時1,200円台と9月高値を更新した後、950円付近で取引され比較的しっかりとした動きとなった。

9月の値動きを振り返ると、9/7以降は方向感のでないレンジ相場入りした様子であった。しかし、9/19に大きな反発の日足を形成し、6日ぶりに節目の1,000円を上回った。翌日にも1,200円台まで上昇し、結果的に三角保ち合いを明確に上抜ける展開となった。

以前のレポート(Daily Market Report 2021/09/09「OMG(オーエムジー)、ソーサーボトム完成後に急騰するも即反落、この先の展開は?」参照)では、以下の3点を確認した。

・9/5ソーサーボトム(※)完成
・ネックライン突破から高値までわずか2日間で約40%の急上昇
・暗号資産市場全体の急落により一時700円寸前まで下落
※ソーサーボトム:安値圏で発生するお皿のようなカタチ(横ばい状態)のこと。価格が下降から上昇傾向を示し始めたときに形成されるチャートパターンであり、トレンドが下降から上昇へ転じる可能性を示す。

また、記事内、『日足ボリンジャーバンドでは上昇傾向崩れず』では、ボリンジャーバンドを用いた上昇シナリオとして、節目の1,000円台で足固めが出来れば、5/11高値1,335円や年初来高値である1,672円を見据えた上昇に繋がる可能性について考察した。

50日単純移動平均線(上図黄線、以下50MA)、200日単純移動平均線(上図白線、以下200MA)と一目均衡表をもとにこれまでの動きを振り返ると、三角保ち合いの期間である9/16に50MAと200MAのゴールデンクロス(上図赤丸)が確認され、日足チャート上では8月中旬に雲を突き抜けて以降、依然として三役好転が続いている。

テクニカル面では、上記「上昇シナリオ」が進行中であると解釈することができそうだ。

このレポートでは、その後の展開についてシナリオをアップデートしていく。

フィボナッチ・リトレースメントによる分析

OMG/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、OMG/JPYの日足チャートに5/7の高値1,672円と6/22の安値310円を結んで、描画ツールにあるフィボナッチ・リトレースメント(※)を反映させたものである。
※フィボナッチ・リトレースメント:「1:1.618」という黄金比率であるフィボナッチ数列を用いてチャート分析を行い、その後の動きを予想するテクニカルな分析方法。

9月の値動きをフィボナッチ・リトレースメントから見てみると、短期的な三角保ち合いの上限・下限価格は、上限価格:50%半値戻しの991円と下限価格:38.2%戻しの831円を節目とするレンジであったことがわかる。

また、ボラティリティが上昇した9/19から9/20にかけての値動きを見てみると、下限価格として従来の38.2%戻し831円でサポートを確認した後、上限価格として61.8%戻しの1,152円を目指して反発していたことが見て取れる。

その後、50%半値戻しの991円を下割れして、現在は940円前後で推移している。

次に、今後の考えられるシナリオを、以下に整理してみたい。

<シナリオ1>:上昇シナリオ

上昇シナリオは、日足ボリンジャーバンドでは上昇傾向崩れず』を踏襲する形となり、76.4%戻しの1,351円(上図青線)や年初来高値である1,672円を目処とした上昇を想定するシナリオである。

OMG/JPYは、9/19に50%半値戻しの991円(上図紫線)を突破し、9/20には61.8%戻しの1,152円(上図緑線)をも突破した。足元ではやや弱含む場面も見られるも950円前後での価格推移となっている。

これまでもOMG/JPYは、フィボナッチ・リトレースメントの節目を上限価格とするレンジを形成し、着実にその上限価格を上抜けしながら上昇シナリオを進行中であったことがわかる。

このまま上値を追いかける展開となれば、フィボナッチ・リトレースメントから見た次のターゲットプライスとして、50%戻しの991円(上図紫線)が、再度、意識される事が予想され、991円を攻略できた場合は、76.4%戻しの1,351円(上図青線)が次の目線と想定される

更にこの強い上昇の勢いが継続したまま値を上げていった場合、いよいよ年初来高値である1,672円まで視野に入ってくるかもしれない。

<シナリオ2>:下落シナリオ

一方で反落・下落シナリオとしては、38.2%戻しの831円~23.6%戻しの632円のレンジへ後退するシナリオが考えられるであろう

現在の動きを見てみると、50%半値戻しの991円を突破後、61.8%戻しの1,152円の上抜けを試すも、上抜け失敗、再度50%半値戻し水準を下割れしている状況である。

再度の上抜けを試すためには、50%半値水準の991円の上抜け、および991円~1,152円のレンジ形成により立て直しが必要と考えられる。

一方で、OMG/JPYは、足元の逆行高に支えられている面もあるが、暗号資産市場がもう一段の軟調地合いとなるような場合で、レンジ形成から連れ安する展開となったときには、38.2%戻しの831円~23.6%戻しの632円のレンジへ後退を余儀なくされるであろう。

また、従来の下値価格として意識されている831円は、一旦のサポートラインとして想定することができるものの、9/20のボラティリティ上昇が見られた場面で831円を下値として消化しているため、同様の値幅拡大が伴う場面においては831円を一時的に下回る場面を想定する必要があるかもしれない。

(9/22 午前9:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/21の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-6.38%、中央値は-5.30%、標準偏差は3.45%となった。

最小下落銘柄はXRP/JPY-2.76%、最大下落銘柄はOMG/JPY-16.17%

9/21の当社取扱い銘柄は全面安となった。

最小下落銘柄のXRP/JPYは、他の銘柄と同様に下落したが、翌午前6時の反発で上昇し、-2.76%の下落にとどまった。

最大下落銘柄のOMG/JPYは3日連続で陽線が続いていたが、4日目にして陰線となり、上昇前の水準に値を戻した。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/21の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は14.54%、中央値は12.56%、標準偏差は5.48%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPY30.31%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY6.66%となった。

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2021-09-22
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