QTUM(クアンタム)、9/7の急落は一時的な調整なのか、下落相場の入り口なのか

Daily Market Report 2021/09/15

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250円区切りでレンジ形成傾向

QTUM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、2021/5~現在までのQTUM/JPYの日足チャートに水平線を図示したものである。

QTUM/JPYは、9/5に1,500円のレジスタンスラインを上方ブレイクしたかに思えたが、9/7には反落。足元では1,250円ラインと1,500円ラインのレンジで膠着状態になっている。

5/7に、史上最高値となる3,598円を付けたQTUM/JPYであったが、その後は暗号資産全般に売り込まれた流れもあり急落し、5/23には安値635円まで下押しした。

急落後は、自立反発から5/28に1,500円まで回復する場面もあったが、6月初旬に1,250円ライン攻防で上値突破に失敗すると、再度下値を模索する流れとなった。

1,000円ライン、750円ラインを次々に割り込んで、6/22に448円と500円割れの水準まで足早に下値を拡大することとなった。

みたび500円割れの展開となった7/20の下落局面においては、あわや安値更新にまで迫ったが、6/22の安値448円には届かず、終値で500円台を維持して引けた。

相場が反転し上昇基調となったのは、7/21からとなる。

7/21からは売り物も出尽くしたかゆっくりと買い戻しが進み、7/31に750円ラインを上へブレイク、陽線を確認するとダブルボトム達成からか、それ以降、足早に上昇を続け、8/14には1,582円まで上伸した。

その後調整を挟んだ後に9/6には5/19以来の高値水準である1,773円まで上昇した。

上述のとおり、これまでの値動きからは、概ね250円区切りでの価格帯が意識されやすい傾向が確認できるが、今後の値動きはどうなるだろうか。

テクニカル指標と併せてQTUM/JPYの今後の価格動向について、シナリオを考えてみる。

上昇シナリオ:50日移動平均線のサポート力に注目

QTUM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、2021/6からのチャートに50日単純移動平均線(黄色線)、200日単純移動平均線(赤線)、一目均衡表、ボリンジャーバンド(±3σ・緑線)を表示したものである。

上昇シナリオは、現在1,250円付近に集まる50日単純移動平均線や一目均衡表・雲上限(上図白破線)をサポートととして、上方向へ向かうシナリオである。

この場合、まずは直近高値圏であり前述の250円の倍数価格帯である1,750円付近までの反発がターゲットとなるだろうか。

短期間で1,750円までの上昇を試すことになれば、現在1,700円付近に位置し、横ばいとなっている日足ボリンジャーバンド+3σ水準を超える上昇となる可能性があり、買い意欲の強さが示されることとなるだろう。

他方で上昇傾向にある50日・200日単純移動平均線が、強気サインとなるゴールデンクロス(上図青丸)していることも、上昇相場への期待感を高める一要因となりそうだ。

前回ゴールデンクロスが出現したのは2020/12/23であるが、この際には、価格が50日・200日移動平均線を上回ったのち、50日移動平均線がサポートとなって、5月初頭までの大幅上昇相場の起点となった。

今回のゴールデンクロスにおいても、50日移動平均線がサポートとして機能し、上昇相場を支える存在となるか、価格との位置関係に特に注目しておきたい。

下落シナリオ:オシレーター系指標では下落示唆?

QTUM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、QTUM/JPYの日足チャートにMACDを表示し、ダブルトップ形状を図示したものである。

オシレーター系指標であるMACDにおいては、MACD線がシグナルを下抜く、デッドクロスの発生(上図青丸)と、弱気のダイバージェンスが発生しており、前述のトレンド系指標とは景色が異なる。

現在の価格帯から下落に転じる場合、9/6高値1,773円が天井となり、足元でサポートとなっている1,250円ラインと9/7安値1,127円を下抜けて下落するシナリオが考えられる。

下抜けした場合、8/14高値1,582円・9/6高値1,773円をトップ、8/27安値1,185円をネックラインとするダブルトップが達成される。

MACDの下落サインも手伝い、複数の下落サインが点灯するため、売り圧力の高まりが示唆されることとなりそうだ。

ダブルトップが成立する場合、一般的に二番天井とネックラインと同様の値幅分、ネックラインから下落した位置がターゲットプライスになるとされる。

今回であれば、1,185円-(1,773円-1,185円)=597円となり、直近安値圏である500円台まで下落する可能性が考えられる。

ターゲットプライスの500円台が陥落し、更に下落圧力が高まるような場合は、年初来安値水準である200円台が視界に入るだろう。

400円台であれば、直近安値である6/22安値が位置しており、ある程度の下支えに期待できそうだが、300円台からは半年以上取引のない価格帯となる。

そのため、この価格帯では、買い支えよりも、損切りや順張りでの売りの圧力の方が高まる可能性があり、急激な下落となる可能性も想定しておきたい。

(9/15午前6:30時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/14の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.46%、中央値は1.45%、標準偏差は1.26%となった。

最大上昇銘柄はBCH/JPY3.19%、最大下落銘柄はLTC/JPY-0.46%

最大上昇銘柄のBCH/JPYは、昨日のLTCにつれた値動きは落ち着き、東京時間から底堅い展開となった。小動きながら徐々に下値を切り上げ、70,000円手前まで上昇したものの、大台回復には至らなかった。

最大下落銘柄のLTC/JPYは、昨日のLTCに関するフェイクニュース(ライトコインが米Walmartと提携)による急激な値動きが落ち着いたものの、方向感のない値動きとなった。

他銘柄ではLTCの値動きにつられた動きで下落した幅を取り戻す値動きも見られたが、当事者であるLTCは急変前の水準を維持する程度の値動きに留まり、冴えない値動きとなった。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/14の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は4.79%、中央値は4.43%、標準偏差は1.49%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPY8.98%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRP/JPY2.82%となった。

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2021-09-15
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