BCH(ビットコインキャッシュ)続伸なるか?レジサポと ダウ理論を用いた考察

Daily Market Report 2021/09/10

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当社レポートのシナリオ通りの値動きになるも…

BCH/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、2020年11月から現在までのBCH/JPYの日足チャートである。

BCH/JPYは現在5月以降の下落トレンドからの反転局面であり、足元の価格は下落幅の23%ほどを戻した72,000円前後で推移している。

9月7日にエルサルバドルで、世界で初めてBTCの法定通貨化が施行されたが、同日、暗号資産市場全体が売り込まれた。BCHも値を下げて直近高値87,000円のラインに対し、一時23%下落水準となる61,000円付近まで売り込まれる展開となった。

冷や水を浴びせられる形となったBCH/JPYだが、今後の価格動向はどうなっていくだろうか。レジサポラインとダウ理論を用いて今後のシナリオを考えてみる。

今後の展開を想定するうえで、重要なレジスタンス・サポートラインとしては、上図の(a)の75,000円ラインと、(b)の45,000円ラインがあげられる。加えて、過去の局面において、何度もサポートとして機能している(c)のトレンドラインも考慮すべきだろう。

上図を確認すると、直近9/6高値の87,000円近辺は、トレンドライン(c)のレジサポが転換して、抵抗帯となっていたようにも見受けられる。更に、悪いことに水平ライン(a)の75,000円で支えられることなく、終値で割ってしまっており、現在も回復出来ていない状況が気にかかるところか。

また、週足目線では、史上最高値である2017年12月20日に付けた高値470,000円と2021年5月の初旬に付けた高値175,000円を結んだトレンドライン(A)と、2020年3月の安値である12,000円ライン(B)が重要ラインとして想定しやすい。

大局で見ると、現在は週足レベルのトレンドライン(A)とホライゾンライン(B)の三角保ち合いの中にいるといえる。

上昇シナリオ

BCH/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、2020年11月以降のBCH/JPYの日足チャートに、上昇シナリオにおける価格推移(白の点線)を図示したものだ。

この場合、トレンドライン(c)をしっかり上抜けるかを確認したい。具体的には、直近9/6高値の87,000円を超え、90,000円程度に上昇した後に、トレンドライン(c)を下回る事なく推移出来るか確認する必要があるだろう。

ラインや重要ポイントの瀬戸際にはリミット注文(利食注文)やストップ注文(損切注文)が並び易く、エントリーする際はテクニカルのだましに合う可能性が高まる。そのため、トレンドラインやチャネルライン(上図白破線125,000円ライン)の上辺ブレイクを確認することが肝要だ。

一方で、大局的視点からみた上昇シナリオの場合、トレンドラインの(c)と(A)の三角保ち合いの展開となることが想定される

その場合高値の目安としては、トレンドライン(A)の延長線上にある125,000円がターゲットとなるだろうか。125,000円の価格帯は5月高値と7月安値を結んだフィボナッチ・リトレースメントの61.8%戻しの水準とも重なり、上値が重くなる可能性が高そうである。

一方でダウ理論的に現在は、安値の切り上げ、高値の更新が継続していると言え、まだ上昇トレンドは崩れていないと考えられ、上昇への期待感は崩れていないと言うことも出来るだろう。

下落シナリオ

BCH/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、BCH/JPY下落シナリオにおける価格推移(白点線)を図で示したものである。

現在の74,000円から、トレンド転換となり、下値を模索するパターンである。

ポイントとしては、8月下旬のレンジ下限の65,000円ライン(上図緑ライン)を明確に下回ってくるかが重要であろう。ちょうど、三尊のネックと呼ばれる位置と重なりそうだ。

下落方向となった場合、下値目処としては、6月と7月の安値である45,000円のラインが想定されるだろう。

この価格到達後、更に下落圧力が高まる場合、ホライゾンライン(B)の価格までの下落を想定しておくことが必要かもしれない。

45,000円より下の価格帯は、過去1年ほど取引のない空白な価格帯となっており、買い支えよりも、損切の売りや、新規の売りを巻き込んで一気に下落するような展開となる可能性には留意しておきたい。

(9/9午後8:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/9の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は3.38%、中央値は2.00%、標準偏差は3.25%となった。

最大上昇銘柄はQTUM/JPY10.34%、最大下落銘柄はETH/JPY-0.42%

最大上昇銘柄のQTUM/JPYは、大幅反発。一時は暗号資産市場全体が急落した9/7時点の半値戻しを達成した。QTUM/JPYは9/7の急落では当社取扱いの最大下落銘柄となったことから、上昇余地があるとの見方も優勢だったようだ。

テクニカル的には、前日9/8に実体の小さい十字線で引けており、これを下落トレンドの一服とする見方もあったと捉えることもできる。

最大下落銘柄のETH/JPYは、逆行安となった。前日9/8は反発したが、上値追いも続かず方向感に乏しい展開となった。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/9の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は7.49%、中央値は5.74%、標準偏差は4.32%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPY16.63%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBCH/JPY3.04%となった。

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2021-09-10
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