MONA(モナーコイン)、転換の兆しか ~テクニカルは、アノマリーを超えられるか~

Daily Market Report 2021/08/10

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レジスタンスライン突破、新たなステージに?

MONA/JPY 平均足表示の日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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上図は、2021年4月以降のMONA/JPYを平均足で表示した日足チャートである。
平均足は、ローソク足に比べて陽線・陰線が連続しやすく、チャートトレンドの把握に用いられる。

直近のMONA/JPYは、7/19に年初来安値を更新し111.57円まで下落した。

しかし足元では、2020年4月の回復局面以降にローソク足実体でサポートラインとなっていた110円ライン(上図 赤線)付近で反発する格好となり、徐々に下値を切り上げている。

その後、4/17高値(A: 433.40円)と6/3高値(B: 276.73円)を結んだレジスタンスライン(上図 黄線)を、7/21に突破した(上図 青丸)。加えて、上髭のある陽線が連続して出現し、一般的に平均足で現れる上昇傾向の継続を示唆するチャートパターンとなっている。

しかしながら、直近の安値圏から脱したとも言いきれない状況で、トレンド転換をしたと判断するのは早計だろう。

今後の値動きについて、テクニカル部分とアノマリー(季節性)の両面から確認する。

テクニカル的には上昇方向への期待感も

MONA/JPY ローソク足表示の日足Bidチャート(当社取引ツールより作成)

上図は、2021年4月以降のMONA/JPYをローソク足で表示した日足に、一目均衡表とソーサーボトムパターン(上図 点線矢印)を描画したチャートである。
ソーサーボトムパターンは、下落局面から上昇局面への転換時に現れるチャートパターンであり、転換時に要するレンジ形成が「鍋底」型となる特徴がある。

まず、6/29高値153円を始点(上図 白丸)、7/19安値111.57円を底(上図 橙丸)とした、ソーサーボトムパターンの形成途中であるように見受けられる。

始点から引いた水平線(上図 白線)がネックラインとなり、執筆時点での価格はその水準に接近しているが、上抜けには至っていない。

また、ソーサーボトムパターンの完成には、ネックラインの上抜け後にネックラインを下限とするレンジ“プラットホーム(上図 水色枠部分参照)”を形成し、その形成過程での高値を超えることが必要とされる。

そのため、ネックラインを超えた後に、チャートパターンの完成へ辿り着けるかが、上昇継続のポイントとなるだろう。

更に、日足一目均衡表においても、上昇局面への転換を示唆しているため、以下で確認する。

執筆時点では、転換線(上図 黄色線)が基準線(上図 赤線)を下から上に突き抜け、遅行線(上図 緑線)がローソク足以上の水準に位置しており、2種類の上昇シグナル(好転)が点灯している。

8/18までは雲上限が190円台にあり、三役好転が成立するには距離があるものの、もし8/18までの間に雲上限に接近する、或いは超えることとなれば、値幅を伴う上昇となることから値動きの力強さが確認できるだろう。

その場合は、本格的な上昇相場へ移行する可能性が高まることとなり、まずは4/17-7/19下落の半値戻しである272円を目指した上昇軌道に乗ることとなろうか。

一方で、MONA/JPYの8月の値動きアノマリーでは、違った見方ができそうだ。

アノマリー的には、上昇一服を警戒か

Tradingview(https://jp.tradingview.com/)より当社作成

上記は2016-2020年での上昇日と下落日の日数を一覧にした表と、各年8/1の始値を基準とした変化率を表したチャートである。
最大上昇率を記録したのは2017/8/26で+10.0%、最大下落率を記録したのは2019/8/31で-36.8%となる。

過去5年に限れば、7月~10月にかけて下落日が多くなり、その中でも特に8月は下落日が多い状況となっている。

また、8月中の値動きについてチャートで確認すると、8月上旬にプラス圏での推移となっていても、8月中旬からは8/1始値を下回る水準での値動きとなる傾向が読み取れる。

2017年については、8月後半で切り返しプラス圏で終わったものの、それ以外の年では月初から大幅に下落し、月末を迎えている。

足元のMONA/JPYは堅調に推移しているが、アノマリー的には8月中旬から、下落に対し要注意であると捉えることができるだろう。

もし、過去の騰落率のパターンを踏襲するとした場合、最大上昇率となった2017年の10.0%上昇を、今年の始値に当てはめると、138.34円×110%=152.17円となる。

直近高値が8/6の155.90円であることを考えると、既に価格が8月の値動きの中での天井圏にある可能性が示唆される。

同様に、最大下落率を記録した2019年の36.8%の下落を当てはめると、138.34円×63.2%=87.43円となる。

8月下旬までに100円以下の水準まで下押しする可能性も否定はできず、下値拡大に警戒する必要がありそうだ。

他方で、MONAの独自材料が聞こえてこない点にも注意が必要だろう。

 

直近のMONA/JPYの上昇は、7月後半ではBTC(ビットコイン)が反発に向かったことでの暗号資産相場全体での上昇に、8月前半ではETH(イーサリアム)のハードフォークを無事通過したことでのETHを中心とした、DeFi(分散型金融)に関連した暗号資産が上昇したことに対し、連れ高となった印象を受ける。

外部要因に依存した値動きであることから、BTCやETH上昇の流れが止まった場合、MONA/JPYが独歩高となる可能性は少ないと考えられる。

8月中旬からは、アノマリーとともに、他銘柄の値動きにも注意しておきたい。

(8/10午前7:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

8/9の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は3.04 %、中央値は2.33 %、標準偏差は2.51 %となった。

最大上昇銘柄はLTC/JPY10.63 %、最小上昇銘柄はETC/JPY0.39 %

最大上昇銘柄のLTC/JPYは、他銘柄と同様に、午前から上昇傾向を示し、米国市場時間までは他銘柄と似通った値動きを示していた。しかし、8/7・8/8の終値17,000円を一度割り込む場面もあったが、すぐに回復したことで上昇に弾みが付き、その後18,500円まで足早に上昇した。また、高値更新後の調整下落も限られた値幅となり、大幅高で引けた。

最小上昇銘柄のETC/JPYは、冴えない展開。午前からの暗号資産相場全体の上昇に連れたものの、上値は重く、欧州市場時間からは売りに押された。米国市場時間になると、暗号資産相場全体でスピード調整の動きとなったことで、他銘柄に比べ上昇していない上に、下押し圧力がかかることとなり、パフォーマンスが振るわない結果となった。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

8/9の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は9.61 %、中央値は8.93 %、標準偏差は2.29 %となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はLTC/JPY15.91 %。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONA/JPY6.20 %となった。

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2021-08-10
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