8月は警戒月?、過去3年のBTC(ビットコイン)シナリオ ~月間レンジは360万円-532万円か~

Daily Market Report 2021/08/02

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過去3年のBTC月間値動きを検証

BTC/JPY日足データ(当社MID終値基準2018/2019/2020年各7月31日~8月31日)
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上図はBTC/JPYの直近3年の8月の値動きを年ごとおよび平均で表したチャートである(変化率は7月最終日を基準とした7/31-8/31における変化率)。

8月のBTC/JPYは、過去3年平均で見た場合、7月末の価格比では、マイナスとなり水面下となる日数が多い結果であることがわかる。
また、8月前半は比較的に底堅い推移となる一方で、月中旬から後半にかけては弱含む傾向となる特徴的なパターンであったことが見受けられる。

安値変化率(終値基準)が最大となったのは、2018年である。
2018年は、2017年12月に暗号資産の上昇相場のピークをつけた後、2018年初から下落基調が強まった。更に国内交換業者による暗号資産の不正流出事故が悪材料として加わり、市場の雰囲気が悪化する中、2018年8月においても月初から前月末の価格を下回り、一度も価格を上回ることなく、月中に前月末比21.79%の安値変化率となった。

一方で高値変化率(終値基準)が最大となったのは、2019年である。2019年は、2018年が低迷相場となったことで割安感が強まり、2019年初から上昇基調へ転換した典型的な反発相場となった。2019年8月においても、上旬に上値を伸ばす展開となり、前月末比15.66%の高値変化率となった。

では、過去3年のシナリオ(高値/安値変化率)から見た、今年、2021年8月のシナリオはどうなるか、以下、分析をする。

過去3年から見る8月BTCシナリオ

BTC/JPY 日足 Bidチャート(2021年6月初以降、当社取引ツールより作成)

上図は、2021年6月初からのBTC/JPY日足チャートである。
足元のBTC/JPYの値動きを見ると、7/25に50日単純移動平均線(上図黄線)を上抜けしたことに注目しておきたい(上図白丸)。

50日単純移動平均線が重しとなって反発を阻んでいたが、この移動平均線をブレイクしたことにより、上昇局面への変化が伺える展開となっている。

7/31には2021年6月の高値である454万円付近も更新する状況となっており、足元は強い基調の始まりのような動きとなっている。

上述のとおり、過去の動きからは8月のBTC/JPYは夏枯れ相場となり、弱含みする展開となっていたが、足元は反発の動きも見せており、今年の8月は難しい展開となりそうだ。

以下では8月のシナリオについて整理してみたい。

<シナリオ1>:493万円へ上昇、さらに高みへ532万円

シナリオ1は、例年の8月下落結果が否定され、足元の上昇が継続し、さらに上値を伸ばすシナリオである。

その場合、過去3年平均の高値変化率を援用すると、上図 “ 2.高値目安:493万円 ” のラインがひとまずの目安水準となりえそうだ。

さらに上値を伸ばす展開となった場合には、過去3年で最も上値を伸ばした2019年シナリオを援用し、上図 “ 1.高値目安:532万円” のラインが上限水準として視野に入れることもできるであろう。

<シナリオ2>: 412万円へ後退、奈落の底360万円か

次にシナリオ2は、例年どおり、8月の下落が今年も発生し、足元の上昇が頭打ちとなり、下落へと転換するシナリオである。

その場合、過去3年平均の安値変化率を援用すると、上図 “ 3.安値目安:412万円 ” のラインがひとまずの目安水準となりそうだ。

その後も50日移動平均線を維持できず、割り込むような展開となった場合には、過去3年で最も下落した2018年シナリオを援用した、上図 “ 4.安値目安:360万円” のラインが下限水準の目安となるであろう。

一方で、ファンダメンタルズの急変等により、急激にボラティリティが拡大するような場合には、過去3年のシナリオを超える動きとなる可能性も視野に入れておきたい。

8月は市場参加者も少なくなる傾向があり、流動性が低い状況から、材料次第では8月の月間シナリオ360万円~532万円のレンジを超える拡大レンジとなる展開も想定しておく必要もあろうか。

(8/1午後9:30時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

8/1の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.43%、中央値は0.29%、標準偏差は2.27%となった。

最大上昇銘柄はETH/JPY4.79%、最大下落銘柄はQTUM/JPY-3.74%

最大上昇銘柄のETH/JPYは好調。7/31には265,000円(7/26高値付近、ダブルボトムのネックライン)を上抜けし、8/1は上値を伸ばす展開。8/5に予定されている技術的なアップデート(London:ロンドン)の織り込みにかかっている様子である。

最大下落銘柄のQTUM/JPYは低調。7/31足が830円(日足25日移動平均+3σ、6/12安値付近)で引けたことで上圧力強まり、8/1は下押した。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

8/1の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.85%、中央値は6.78%、標準偏差は1.76%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はBAT/JPY10.82%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY4.53%となった。

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2021-08-02
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