XLM(ステラ・ルーメン)、大局感からみる今後の行方
Daily Market Report 2021/06/25
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・XLM反発の兆し、最後の砦に迫るシナリオも
XLM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
XLM(ステラ・ルーメン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、XLM/JPYの日足チャート(期間:2021年初~現在)である。
XLM/JPYは、年初から典型的な大幅上昇のチャートパターンとなる、“ベース”パターン(※)を形成していた。
※株式市場で見られる典型的なハイパーグロース(急成長株)銘柄のチャートパターン(Daily Market Report 2021/05/17「XLM(ステラ・ルーメン)上昇サイクルは一巡か?」参照)
しかし、5/17に、第4ベース【70円】(上図緑実線)のサポートラインを下方ブレイク、5/18にはサポートポイント候補であった”50日単純移動平均線(黄色線、以下50MA)”もあっさり通過、“第3ベース【55円】(上図青実線)”に加え、“第2ベース【40円】(上図赤実線)”をも下回る急激なステージの後退が発生した。
この急落により、年初からスタートした上昇サイクルは終了し、下落サイクルへと転換したと言えよう。足元では更に売り圧力が強まっており、第1ベース【25円】(上図白実線)まで売り込まれている。
まず、ここまでの下落サイクルの推移を振り返る。
第4ベース→第3ベース後退期:期間は5/17~5/19。3営業日。ピークの急騰からの反動もあり、短期間における急落となった。
第3ベース→第2ベース後退期:期間は5/19~6/7。20営業日。数回にわたる第2ベース【40円】(上図赤実線)への下押しをサポートしながらも、反発を試す場面もあった。しかしレンジ形成の中で結果的にダブルトップを形成し、ゆるやかにステージ後退となった。
第2ベース→第1ベース後退期:6/7から現在。18営業日が経過。6/22に第1ベース【25円】(上図白実線)へ初めての下押しとなったが、サポートを確認し反発を試している。
以上のとおり、下落サイクルにおける下値模索を続けている一方で、足元では下落のスピードも緩やかになっており、反発の兆しも見え始めている。
現状XLM/JPYの価格は29円付近であるが、大局的にいうと、この価格は2021年1月に揉み合ったレベルであり、今回も売り買いが交錯し方向感のつかみにくい展開が想定される。ただし、揉み合い後は相場にたまったエネルギーが一気にリリースされるため、激しい値動きになる可能性には留意したい。
したがって、現在は非常に重要な局面となっており、大局的な視点からのシナリオが求められる状況と言えよう。
次に今後のシナリオを整理したい。
<シナリオ1>:レンジ形成、反発局面入り
シナリオ1は、第1ベース【25円】(上図白実線)がサポートラインとして機能し、第2ベース→第1ベース後退期の中でレンジ形成を試すシナリオである。
6/23からスタートした第1ベース【25円】(上図白実線)からの反発局面が継続する展開である。
直近では、50MAから乖離率が拡大している状態であり、一般的にMAとの乖離が過度に拡大している場面では、乖離を埋める方向へ作用しやすいこともサポート要因となるであろう。
その場合、緩やかな値動きに移行していることから、反発の期間においても相対的にゆっくりとした反発の値動きとなることが想定できる。
時間経過とともに、50MAと第2ベース【40円】(上図赤実線)が接近しながら交差する“交差点”の形成が見込まれ、“交差点”が出来るタイミングで第2ベース→第1ベース後退期の上限レンジ40円に到達する展開が想定できよう。
<シナリオ2>:第1ベース→“最後の砦”後退期へ
次にシナリオ2は、明確に第1ベース【25円】(上図白実線)を下方ブレイクし、年初来安値ライン”最後の砦”【10円】(上図白点線)まで調整するシナリオである。
6/23からスタートした第1ベース【25円】(上図白実線)からの反発局面が終了し、第1ベース【25円】(上図白実線)でのサポートに失敗する展開である。
この場合は、大局観の修正から短期間で急激に【10円】ラインまで下落する可能性が高まってこようか。25円を割り込み20円も視野に入る展開となると、目立ったサポートもなく、10円までの動きは急激に進む可能性には注意が必要だ。
【10円】ラインは年初からスタートした上昇サイクルの起点であるとともに、2021年1月安値以来のサポートラインであるため、XLM/JPYの“最後の砦”であるといえる。
(6/24午後9:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
6/24の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフのとおり。
平均値は5.26%、中央値は5.71%、標準偏差は1.57%となった。
最大上昇銘柄はXRP/JPYの7.69%、最小上昇銘柄はETH/JPYの2.64%。
最大上昇銘柄のXRP/JPYは続伸。朝方から値を伸ばし、70円台まで回復。正午に値を崩す場面も見られたが、総じて強含みの展開が続き、夜間帯では一時75円まで上昇することとなった。
最小上昇銘柄のETH/JPYは正午から緩やかに値を伸ばしたが、夜間帯から下落基調で推移している。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
6/24の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフのとおり。
平均値は10.36%、中央値は10.44%、標準偏差は1.93%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPYで14.27%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はETH/JPYで7.48%となった。
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