LTC(ライトコイン)上昇に転じるには、あく抜けが必要か

Daily Market Report 2021/06/11

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LTC(ライトコイン)上昇は下落がカギ

LTC/JPY 日足 Bidチャート (当社取引ツールより作成)
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6月9日、中米エルサルバドルの議会において、ビットコインを法定通貨として利用するという大統領の提案が賛成多数で承認された。

世界で初めて、『ビットコイン』が法定通貨として認定され(6/9 REUTERS)、このニュースを受け、BTCは5%高に浮上。

下落基調が強まる中、BTCを始め暗号資産市場全般に対して好感材料となったようだ。

さて、上図はLTC/JPY(2020年11月23日~現在)の日足チャートで、高値を赤線で、安値を青線で表示させたものである。

5/10に(A)ラインを起点に下落基調へと転じたLTC/JPYは、安値(B)ライン(12,000円)にまで下落。その後、自立反発を伴って高値(C)ライン(22,500円)に回復し、現在は高値(C)ラインと安値(B)ラインを基点とした三角保ち合いへ移行し、価格は収縮を見せている。

チャートの形からは依然として弱気な雰囲気のLTC/JPYであるが、今後の値動きはどう転じていくだろうか、チャートの分析から価格推移の仮説を立てていきたい。

〈下落の場合〉
5/10の高値圏(上図Aライン)からの下落により、4/22に付けた前回安値の22,000円を大きく割り込んでしまった。戻り高値(C)も限定的となっており、下落シナリオでは三角保ち合いの下方ブレイクとなる。
下方ブレイク後のターゲットプライスは前回安値の(B)ライン(12,000円前後)がまずは抵抗となりえるか。(B)ラインが陥落すると心理的な節目となる10,000円前後がターゲットとなり、10,000円を割り込むと7,500円(Bb)までの下落は視野に入れておくべきか。
ただし、7,500円(Bb)は、2020/11まではレジスタンスとして、ブレイク後の2020/12にはサポートとして機能しており、このレベルをブレイクする下落はかなりの力がいると想定されるだろう。

〈上昇の場合〉
次に三角保ち合いが上方にブレイクした場合の上昇シナリオを分析する。
通常の場合、三角持ち合いの上昇ブレイクは上昇トレンドの模索となる展開を想定するが、現状のチャート形状からは、ポジティブな判断材料とも言い切れないかもしない。
高値(A)から安値(B)までの下落幅に対して、ターゲットとなる戻り高値(C)が近すぎるからだ。そのため、(C)ラインをワンタッチする可能性は高いが、逆い言えば、それをもって上昇トレンドに転換したという判断はリスクが残ることになる。たとえ、(C)ラインを攻略できたとしても、ロングポジションの損切り注文が上値を重くする可能性がある。
以上のことから、三角保ち合いの上方ブレイクが、上昇相場の再開と飛びつかずに、(C)を達成後の値動きには注意が必要となろう。保ち合いを上方ブレイクした場合は目先の上昇に期待はできるが、一度下落してあく抜けしたほうが長期的な視野で見ると相場には追い風となりうることには注意が必要であろう。

大相場の後の保合いも、最初のうちは売買量も伴い、相場のエネルギーも感じさせる。しかし、次第に振幅がなくなり商いが細っていき相場は再び下げ歩調となることもある。悪材料を出し切った、「閑散に売りなし」、「保合い放れにつけ」となるまで、虎視眈々と上昇のタイミングを見計らうことも一考かも知れない。

(6/10午後8:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

6/10の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-3.14%、中央値は-3.29%、標準偏差は1.76%となった。

最小下落銘柄はBTC/JPY-0.07%、最大下落銘柄はOMG/JPY-6.37%

最小下落銘柄のBTC/JPYは、方向感が出なかった。欧州時間に6/5高値を超え、420万円手前まで上昇するも、節目に上値を阻まれその後は失速した。米国時間は売り圧力が強く、390万円台まで押されたものの、終値ではからくも400万円台を回復しており、売買の勢いが拮抗していることを示唆する日足十字線が出現した。

最大下落銘柄のOMG/JPYは、6/7-8間の下落の戻り高値(585円)を東京時間で超えたものの、節目(600円)を目前に失速した。欧州時間からは節目を抜けきれなかったことが重石となったのか、徐々に下げ幅を拡大。6/9安値(543円)を下抜け、一時526円台と高値から10%以上の下落となった。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

6/10の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は9.69%、中央値は8.92%、標準偏差は2.37%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はQTUM/JPY15.89%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPY7.08%となった。

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2021-06-11
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