下落中のQTUM(クアンタム)、 ~レンジ相場への軟着陸はできるか?~
Daily Market Report 2021/05/31
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・移動平均線の下げトレンド転換が重石となるか
QTUM/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
QTUM(クアンタム)のチャート・価格情報はこちら
上図は、QTUM/JPYの日足チャート(期間:2021年初~現在)である。
QTUM/JPYは、これまでの上昇トレンドにおいて、50日単純移動平均線(終値基準、上図黄色線、以下50MA)をサポートととしながら、一時3,500円付近まで急騰した場面もあった。
しかし、2021年5月19日の大幅下落時には、従来のサポートとなっていた50MAを下方にブレイクした。その後においても、②850円ライン(上図赤線)でも支えきれずに、①600円ラインまで下落が継続した。
足元では、①600円ラインからの反発しており、短期的には戻りを試す展開を想定しやすいが、急落の影響を完全にこなしてきた段階とは言えず、難しい局面となってきたようだ。
上記の50MAを“下方ブレイク”した事実は、“従来のサポート”となっていた50MAが “新たなレジスタンス”となるとともに、これまで50MAは上向きで推移していたが、直近では下向きにトレンド転換したことについても、注意が必要であろう。
次に、節目水準について整理を行いたい。
①600円ライン(上図白線):2021年2月10日の急騰時に上方ブレイクして以降、2021年の上昇トレンドの基点となった水準。最下限のサポートラインの役割も担う。
②850円ライン(上図赤線):2021年2月のレジスタンスラインとして機能していた水準。2021年3月に上方ブレイクしたことにより、その後の大幅上昇へ繋がった。
③2,200円ライン(上図青線):2021年4月のレジスタンスラインとして機能していた水準。2021年5月6日大幅上昇時に上方ブレイクするも維持出来ず、2021年5月13日のレンジ割れをきっかけに下げ足を早めた。
次に、今後のシナリオを整理する。
<シナリオ1>:レンジ相場への移行
②850円ライン(上図赤線)と50MA間の価格1,600円において、レンジ相場へ移行するシナリオである。これまでの急騰・急落の反動から、一転して根固めの期間を想定できる。
その場合、レンジ上限は50MA付近となる1,600円、レンジ下限は②850円ラインが目安水準となるであろう。
<シナリオ2>:下落トレンド入り
50MAの下向き転換が追認され、下落トレンドとなるシナリオである。
その場合、再度②850円ライン(上図赤線)下方ブレイクを試した後、①600円ラインの下押す展開まで想定が必要かもしれない。
また、QTUMは個別銘柄リスクとして、「中国における暗号資産規制」がファンダメンタルとなる特性もある。中国関連の材料が、価格変動のきっかけとなる可能性もある。
(「暗号資産クアンタム(QTUM)の今後は?特徴や将来性を解説」参照)
(5/30午後8:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
5/30の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は4.53%、中央値は4.18%、標準偏差は2.12%となった。
最大上昇銘柄はXRP/JPYの9.48%、最小上昇銘柄はMONA/JPYの1.57%。
最大上昇銘柄のXRP/JPYは、30日早朝に85円で踏み留まるとその後は買い優位となった。徐々に下値を切り上げる動きを続け、31日早朝には100円付近まで反発した。
最小上昇銘柄のMONA/JPYは、220円が意識され上値の重い展開ではあったものの、200円を割り込むことなく底堅い推移を続けた。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
5/30の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は13.36%、中央値は13.92%、標準偏差は2.78%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPYで17.81%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで8.28%となった。
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