反発後のBTC(ビットコイン)、500万円が次の鬼門か
Daily Market Report 2021/05/27
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・悪材料が重なるなか400万円台を回復
BTC/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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5月に入りテスラ社のBTC決済停止報道や、中国の暗号資産市場への規制強化の報道を受け、一時300万円台前半まで下落したBTC(ビットコイン)だが、5/24には終値ベースで400万円台を回復した。
上図、BTC/JPYの日足チャートでは、5/19の下髭(赤矢印)と5/23の下髭(黄矢印)を出した後、翌日は大陽線で引けており、下値切り上げの展開となっていることがわかる。
悪材料が重なるなかで下げ基調を強めたが、いったんは悪材料を全て織り込んだ状況からリバウンド局面にも見える。
リバウンド局面となった場合、反発目途の価格はどこになるのか。
本日はその辺りを分析してみたい。
過去のコメントで記載のとおり、長期的なシナリオとしてBTC/JPYの1,080万円を目指す流れは健在と考えられるが(「BTC(ビットコイン)目標価格1080万円?~BTCドミナンスと市場サイクル~」参照)、今年1月の300万円から4月の700万円にかけての相場がそうであったように、短期的には上昇一辺倒ではなく、急騰・急落を経て下値を切り上げていく可能性は想定しておきたい。
今回は、出来高に注目して目先の上値の目処を探ってみよう。
・目先の鬼門は46,000ドル(≒500万円)か
BTC/USD価格帯別出来高(累積出来高は2021/1/1より集計)
CoinGecko(https://www.coingecko.com/)より当社作成
上図は、BTC取引でBTC/USDTの次に流動性の高いBTC/USDの出来高と価格の関係である。
まず、BTC/USD価格と出来高(下部に表示)の関係について確認する。
出来高をみると一時的に急増し、一旦のピークを迎えるポイントが存在していることが分かる(2/24の黃矢印, 5/20の赤矢印)。2/24と5/20の直前の価格推移をみると、出来高の増加は価格の下落局面で発生していることがわかる。
価格下落時は、BTCの保有者やレバレッジ取引のロング保有者にとって、見切り売りが出る一方で、新規の購入意欲が増すことにより出来高の増加となったようだ。
その後の出来高の減少は、方向感を持っていた相場が一服したとする見方もできるかもしれない。
出来高急増の発生した2/24(黄矢印)をみると、数日遅れて価格は上昇に転じており、出来高急増が相場の反転の先行サインとなる可能性も考慮しておきたい。また、4月末も、出来高の伴った価格下落が発生していたが、5/20(赤矢印)の出来高急増を経て、その後は出来高が減少していることから、下値模索の動きが落ち着いたと考えることができそうだ。
次に上図右部の棒グラフ「価格帯別出来高」から今後の展開を考察する。
これは、2021年初来の日足ベースの出来高をその価格帯ごとに集計したもので、出来高のボリュームゾーンは、市場参加者の注目ポイントであるとする見方がある。
また、出来高の多い価格帯では、含み益が出た段階で決済をする市場参加者が多いことから、値が重くなり、少ない価格帯では、それまで出来高の厚かった価格帯が売り/買いの圧力となるため、出来高の薄い方向へ価格が進みやすいとする特性を考えることができる。
現在は、①の楕円で囲ったボリュームゾーンに位置しているが、数日間に渡ってもみ合い相場が継続しており、上述の通り値が重い展開となった。
このゾーン(38,000 – 40,000ドル、413 – 434万円)を上抜けると、勢いよく上昇する可能性が出てくると考えられ、②のボリュームゾーンである46,000ドル(≒500万円 1ドル=108.70円で換算)がターゲットプライスと考えることができる。
しかし、上値が重く反落となった場合は①のボリュームゾーンめがけて反落する展開も想定しておきたい。
(5/26午後9:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
5/26の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は7.66%、中央値は6.91%、標準偏差は5.07%となった。
最大上昇銘柄はOMG /JPYの16.38%、最小上昇銘柄はETC /JPYの0.23%。
最大上昇銘柄のOMG/JPYは反発。9時過ぎに上昇し、再び700円台へ。午後にはさらに上昇して800円に到達するが、その後はじりじりと750円台まで値を下げた。
最小上昇銘柄のETC/JPYは3日連続上昇。17時過ぎに8,500円に差し掛かるも頭が重く、22時過ぎには一段と下げたが、緩やかながらも8,000円前後まで価格を戻した。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
5/26の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は13.64%、中央値は13.06%、標準偏差は3.53%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はOMG/JPYで22.64%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで7.80%となった。
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