MONA(モナーコイン)と日本株の関係とは?/ 「シャーク」形成なら580円も視野?
Daily Market Report 2021/05/26
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・MONA下落の背景に日本株の急落?
MONA/JPY 週足 Bidチャート(当社取引ツールをもとに作成)
MONA(モナーコイン)のチャート・価格情報はこちら
上図はMONA/JPYの週足チャートである。
目立つ足は5/10及び5/17週の2本で、およそ310円程度から安値129円前後まで58%程度の下落となっている。
この急落は、他の暗号資産につられての影響はあったものの、MONA(モナーコイン)自体には安全上のリスク等の悪材料は挙がっていなかった。
下落要因として可能性があるのは、日本株の急落である。5/11の日経平均は-900円(-3.08%)の大幅安となっており、TOPIXも46.35ポイント安(-2.37%)となった。日本株も保有する市場参加者が痛手を受けていたとも考えられる。
MONA(モナーコイン)は主に日本で取引されている暗号資産であり、日本株の影響を他の暗号資産よりも強く受けている可能性がある。
日経平均の価格が大きく下落し、投資家心理の冷え込みからMONA(モナーコイン)のポジションも解消された可能性には留意したい。
次に、MONA/JPYと日本株の相関について検証してみる。
直近のMONA/JPYの価格動向は、4月上旬から中旬にかけて100%超上昇し、4/17に天井433円超をつけた。その後は下落に転じ、4/25には202円にまで下落、結局往って来いの動きとなった。4月末からは再度反発し、5月上旬に300円に到達したが、再び下落に転じている。
このボラタイルな値動きは暗号資産市場特有のものといえるが、MONA/JPYの上昇はアルトコイン物色の相場環境(≒BTCドミナンス低下)の恩恵を受けた結果であり、5月中旬以降の軟調な値動きは昨今の暗号資産市場全体の下落につれた動きとする見方もできるだろう。
以上をふまえると、今後のMONA/JPYの相場をみるうえで注目しておきたいのは次の4点である。
①日本株の動向(日経平均、TOPIX等)
②BTCの価格動向
③アルトコイン市場のセンチメント(≒BTCドミナンス低下、増加の動き)
④MONA/JPY特有の材料(半減期、取引所上場等)
今回は、このうち①~③についてMONA/JPYの価格変動との価格について検証を行った。
・価格寄与度はBTC>TOPIX>BTCドミナンスか
TOPIX,BTCドミナンス:Tradingviewより当社作成/BTC,MONA価格:当社終値(仲値)
(期間:2020.04.01~2021.05.24)
上図は2020年4月1日から2021年5月24日までの、TOPIX終値が取得できる278日間における、TOPIX、BTC価格、BTCドミナンスの前日比上昇/下落の日数および各条件下におけるMONA/JPYが上昇した日数である。
この集計結果で特に注目しておきたいのは次の4点である。
・上昇の確率が最も高いのは「TOPIXとBTCが上昇し、BTCドミナンスが低下した場合」である
・「TOPIX、BTC、BTCドミナンスともに下落した場合」、87.5%超の確率(100% – 12.5%)でMONA/JPYは下落する
・BTCが上昇する局面でMONAも上昇する確率は50%を超える(BTC上昇日数154日/全日数278日)(≒BTC価格が最もMONA/JPYへの寄与度が高い)
・TOPIXが上昇に対するMONAの上昇は50%である。
上記の分析を直近の動きに当てはめてみよう。
5/24はMONA/JPYが3日ぶりに反発したが、TOPIXは小幅ながら3連騰、BTCも反発、一方でBTCドミナンスは低下しており、MONA/JPYにとっては上方向に向かいやすい状況だったともいえる。
もっとも、上記の分析は1年ほどの検証期間であり、統計上の正確性を高めるにはより長い期間の分析が必要となるため、引き続きMONAのデータ取得と分析精度を上げていきたい。
・「シャーク」形成なら587円も視野か
MONA/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールをもとに作成)
上図では、5/23(C)を安値に反発し、そのまま上昇で反発した場合の上値の目途(D)を算出するため、MONA/JPYにハーモニックパターン(※1)を用いて「シャーク」を描画している。
「シャーク」の成立要件は、
① (B)は、(X)-(A)の38.2-61.8リトレースメント
② (C)は、(A)-(B)の1.13-1.618プロジェクション
③ (D)は、(X)-(A)の 0.886/1.13エクステンションと(B)-(C)の1.618-2.24プロジェクション
④ (D)がポイントになり、(B)-(C)の1.618-2.24プロジェクションで②への反転期待ゾーン
となり、現状でMONA/JPYは概ね「シャーク」を満たしているようだ。
「シャーク」の特徴は、(C)は直近安値である(A)よりも低い位置にあることで、これは(A)よりも低い位置から反発できる(=強い相場である)という考え方をベースとしている。このため、(B)や(X)を抜けて、再び高値を更新するパターンが描画される。
MONA/JPYが「シャーク」の動きをするならば、上図に示したように、(D)が目標価格となり、①の黄矢印のようにMONA/JPYが587.474円を目指す展開が想定される。2/13の高値と4/17の高値を結んだレジスタンスの延長も587円と重なり、6月下旬頃に達成する展開が想定できるため、あわせて確認しておきたい。
そして、(D)で頭打ちとなった場合には、「5-0(ファイブゼロ)」と呼ばれるハーモニックパターンへの移行も考えておきたい。この場合のターゲットプライスは、C-Dの半値となる358.217円(MIDでは382.652円)となる。②の赤矢印のような急速な戻しを警戒しておきたいところだ。
※1 ハーモニックパターン…フィボナッチ比率を用いたテクニカル分析の一種
上図はサメのヒレに似ていることから「シャーク」と呼ばれる。
(C)で反発することを前提としているため、(C)を割り、下値模索の流れとなった場合には再考が必要である
(5/25午後8:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
5/25の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は4.24%、中央値は0.78%、標準偏差は9.72%となった。
最大上昇銘柄はMONA/JPYの32.94%、最大下落銘柄はOMG /JPYの-4.53%。
最大上昇銘柄のMONA/JPYは、2日連続上昇。海外取引所上場の発表を受け、午後から上昇。22時過ぎには200円台まで値を戻した。
最大下落銘柄のOMG/ JPYは、24日の大幅上昇による反動で下落した。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
5/25の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は18.27%、中央値は17.40%、標準偏差は6.86%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はMONA/JPYで37.71%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで8.81%となった。
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