ETH(イーサリアム)半年ぶりに100日移動平均線にタッチ、強気相場に転換なるか
Daily Market Report 2021/05/21
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・100SMAに半年ぶりにタッチ、サポートラインで下げ止めか
ETH/JPY 日足 Bidチャート(当社取引ツールより作成)
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ETH/JPYは5/12を境に、下落一色という展開になっている。
5/12の高値473,000円付近から5/19には194,000円付近まで下押し、下落幅も58%に達し、過去最大のものとなった。
ETH/JPYは今回の下落により、100日移動平均線(上図橙色)に約半年ぶりにタッチしている。過去の局面においても、100日移動平均線はサポート、レジスタンスを計る一つの目安として、注目されていることが多い。しかし、今回は、下落の勢いが強く、100日移動平均線を突き抜け、図の“前回安値ライン”にまで到達してようやく反発した。この結果、長い下髭の陰線を形成するチャートとなっている。
図の“前回安値ライン”(上図200,000円)は、過去、(a)、(b)では高値防衛ライン(レジスタンス)として意識され、(c)では、下値抵抗ライン(サポート)として意識されており、重要なラインであることが窺え、今回の下落でもこのサポートライン(d)が防波堤となって下落をせき止めたようだ。
今後の展開としては、半年ぶりにタッチした100SMAや、前回安値ラインより上方で推移していくことができるのか、注視する必要がある。これらを割り込むことなく、日数をこなしていけるようであると、再度、高値に向けて動き出す展開も想定しやすくなろうか。
一方で、100SMA、前回安値ラインを下回ってくるような展開となった際は、更なる下落へのリスクが増大することになる。この場合、弱気相場への転換も視野に入ることになり注意が必要だろう。
・ETHドミナンスは2018年来の高水準
Tradingview/Coinmarketcapより当社作成
上図は2018年以降の暗号資産市場における、BTCの時価総額とETHの時価総額の占有率である(以下ドミナンス)。
イーサリアムのドミナンスは19%弱と2018年来の高水準となっているのに対し、ビットコインのドミナンスは40%程度まで落ち込んでいる。
2018年当時の、暗号資産全体の時価総額はおよそ600Billion$(約6,000億円)に対し、2021/5/1では、2TBillion$(約2兆円)となっている。
直近のビットコインが70%から40%までドミナンスを低下させている場面でもビットコインの価格は上昇していたことを踏まえると、ビットコイン以上にイーサリアムを含めた他のアルトコインに資金が集まっていたことが窺える。
現在の全体の時価総額は1.8TBillion$(約1兆8,000億円)となっており、5月に入り、10%ほど時価総額が減少してしまったことがわかる。
ビットコインを始め、他のアルトコインは軒並み日足目線で大きく下落し、サポートラインや移動平均線などをブレイクしてしまった。しかし、前回のサポート/レジスタンスライン等で下げ止まり、今回の下落を、“大きく上昇し過ぎていた単なる調整”、と捉えている向きもある。
今後も更なる調整が進むのか、または、更なる高値を目指すため、価格を回復させることができるのか、注視して臨みたい。
(5/20午後9:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
5/20の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は9.25%、中央値は8.41%、標準偏差は4.10%となった。
最大上昇銘柄はETC/JPYの20.37%、最小上昇銘柄はBTC/JPYの4.52%。
最大上昇銘柄のETC/JPYは、6,800円からの反発途中にレンジ相場を形成し、暗号資産市場の堅調地合いに乗る形で上方へブレイクアウトしたことで、上げ足を加速させた。
最小上昇銘柄のBTC/JPYは、米政府が1万ドル以上の暗号資産送金に報告義務を付する方針を発表した(5月21日 日本経済新聞)ことが嫌気され、一時450万円から420万円まで急落したものの、暗号資産関連株上昇やドル低下を背景に堅調を保つ展開であった。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
5/20の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は36.45%、中央値は37.90%、標準偏差は5.76%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はBCH/JPYで42.37%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで22.74%となった。
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