先導銘柄“ベース崩壊”後の行方 ~BAT(ベーシック アテンション トークン)とモメンタム~
Daily Market Report 2021/04/28
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・市場モメンタムは先導銘柄BATの後を追う
BAT/JPY 日足 Bid 当社取引ツールより作成
BAT(ベーシック アテンション トークン)のチャート・価格情報はこちら
上図は、BAT/JPYの日足チャート(2021年初来)である。これまでの軌跡を見ると、4月上旬まで第5ベース*を形成し、典型的な上昇チャートを描いていた。
※第5ベース:ハイパーグロース(急成長)銘柄における、第5上昇局面のこと
(Daily Market Report 2021/03/19「テンバガーの可能性あり?~BAT(ベーシック アテンション トークン)モデル完結編~」参照)
また、BATは、当社取扱い銘柄における年初来の価格上昇率1位となっており、暗号資産の上昇モメンタムを牽引する“先導銘柄”といえる。
(Daily Market Report 2021/04/26「時価総額46兆円失った今こそ見たい暗号資産ランキング/ ETH(イーサリアム)が見せた小さな予兆を分析」参照)
一般的に“先導銘柄”の趨勢は、市場全体のモメンタムに波及していくため、市場が先導銘柄の後追いをする。したがってBATの今後の行方は、暗号資産市場のモメンタムに影響を与えるかもしれないとの仮説を立てて分析してみた。
以下では、まず足元のBAT/JPYの動きを確認し、今後のシナリオを整理してみる。
足元では、第5ベースの基準ラインを割り込み、“ベース崩壊”が発生した状況となり、第4ベースライン付近まで調整が継続した。
ここまでの調整は、”第5ベースの到達は上昇サイクルの一巡”通りの、ベースパターン終焉を確認し、リセット期間へ移行したことを意味する(上昇第1ベースから上昇第5ベースまでの上昇局面が終了して、新たなトレンド局面入りへの踊り場期間)。また、4/26には“ベース崩壊”後の初反発日となり、50日単純移動平均線(黄色線、以下50MA)まで復帰した。
次に、今後のシナリオを整理する。
・シナリオ1:空売りの構造ダイアグラムパターンへ移行
BAT/JPY 日足 Bid 当社取引ツールより作成
典型的な売りサイン「空売りの構造ダイアグラム1」のパターンである。具体的には、50MAからの上放れ失敗後、ネックラインの割り込みが発生するチャートパターンとなるシナリオである。
この場合、第4ベースの基準ライン85円の割り込みを確認後に、第3ベースの基準ライン60円への後退が、目先の想定価格と考えられるであろう。
・シナリオ2:新たなベースパターンの形成開始
BAT/JPY 日足 Bid 当社取引ツールより作成
現在のレジスタンスライン170円がシン・第1ベースとなる新たなベースパターンを形成するシナリオである。その場合、前回ペースパターン(第1ベース~第5ベース)の基準ライン上昇幅が+300%であることを援用し、シン・第1ベース170円からシン・第5ベースの基準ライン上昇幅が+300%となる680円を目標価格として想定することもできよう。
直近の反発局面からは、シナリオ2の可能性が強い展開となっているものの、その実現には高値もみ合いの150-160円付近をこなすことが必要となる。この水準をクリアできず、反転するようであるとシナリオ1の展開が現実味を増してくるかもしれない。
短期的な方向性に目が離せない状況だ。
(4/27午後 8:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
4/27営業日の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は8.82%、中央値は8.77%、標準偏差は2.97%となった。
最大上昇銘柄のMONA/JPYの14.68%、最小上昇銘柄はBTC/JPYの4.16%。
最大上昇銘柄のMONA/JPYは4/23までの下落より、短期足においてトレンドの転換が確認できたことにより買いの勢力が強まった。
最小上昇銘柄のBTC/JPYは、BTCドミナンスの低下や、米テスラ社の2.72億ドル相当のBTC売却が報じられたことや、日足目線で押し安値を割ったことなどによる、下落への懸念感から売り勢力が強く、伸び悩んでいる印象。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
4/27の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値11.16%、中央値は11.19%、標準偏差は3.35%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXRP/JPYで16.49%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTC/JPYで5.19%となった。
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