ETC(イーサクラシック)急騰、昨年の高値更新後の行方は?

Daily Market Report 2021/02/15

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出遅れ銘柄としての注目か、それとも見直し買いか

比較チャート(ETCJPY, BTCJPY, ETHJPY, XEMJPY週足)
当社取引ツールより作成

2/13、ETC(イーサクラシック)は前日比35%超の上昇を果たし、昨年につけた高値を更新した。

上図、2019/12/30を起点とした比較チャートをみてみると、昨年2月の急落から他のアルトコインやビットコインが値を戻し、順調に上昇する一方でETCJPYは伸び悩んだことがわかる。背景にあるのはETCをターゲットとした51%攻撃で、これが昨年8月にかけて相次いだことで、800円台前半だったETCの価格は1か月で500円台まで急落した。急落後も、ETCの上場廃止を懸念してか、売買を手控える市場参加者が多かったため、じり下げに。

年末には51%攻撃の予防を目的としたアップデートが発表されたこともあり、下げ渋ったものの、暗号市場全体の上昇基調を踏まえると、決して良いパフォーマンスとはいえなかった。

しかし今年2月に入り、アルトコイン全般が上昇するなかでETCJPYも例外とならず、急騰できたことは、昨年とは流れが変わった可能性が考えられる。

出来高をみると5日、25日移動平均線の通り、価格の低迷していた11月末から既に増加傾向にあったが、価格の上昇後も出来高が衰えていないため、出来高の伴った上昇であるようだ。なお、価格の急騰した2/13は出来高も昨年2月を上回った(下図)。

ETCUSD出来高移動平均
Coin Market Cap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成

ETCJPY今後の展開は

ETCJPY 日足 BIDチャート(当社取引ツールより作成)

現状としてETCJPYは7連騰しているものの、2/13の急騰では上髭を形成し、2/14営業日はその高値を上回らないまま十字線で引けた。上値が重くなりつつあるため、調整に入る可能性も視野にいれるとよいであろう。

このまま上昇する場合は、連騰開始時からサポートとなっていた5日移動平均線(黄矢印は延長)に沿った動きとなる可能性があるが、反対に最近の動きが急なために、一転下落する可能性には注意が必要だ。

調整後のサポートとしては、図の(A)(B)(C)のパターンが考えられる。

(A)は一旦5日移動平均線を抜けて下押してから反発し、再び年初来高値更新を目指すパターンである。1,400円台前半に昨年の高値が位置しているため、主なサポートとして意識しておきたい。また、12月, 1月に形成されたチャネルライン(サポートとレジスタンス)の値幅をチャネル上限にトレースすると、1,400円前後となる。強気継続の場合のサポートラインとなりうるかもしれない。

(B)は、昨年の高値を再び下抜けて、12月のレジスタンスラインに向かう場合で、暗号資産市場全体の下落や、ETC特有の売り材料が発生した場合に起こりうる。この価格帯では節目となる価格や、昨年3月以降、もみ合った形跡がないため、急落時に売りを吸収できるだけの買い指値に乏しいと想定することもできる。そのため、数日で1,000円台前半まで差し掛かるような急落の可能性も意識しておきたい

一方、(C)は、急騰前の高値付近のチャネルに位置していること、半年以上にわたってもみ合った価格帯であること、過去にサポートとなった50日移動平均線が近いことから、再び売買が厚くなると考えることができ、下げ渋る展開も想定されるだろう

(2/15 午前 7:00時点)

銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

2/14営業日の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-0.46%、中央値は0.56%、標準偏差は5.92%となった。

最大上昇銘柄はBCHJPY12.52%。最大下落銘柄はMONAJPY-13.16%

最大上昇銘柄のBCHJPYは4連騰で、前日に次ぐ大幅高となった。前日2/13に年初来高値を再び更新したことで、新高値買いが入りやすくなっている模様。

最小下落銘柄のMONAJPYは2/12に20%を超える大幅高となったが、2/13、14と続落し、ほぼ往ってこいの展開となった。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

2/14営業日の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値12.27%、中央値は13.27%、標準偏差は4.08%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はMONAJPY18.53%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はETHJPY3.95%となった。

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2021-02-15
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