リップル、権利確定日後は57円が鬼門か
Daily Market Report 2020/12/14
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・リップル、権利確定日(スナップショット)通過
XRPJPY 4時間足
当社取引ツールより作成
12/12 午前9時頃に、XRP保有者のSparkトークン付与の権利が確定した。確定直前の7時頃からXRPJPYの急落が始まり、その後も戻りが鈍い展開となっている。
権利確定通過前のXRPの価格にはSparkトークンの権利が含まれていたことから、今後は権利落ち分と、通過後のXRPの価格の落ち着きどころを探る展開が想定される。
上図XRPJPYの4時間足チャートをみると、権利確定直前の朝方に60.2円をつけてから急落しており、その後は下落トレンドが継続している。下方向のチャネルが4度にわたって機能しており、現在の反発(A)が続いて、57円を上抜けられない限りは、(B)のような下落トレンドが同チャネル間で継続する可能性には注意したい。一方で、同チャネル間では、過去3度RSIの20~30付近で反発しており、注目しておきたい。11月中旬にもみ合った40~47円台のレジスタンスを下抜けると、33円まで明確なレジスタンスがないため、(C)のように下抜ける可能性も予想しておきたい。
直近のXRPを巡る出来事では、国内での対XRPの銘柄ペアのサービスの追加や、エアドロップ等が相次ぎ、今後もXRPの取引需要の増加が予想される。しかし一方で、今回の急騰、急落が一部の市場参加者に嫌気される可能性には留意しておく必要があるだろう。
2018年のBTCが停滞した要因の一つに、大口の買いが入らなかった点があり、ボラティリティが価値の保存の面から嫌気されたという背景がある。取引高が増えれば、売り買いの板が厚くなることで、行き過ぎたボラティリティも是正されるが、その逆は逃避が逃避を呼ぶ相場になると考えられる。中長期的にも各自のシナリオに沿った取引が肝要だろう。
XRPUSD出来高移動平均 2020.1.1 – 2020.12.12
Coin Market Cap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成
上図は、年初からのXRPUSDの出来高推移と価格である。11月末から急騰した出来高も12月を迎える前にピークを迎え、5日移動平均線が25日を下抜け、12/8にかけて減少したことがわかる。直近では、出来高の減少も下げ止まりを見せており、しばらくは自律反発狙いの買いや、長期投資、実需を目的とした売買に支えられる展開といえるかもしれない。出来高の下限の目途としては、年初のアルトコイン上昇相場につけた2/13の出来高を想定しておきたい。
出来高に関しては、今回の価格変動を嫌気して資金が抜ける可能性を想定して、注視しておく必要があるだろう。
・対BTCでは50%ラインが鬼門、対円なら57円台か
チャートXRPBTC 4時間足
当社取引ツールより作成
XRPBTCは11月中に年初来安値と年初来高値を更新した。上図は安値から高値にフィボナッチラインを引いた4時間足チャートである。
11/25の下落では、61.8%から76.4%を乖離して振れていたが、その後ボラティリティが縮小するにつれ、11/27の50%ラインでの反発、11/29の61.8%付近での反落と、フィボナッチが効き始めたようだ。現在は38.2%のラインで下げ止まりを見せている。
しかし、白矢印のように反発したとしても、3度にわたってサポートされてきた50%ラインを背に戻り売りが入る可能性が高く、XRPBTCには厳しい展開が想定される。なお、50%ラインのXRPBTCを1BTC=200万円で換算すると57.0円となる。これはXRPJPYのチャネル上限付近である点にも留意しておきたい。
(12/14 午前 7:00時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
12/13営業日の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は3.12%、中央値は2.71%、標準偏差は3.14%。
最大上昇銘柄はXLMJPYの10.66%。最大下落銘柄はXRPJPYの-1.03%。
最大上昇銘柄のXLMJPYは13日の午後から上昇トレンドに転換し、大幅高となった。現地時間9日に、ステラネットワークを活用したユーロ建のステーブルコインが発行されるとの報道があり、これが市場参加者の間で伝わったようだ。
最大下落銘柄のXRPJPYは12日にSparkトークン付与の権利確定日(スナップショット)を経て、軟調な展開となっている。詳細は本稿で触れたとおり。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
12/13営業日の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は7.21%、中央値は5.69%、標準偏差は2.96%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXLMJPYで13.76%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTCJPYで3.44%となった。
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