ビットコインは調整局面。押し目か調整継続かどちらに動く?

Daily Market Report 2020/12/10

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・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

12/9営業日の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.45%、中央値は1.05%、標準偏差は3.53%。

最大上昇銘柄はXLMJPY10.18%。最大下落銘柄はXEMJPY-2.73%

最大上昇銘柄のXLMJPYは大幅反発。一時14円後半台まで下落したものの、夜間にかけて下落幅を打ち消す反発上昇となった。国際送金系のXRPも追随して3.49%上昇。

最大下落銘柄のXEMJPYは4日連続で陰線となった。夜間にかけて他銘柄と同じく反発したものの、戻りは鈍く21円後半台での推移となった。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

12/9営業日の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は9.64%、中央値は6.55%、標準偏差は6.07%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXEMJPY20.89%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBCHJPY4.20%となった。

再び訪れた調整局面、押し目買いの好機か

チャートBTCJPY 日足 当社取引ツールより作成

今回のBTCの下落は短期的な調整局面なのか、それともトレンドの転換を示唆するものなのか、これまでの上昇トレンドの推移から今後の手がかりを探る。

上図はBTCJPYの日足チャートに単純移動平均線を表示し、相場の方向性を視覚化したチャートとなる。

まず10月下旬以降、強気相場が続いてきたことが分かるが、10日移動平均線を下回るのは今回の下落を含めて2度しか訪れておらず、上昇トレンドの強さが窺える。これまで10/21に8/17以降、到達できなかった高値を更新した後、135.7万円から11/25の高値である199.7万円まで、10日移動平均線が一度もローソク足実体を下抜けすることなく、一貫して上昇を続けてきた。

およそ1か月間の間、息継ぎなしで上昇したBTCだが、11/26に196.9万円から168.8万円まで急落。10/4以来にローソク足実体が10日移動平均線を下抜け(①)することとなったが、買い意欲旺盛な相場に支えられ、12/1には再度207.4万円まで上昇した。2017年以来の200万円台に到達したことで、大台達成感から今回約2週間ぶりに10日移動平均線を下回る調整局面を迎えることとなったが(②)、11/26の急落時と同じく下値は30日移動平均線に支えられている

今回の下落も11/26と同じく上昇トレンドは崩れていないシナリオを想定するならば、今回の下落は押し目買いの好機と捉えることができ、最高値226.5万円の突破(赤色水平線)を試す展開となるであろう。

しかし、12月を迎えてから相場の局面が変わったという可能性も考えられる。

潮目が変わった?

当社取り扱い銘柄の値動き比較
Coin Market Cap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成

上図は11/1を基準点とした、当社取り扱い銘柄の比較チャートである。

11/26に一時30万円幅の急落をみせたBTCであるが、急落後も上昇相場が崩れることなく支えられてきた背景として、BTCだけでなく11月はアルトコインに対しても買い意欲旺盛な投資家によって強気相場が形成されてきたことが挙げられる。特にXRPやXLMといった国際送金系の銘柄が相場を牽引してきたことがわかり、当社取り扱いの全銘柄が11月月足で陽線を記録する強気相場となった

当社取り扱い銘柄の値動き比較
Coin Market Cap (https://coinmarketcap.com/)より当社作成

方で上図の12月の比較チャートを見ると、強気一色であった11月と比較して12月はXEM以外の銘柄がマイナス圏に落ち込んでいることが分かる。特に11月の値動きとは一転して、12月はアルトコイン中心に弱気相場が形成されていることは懸念材料といえるだろう。

BTCヒートマップ Bloombergより当社作成

上図は直近5年間のBTCの月別変動率を可視化したヒートマップとなる。

過去の相場を振り返ると、12月のBTCは直近の2018年、2019年、そして2020年現在も3年連続で相場が下落しており、季節性アノマリーでは上値が重いまま年末を迎えることも想定されるであろう。調整局面がしばらく続くシナリオならば、11/26の安値であり、日足50MAがクロスするラインの170万円までの調整(水色水平線)も視野に入れる必要がありそうだ。

歴史上、類をみない金融緩和によって価値のありかを改めて認識することとなった2020年も残すところ3週間となった。この局面でBTCはどう動くのか注目していきたい。

(12/10 午前7:00時点)

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2020-12-10
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