セル・ザ・ファクト? ― ネム&リップル

Daily Market Report 2020/12/07

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・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

12/6営業日の当社取扱い銘柄別終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.23%、中央値は0.60%、標準偏差は3.16%。

最大上昇銘柄はXRPJPY7.11%。最大下落銘柄はXEMJPY-6.95%

最大上昇銘柄のXRPJPYは2営業日続伸し、3営業日ぶりに64円台を回復した。12/12に控えているSparkトークン付与の権利確定日(スナップショット)への期待感が高まっているようだ。

最大下落銘柄のXEMJPYは12/5に実体の少ない十字線を形成し、12/6は7営業日ぶりに陰線をつけた。詳細は本稿で触れる。

24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

12/6営業日の当社取扱い銘柄の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は5.73%、中央値は5.20%、標準偏差は2.77%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXEMJPY12.78%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTCJPY2.21%となった。

急騰後のネムはリップルに振り回されるか

XEMJPYは11月末からXRP等アルトコインにつれる形で上昇したが、その後も堅調に高値を更新している。背景の一つとして挙げられるのが来年1月に控えている新トークン付与の権利確定日(スナップショット)だ。

下図は、XEMと同じく上昇要因の一つにトークン付与が考えられ、約1か月早く権利確定日を迎えるXRPとの比較チャートである。

比較チャート(XEMJPY, XRPJPY 2020.8.1- 日足) 当社取引ツールより作成

▼トークン付与を巡る動向と価格 (増減率は2020/8/1起点)

日付 備考 XRPJPY XEMJPY
8月1日 30.232円
(0.00%)
5.809円
(0.00%)
8月10日 XRP Sparkトークン付与発表 30.889円
(+2.17%)
6.592円
(+13.48%)
10月12日 XRP Sparkトークン付与2か月前 27.030円
(-10.59%)
12.823円
(+120.74%)
11月12日 XRP Sparkトークン付与1か月前 26.666円
(-11.80%)
13.686円
(+135.60%)
11月19日 XEM Symbolのローンチ延期 30.917円
(+2.27%)
12.108円
(+108.44%)
12月5日 XRP Sparkトークン付与1週間前 60.215円
(+99.18%)
26.079円
(+348.94%)
12月12日 XRP Sparkトークン付与権利確定日
翌1月14日 XEM XYM付与権利確定日
日付 備考 XRPJPY XEMJPY
8月1日 30.232円
(0.00%)
5.809円
(0.00%)
8月10日 XRP Sparkトークン付与発表 30.889円
(+2.17%)
6.592円
(+13.48%)
10月12日 XRP Sparkトークン付与2か月前 27.030円
(-10.59%)
12.823円
(+120.74%)
11月12日 XRP Sparkトークン付与1か月前 26.666円
(-11.80%)
13.686円
(+135.60%)
11月19日 XEM Symbolのローンチ延期 30.917円
(+2.27%)
12.108円
(+108.44%)
12月5日 XRP Sparkトークン付与1週間前 60.215円
(+99.18%)
26.079円
(+348.94%)
12月12日 XRP Sparkトークン付与権利確定日
翌1月14日 XEM XYM付与権利確定日

 

XRPのトークン付与は8月から公表されていたが、XRPJPYの値動きは11月まで乏しかった。一方で、XEMはローンチ延期の発表でも13%近く下落するなど、トークン付与動向への感応度が高かったことがわかる。

11月末のXRPの上昇は、XEMの上昇によって、XRPの権利確定日が改めて意識されたことや、XRPがXEMに出遅れていると考えた市場参加者の買いに起因したと考えることもできそうである。

上記の推考から、12/12に控えているXRPの権利確定日に、XRPが事実売り(セル・ザ・ファクト)となった場合には、XEMへ波及する可能性も視野に入れておきたい。XRPよりXEMの方が高ボラタイルな事から、XRP以上に下落する可能性についても視野に入れておきたいところだ。

一方で、XRPJPYが大幅な急落なく権利確定日を通過した場合、XEMJPYにはさらなる上値の可能性も考えられる。XRPJPYのスナップショット1か月前から1週間前までの上昇率(+110.98 %)をそのまま12/5のXEM(26.079円)に当てはめると約55円となる。今後、天井知らずに急騰した場合等に「可能性としてありうる上値」として視野に入れておいた方が良いかもしれない。

ネム、23円を下回るなら大幅調整も

チャート(XEMJPY 日足 Bid) 当社取引ツールより作成

上図はXEMJPYの日足チャートである。XEMJPYは7日ぶりに陰線をつけており、30円を目前に、11月末からの強気相場も一服しつつあるようだ。

直近では、2営業日とも23円台で反発しており、(A)か(B)の展開が考えられる。一方で、ここまで一気に急上昇したことから、23円以下に主な抵抗線がない。そのため、23円を割るような場合、18-14円の価格帯まで一気に下抜ける可能性には特に注意しておきたい

今後の展開として、XRPのイベントが材料視されるかに注目だろう。XRPがスナップショット狙いの買い勢力等からすると、事実で売り抜けるため、波乱となる可能性もある。その場合等は、XEMJPYも18円台まで下押しする可能性も考えられる。しかし、18円-14円台では1月のイベントを見越しての買い勢力と、レジスタンスを背景としたテクニカルな買い板も想定され、絶好の押し目となる可能性(A)も考えられる。

チャート(XEMBTC 日足 Bid) 当社取引ツールより作成

上図のXEMBTCの日足チャートをみると、14日移動平均線が100日移動平均線を上抜けており、上昇トレンドが発生している。この上昇について、AB=CD型のN波動(D:C+B―A)にあてはめ、1BTC=200万円としてXEMJPYで換算すると年内に33.3円をつける可能性もある。23円付近を押し目と考えて(B)の展開を想定するとしても、短期的な上値の目途として留意しておきたい。

(12/7 午前7:00時点)

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2020-12-07
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