ハードフォークを終えたビットコインキャッシュのゆくえ

Daily Market Report 2020/11/17

2020.11.17

Daily Point

・グレースケールのビットコイン巨額購入続く―米企業のBTC投資が後押しか(CoinPost)

・日本の経済成長率52年ぶり高水準、消費や外需持ち直す-7~9月(Bloomberg)

・新型コロナワクチン、米モデルナが94.5%有効確認(日本経済新聞)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

月曜日(11/16)のBTCJPYは大幅反発し、3日ぶりに年初来高値を更新した。

前日(11/15)の米国市場時間以降、上値を切り下げ続けていたBTCJPYは、東京時間午前7時に165.5万円まで下落した後は底堅く推移して、反転上昇、午前8時半には167.6万円まで上値を伸ばした。

東京市場時間では、朝方に発表された7-9月期の実質国内総生産(GDP)速報値が前期比5.0%増、年率21.4%増と事前予想を上回ったことが追い風となり、日経平均株価がギャップアップしてスタート。これを好感してかBTCJPYも上昇を続け、東京市場時間終了時には11/14ぶりに169.5万円まで値を戻した。

欧州市場に入っても目立った調整が無いまま上昇が続き、午後8時には171.5万円まで続伸した。午後9時には、モデルナのコロナワクチンが第3相臨床試験で94.5%の確率で効果を示したとの暫定分析結果が発表されると、ダウ先物が急伸し、一時30,000ドルを突破した。

米国市場時間では、その流れを引き継ぎダウ平均株価が取引時間中の史上最高値を更新するリスクオンの状況となり、BTCJPYも押し目無しの上げ相場が続いた。そして翌午前1時に173.8万円まで上昇して年初来高値を更新したが、勢いは止まらず午前6時には176.4万円に到達し、一日の上げ幅は約10万円となった。その後は利益確定の売りに押され、午前7時には174.5万円まで下押しした。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

11/16営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は4.49%、中央値は3.28%、標準偏差は3.44%。

最大上昇銘柄はLTCJPY14.03%。最小上昇銘柄はMONAJPY0.38%

11/16営業日は全銘柄上昇。最大上昇銘柄はLTCJPYは、10/21に米大手決済のPayPalによる暗号資産市場への参入計画が発表され、その取り扱い対象銘柄であることから上昇し、11/3に下髭をつけた以降も堅調に推移。11/16営業日には7,000円台に到達。終値ベースで8月の高値も突破した。

最小上昇銘柄はMONAJPYだが、9/9の半減期後は目新しい材料がなく、10/24に140円台に上昇するも失速し。その後もボラティリティが乏しい展開が続いている。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

11/16営業日の全暗号資産終値の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は7.16%、中央値は5.94%、標準偏差は3.48%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はLTCJPY16.92%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はMONAJPY3.71%であった。

・ハードフォークを終えたビットコインキャッシュ、下落相場継続か

BCHは11月15日にハードフォークを終えた。これにより、ビットコインキャッシュノード(BCHN)とビットコインキャッシュABC(BCHA)に分かれ、現状ではBCHNがマイナーの支持を得て優勢となっている。

今回のハードフォークはマイニング報酬の8%を開発用ファンドに送るという「コインベースルール」を巡って端を発したものであり、現状優勢となっているBCHNはこのコインベースルールの導入に反対を表明している。

では早速ハードフォークを終えたBCHJPYの今後の値動きをいくつかのテクニカル指標から見てみよう。

BCHJPY 日足 当社社内ツールより作成

パラボリックSAR(赤点線)は、ローソクより上を推移し、下落トレンドが継続していることを示している

スローストキャスティクスでは11/11にSlow%K(青線)がSlow%D(橙線)を上から下に抜け、50付近でのデッドクロスとなり、そのまま下落した。11/16時点でSlow%K(青線)は売られ過ぎを示す20のライン(スローストキャスティクスチャート下部の赤線)に到達している。また、Slow%D(橙線)も30のライン上に位置しており、下向きで推移していることから下落基調が継続している事を示している。

MACDは10/29にMACD(青線)がシグナル(橙線)を上から下に抜け、それ以降ヒストグラム(紫色グラフ)もマイナス圏にあることから相場と同様に下落トレンドを示している。MACD(青線)がまだ下を向いていることから転換点はまだ見えない。

最後にRSIを見てみると、10/15に買われ過ぎを示す80のラインに接してから下がり続け、11/15のハードフォーク当日に30のラインを切ったところで、反発している。現在は、35のライン上にあり、売られ過ぎとは言えず、RSIから買いのサインは見えないと言えるだろう

BCHJPYの今後の動きの参考にこちらもご参照頂きたい。

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2020-11-17
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