三角保ち合いを上にブレイクしたイーサリアム、目指すは5万円台か?

Daily Market Report 2020/11/10

2020.11.10

Daily Point

・ビットコイン投資信託への資金流入、ゴールドETFの勢い上回る(CoinPost)

・S&P500種先物が上昇-バイデン氏勝利宣言後の初取引(Bloomberg)

・ファイザーの新型コロナワクチン、確率90%超で感染防ぐ暫定結果(Bloomberg)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

月曜日(11/9)のBTCJPYはボラタイルな動きとなり、小幅上昇となった。

東京市場時間では、米大統領がほぼ確定しバイデン氏が勝利宣言したことから、日経平均株価が上昇し高値更新となった。リスク資産に市場資金が向かう流れから、ゴールドも下落しており、こうした流れをを受けて暗号資産にも利益確定的な売りが出やすい中、BTCJPYは午前10時から下落基調となり、午後5時にかけては158万円台まで下落した。

欧州時間に入り、午後8時台で米ファイザーがドイツのビオンテックと共同開発している開発中の新型コロナウイルスのワクチン候補について、最終段階の第3段階の治験で90%以上の参加者に効果が確認されたと報道されると、市場は一気にリスクオンモードを加速させた。

日経平均先物、ダウ平均先物、ドル円は急騰しダウ平均先物は米国市場時間にかけて約4.6%上昇となり一時30,000ドルを超えた。これを受けたゴールド市場は急落となった。BTCJPYも報道直後は上昇し164万円台まで値を戻したが、ゴールド市場が急落したこともあり、午後11時には158万円台までの下落となった。

米国市場時間に入り株式市場の上昇は一服。ダウ平均株価は先週終値から5.3%ギャップアップしてスタートし史上最高値である29,933ドルを付けたが30,000ドルの節目を意識されたか、30,000ドル手前が天井となり反落した。BTCJPYは株式市場とは逆相関の動きとなり下落、翌午前1時に157万円ほどで反発、その後は上昇し162万円まで戻して取引を終了した。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

11/9営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.71%、中央値は0.68%、標準偏差は1.09%。

最大上昇銘柄はXEMJPY+2.76%。最大下落銘柄はBATJPY-1.14%

最大上昇銘柄のXEMJPYは11月から底堅く推移しており、11/5に下髭をつけてからは、上昇を加速させている。ビットコインの上昇から暗号資産に資金が向かうなかで、アルトコインの中でも12月のSymbolローンチを控えるXEMが注目されているようだ。

最大下落銘柄のBATJPYは11/7の下落以降、下値を切り上げてはいるものの、他銘柄に比べ戻りが弱い状況である。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

11/9営業日の全暗号資産終値の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は4.93%、中央値は4.66%、標準偏差は1.26%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はXEMJPY8.08%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRPJPY3.10%であった。

・イーサリアムは材料上げにより、2か月続いた三角保ち合いが終了

ETHJPY 日足 当社社内ツールより作成

ETHJPYは9月の下落以降、約2か月に亘って三角保ち合いのチャートパターンを形成していたが、11/4にETH2.0のフェーズ0における「デポジットコントラクト」を含むバージョン1.0が実装。

さらに、ステーキング参加者のデポジットが基準値に達すれば、最短で日本時間12/1の午後9時に正式ローンチされることがイーサリアム財団によって発表されると、ETHJPYは前日比8%高の上昇を見せ、この保ち合いを上にブレイク

その後も上昇を続け、11/7には9/1以来となる4.8万円台に到達した。そして執筆現在も高値圏を維持し、4.7万円付近での値動きとなっている。

・もう一段の上昇には47,000円のしっかり上抜けが必要

ETHJPY 8時間足 当社社内ツールより作成

直近の値動きを振り返ると、10/23につけた43,838円を高値に上値を切り下げる下落トレンド(B)が続いていた。その後、10/30と11/3のそれぞれの下落の際には、チャネルの下限(3.9万円)でサポートされた。

そして、そこからETH2.0発表の材料によって大幅上昇となり、下落トレンド(B)の上限41,500円をブレイクしてトレンド転換となり、11/7に4.8万円に到達した。

今後の動向としては、11/4に短期下落チャネル(B)を上へブレイクし、上昇トレンド(A)に回帰した形となったため、短期的にはトレンドの下限に引き戻されつつも、9/2につけた高値51,465円を目指す動きを続ける可能性が考えられる

ただし、8月にも39,000円から47,000円まで上昇後、39,000円付近まで押し戻されるチャートパターンが発生していることもあるため、47,000円がしっかり上抜け出来るかは、確認しておきたい

(11/10 午前7:00時点)

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2020-11-10
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