ビットコインは再び年初来高値更新、ライトコインも流れに乗れるか?
Daily Market Report 2020/11/5
2020.11.5
Daily Point
・仮想通貨ビットコインキャッシュのハードフォーク、BCHN側が優勢な状況(コインテレグラフ)
・トランプ氏とバイデン氏の接戦続く、共に勝利への自信示す-大統領選(Bloomberg)
・米ISM非製造業景況指数、10月は拡大ペース鈍る-新規受注低下(Bloomberg)
・米ADP民間雇用、10月は予想下回る36.5万人増 経済活動失速か(Reuters)
BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成
水曜日 (11/4)のBTCJPY相場は、4日ぶりに年初来高値を更新する力強い動きとなった。
朝方から、米大統領選挙にてバイデン氏が優勢との報道で、経済対策を期待した買いが入りNYダウ先物、日経平均先物は上昇しゴールド価格は停滞した。これを受けたBTCJPYは、株式市場を追いかけるように143万円から146万円台まで上昇となった。
東京市場時間に入り、米大統領選挙の投票時間が終わり開票が始まると、株式市場とBTCJPYの上昇は一服し下落した。その後BTCJPYは昼頃にかけ再度午前9時につけた高値146.5万円へ向け上昇していたが、午後になり激戦州のフロリダでトランプ現大統領が勝利すると、一気に拮抗状態となり株式市場の上昇は一転、その不透明感から午後1時から下落となり株式市場、ゴールドは売られBTCJPYも142万円台まで売られる展開となった。
欧州市場時間に入ると、トランプ現大統領の続投だとしても経済対策が早期に打たれるとの期待から市場は再び上昇ムードとなり、BTCJPYは午後5時頃から反発し米国市場時間に向けて142万円から144万円台まで上昇した。
米国市場時間に入り、ISM非製造業景況指数と米ADP民間雇用者数はどちらも予想に対して低い数字が出たものの、大統領選挙はどちらが当選しても経済対策が期待できることから米国株式は上昇した。これを受けたBTCJPYも上げ幅を拡大させ、本日午前につけた高値146.5万円を上抜け148.5万円まで上昇。その後は、2019年来高値の149万円の水準に近いことからか146万円台まで押し戻され取引時間を終了した。
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
11/4営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は0.32%、中央値は-0.28%、標準偏差は1.89%。
最大上昇銘柄はETHJPYの+4.65%。最大下落銘柄はXEMJPYの-2.09%。
最大上昇銘柄のETHJPYは、イーサリアム2.0のリリース日が12/1となったことが午前1時頃に発表され、価格が急騰し、一時4.2万円台まで値を上げる展開となった。
最大下落銘柄のXEMJPYは、最近の流れと同様に、BTCJPYやETHJPYなどの大型銘柄に資金が集中する中で、資金シフトが加速し、下落が目立つ展開となった。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
11/4営業日の全暗号資産終値の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は5.40%、中央値は5.44%、標準偏差は1.51%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はXEMJPYで8.11%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXRPJPYで3.30%であった。
・ライトコイン、上昇トレンド再開なるか
LTCJPY 日足 当社社内ツールより作成
LTCJPYは、10/16に14日移動平均線が200日移動平均線を上抜けると、底堅い動きとなり、10/21には9月からの主要レジスタンスだった5,400円の価格帯を上回った。上抜けた後もLTCJPYは上昇を続け、10/24には6,200円台に乗せた。
10/28に6,288円の戻り高値(B)をつけると失速し、下落基調となるが、11/3、11/4とも前回レジスタンスだった5,400円付近で下髭をつけた(C)。現状として、5,150円付近に200日移動平均線があるが、今回触れずに反発したことから、5,400円の価格帯のほうがサポートとして強く意識されているようだ。
このままLTCJPYは、上昇トレンド再開の可能性を視野に入れておきたい。特に上値の目途として意識しておきたいのは、AB=CD型のN波動を形成した場合(A:10/16安値, B:10/28高値, C:11/3安値)の、Dの6,883円(C+B-A)である。この価格帯には、7月末の急上昇後、最初に反落した8/2高値(赤丸)があり、また、8/17、9/2の高値はヘッドアンドショルダー型にも見受けられる。このトリプルトップの、上方に位置しているが、ここを突破出来ると、このラインを意識したストップロスが想定され、上昇を加速させる可能性もあるだろう。
LTCBTC 日足 当社社内ツールより作成
一方でLTCのBTCに対する動きを見てみると、依然としてLTCBTCの移動平均線は14日, 100日, 200日とも下向きであり、長期的な下落トレンドのなか下値を模索している点も意識しておきたい。
短期的にみても下落トレンド(橙矢印)であり、ライトコインから資金が抜けるなかで、今回のLTCJPYの反発はBTCJPYに連れる側面があったと考えることもできる。数ある暗号資産の中でも、年初来高値を更新し続けているBTCJPYが注目を集めていることを踏まえると、現在の暗号資産全体のトレンドには特に留意しておきたい。
なお、LTCJPYの10月後半の上昇時にはLTCBTCも上昇していた(青矢印)。今後、LTCJPYが続伸するうえでの一つの判断材料として、LTCBTCの反発も視野に入れておきたい。
(11/5 午前7:00時点)
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