XRP(リップル)、Swell 2020後の行方は?

Daily Market Report  2020/10/16 – 18

2020.10.19

Daily Point

・【米国市況】S&P500上げ大幅縮小、ハイテク売り-ドル指数反落(Bloomberg)

・暗号資産交換業者OKExが出金停止、中国警察当局の捜査入る(Bloomberg)

・BitMEXやアーサー・ヘイズらに新たな訴訟事例 マネロンや相場操縦などを指摘(CoinPost)

・イーサリアム長期ホルダー大幅増、1年以上の保有者は全供給量の60%超に(CoinPost)

 

BTCJPY 1時間足 当社社内ツールより作成

先週(10/16―10/18)のBTCJPY相場は上昇基調での展開。

前日(10/15)のBTCJPYの上昇の流れが一服し、10/16は正午0時までは121万円前後での落ち着いた値動きが続いた。しかし午後1時に「大手暗号資産取引所OKExが中国当局の立ち入り捜査を受けている」との報道が出ると、BTCJPYは午後2時までに118万円まで約3万円程急落した。その後、一旦は反発を見せ120万円手前まで値を戻すも、午後5時には、同取引所の創設者が逮捕されたとの観測報道に反応する形で、BTCJPYは再び本日安値である118万円まで下落した。その後は下落も一服し、午後7時頃から、米国先物市場の上昇に連れる形でBTCJPYも120.1万円まで上昇、NY市場時間開始後も120万円付近で落ち着いた展開が続き、結局BTCJPYは120万円で取引を終えた。

土曜日(10/17)のBTC相場は反発上昇となった。

前日(10/16)のOKExに関連する捜査を実施したとの報道から一夜明けたが、暗号資産出金再開の目途は立っていないことや、BitMEXと元CEOであるアーサー・ヘイズ氏に対して相場操縦とマネーロンダリングに関わる訴訟問題が提起されたとの報道を受け、BTCは軟調に推移した。日本時間午前9時台に前日(10/16)安値である118万円を試す場面がみられたが下値は堅く、その後、午前10時台には反発に転じた。午後3時台には120万円まで上昇するも上値追いが続く新たな材料に乏しく、売買は手控えられ、119万円台のレンジ推移が続いた。日本時間午後11時過ぎには一時119万円を割れ込み、売り込まれたかに思われたが、実際には下落は続かず、すぐに120万円まで1万円以上買い戻された。それ以降は目立った動きもなく、再び119.5万円程での値動きを続けることとなり、取引を終えた。

日曜日(10/18)のBTC相場は上昇。

前日(10/17)に反発上昇した流れが継続し、日本時間午前中は緩やかな上昇基調で推移。午前11時台に120万円まで上昇した。その後は午後2時台まで売買が拮抗し120.0万円でのレンジ推移が続いたが、午後3時に入り、買い方優勢となり、午後5時台には121.0万円まで続伸し、上昇幅を拡大した。これにより金曜日(10/16)から見れば、下落前水準まで価格を戻した往って来いとなったが、121万円を超えるような上昇の勢いはなく、120.2~120.5万円でのレンジ推移に落ち着いた。

午後9時以降も上昇基調は継続となり、午後11時頃には一時121.1万円まで上昇したが、すぐに120.5万円に戻された。しかし、以降も価格は切り上がりを見せ、翌午前2時頃には120.8万円まで値を戻した。しかし121万円を目前にしてやはり頭は重く、翌午前3時過ぎからは頭が重く再度反落、再び120万円台後半での推移に戻ることになった。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

10/18営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.77%、中央値は0.73%、標準偏差は1.09%。

最大上昇銘柄はETHJPY+2.24%。最大下落銘柄はXLMJPY-1.31%

最大上昇銘柄であるETHJPYは10/17営業日で反発。その後目立った材料がないまま10/18営業日の取引開始からじり高となった。最大下落率のXLMJPYは10/16営業日で反発していたが8.5円で押し戻される形となり、10/18営業日は反落した。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

10/18営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは、平均値は2.32%、中央値は2.61%、標準偏差は0.68%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はBCHJPY3.15%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTCJPY1.35%であった。

・リップル、Swell 2020閉幕

チャート(XRPJPY 日足) 当社取引ツールより作成

先週10/14から10/15の二日間にかけて開催されたXRPの最大イベントSwell 2020が閉幕した。開催当日の二日間に目立った動きはなく、共に陰線となっていることから、期待して買いを入れていた投資家が、開催当日に利確の売りを入れた可能性が高い。これは市場を動かすほどのサプライズ材料がなかったことを物語っているようだ。

さて、今後XRPJPYはどのような値動きをするのだろうか?

上記はXRPJPYの日足である。ボリンジャーバンドを見てみると、2σの中間ラインをやや下回ったところに現在の価格がある。2σの下限ライン(チャート下の橙線)にはまだ遠く、買いのサインはない。他の指標も見てみよう。

チャート(XRPJPY 日足) 当社取引ツールより作成

上から順にパラボリックSARから見てみよう。SAR(赤点線)はローソクより上を推移し、下落サインが継続している。下落しているSAR(赤点線)と上昇している日足が交わり突破出来れば、そこが買いのタイミングとなるが、まだそのタイミングではないようだ。

次にスローストキャスティクスを見てみよう。10/13にSlow%K(青線)がSlow%D(橙線)を上から下に抜けている。ここが売りのタイミングだったようだ。現在Slow%K(青線)、Slow%D(橙線)共に下降し、売られ過ぎを示す20のライン(スローストキャスティクスチャート下部の赤線)に近づいている。波形としては、下落調整の一巡が近い事を示唆している可能性がある。

最後にMACDとRSIを見てみよう。どちらも売買のサインは見えない。MACDの場合、10/15に MACD(青線)がシグナル(橙線)を上から下に抜けていることから、ここが売りのタイミングだったようだ。ヒストグラム(紫色グラフ)はマイナス圏にあり、相場と同様に下落トレンドを示していることから、トレンドの転換点は見えない。RSIも50の中間ラインに位置し、方向感を示せていない様だ。

大きなイベントを経過し、SellTheFact(事実で売り)とまでは行かなかった様だが、他の暗号資産に比べ、XRPは価格の戻しが弱かった感も否めない。テクニカルでも強弱まちまちとなっており、まだまだ神経質な地合いを脱せていないと見受けられ、慎重な展開が続くだろう。

(10/19 5:30時点)

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2020-10-19
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