続伸するイーサリアムクラシック、強気相場入りとなるか?

Daily Market Report 2020/10/12

2020.10.13

Daily Point

・デジタル元の実証実験始まる 世界に先行、各国も注視―中国(時事通信社)

・追加財政措置訴える米金融当局、与野党の駆け引きに静観モード(Bloomberg)

・コロナ禍でヘッジファンドが軒並み苦戦、仮想通貨ファンドと明暗(CoinPost)

・トランプ大統領は新型コロナで陰性―ホワイトハウス担当医(Bloomberg)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

昨日(10/12)のBTCJPY相場は上昇した。

堅調な株式市場の流れを受けて、BTCJPYは朝方の119.7万円から正午0時の120.6万円までじり高となる展開からスタート。その後は新たな材料もなく、利益確定的な売りが多く、午後1時以降は揉み合いから下落に転じた。

日本時間午後4時には119.5万円まで下落した後、午後6時には120.3万円へ戻す底堅さをみせたが、午後8時には再び売り込まれ、当日安値となる118.3万円まで下落した。

米国市場がコロンブスデーのため、為替と債券市場が休場となり、薄商いの中、売りが優勢となる状況は続くと見られていたが、米追加経済対策をめぐる与野党協議や今週から本格化する米企業の7~9月期決算発表に注目が集まる中、ダウ平均株価とナスダック総合指数は共に上昇した。5Gに対応した「iPhone(アイフォーン)」の発表を期待されているアップル等のハイテク株に買いが集まり、市場を牽引したようだ。

BTCJPYもリスクオンの流れを受けてか、121.9万円まで上昇した。11,600USDが意識され、翌午前1時以降もみ合いが続いたが、米国株式市場の終盤に差し掛かり、トランプ大統領が新型コロナウイルス陰性との報道が入ると、123.4万円まで上昇し、12日営業日の高値を更新して取引時間を終えた。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

10/12営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.70%、中央値は1.48%、標準偏差は1.16%。

最大上昇銘柄はETHJPY+4.88%。最小上昇銘柄はMONAJPY0.56%

最大上昇銘柄であるETHJPYは9月上旬の大幅下落後、約40,900円で上値を抑えられていたが10/12営業日の上昇で同値水準まで戻した。この価格帯は大幅下落から半値戻しのラインである。最小上昇銘柄となったMONAJPYは9/9の半減期後これといって目立った材料がなく、10月からボラティリティの小さい状況が続いている。10/12営業日も他銘柄の上昇についていけず、120円台後半を推移する展開だった。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

10/12営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは、平均値は3.95%、中央値は3.89%、標準偏差は1.24%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はETHJPY6.90%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はXEMJPY2.22%であった。

・銘柄別今年高値から見た現在価格一覧

社内及びCoinMarketCapデータより作成

上記のチャートは銘柄ごとの今年の最高値、最高値を付けた日付、現在(本稿執筆時点)価格、高値から見た現在価格(%)、現在の時価総額順位(CoinMarketCap調べ)を算出したものだ。

それぞれの銘柄の今年の最高値を見てみると、日付は概ね暴落前の2月と、緩和マネーのアセット物色が顕著となった8月に集中している。そこから現在価格に視点を移すと、もっとも高値に近づいている銘柄はBTCJPYで、回復率は92.2%だ。二位はETHJPYで78.9%と、時価総額の一位と二位がそのまま回復率でも同じ強さを見せる結果となった。

一方では、9/9に半減期を終え、材料出尽くしとなったMONAJPYや、8月に51%攻撃を受けたETCJPY等は、依然として高値から60%程度低い価格で取引されている状況となっており、銘柄によって明暗が大きく分かれていることが読み取れるだろう。

では、そのように低迷しているETCJPYには回復のチャンスがあるのだろうか。現状の値動きをチャート上で確認してみたい。

・まずはしっかりと23.6%を攻略したい(イーサリアムクラシック)

チャート(ETCJPY 日足) 当社取引ツールより作成

ETCJPYは2月の急落後、8月の相場全体が上向いた際にも50%程度しか回復できず、その後9/2に700円から急落した後は、500円のサポートラインとフィボナッチリトレースメントの23.6%(584.3円)の間の推移を続けており、値幅は限定的となっている。

そのような中で、10/8にBTCJPYが三角保ち合いを上抜けするなど、この一週間は相場が全体的に上昇傾向を強め、ETCJPYも4日連続の陽線となり、反転の兆しを見せている。そして執筆時点では577.3円と、23.6%まであと7円に迫っている。

9月末に超えられなかったフィボナッチリトレースメントの23.6%ラインを突破できた場合、次は584.3円~700円のボックス圏での取引に移行する可能性が高いだろう。このボックス圏では過去6月~7月末の2か月近くに渡って取引が行われており、その際は700円を上抜けした後、1週間で50%ラインまで上昇することとなった。今回も同様の強気相場に移行できるのか、ひとまず目先の23.6%の上抜けを確認したい。

(10/13 5:30作成時点)

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2020-10-13
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