高騰するビットコイン。さらなる飛躍となるか

Daily Market Report 2020/10/09-10/11

2020.10.12

Daily Point

・米景気対策巡る協議、政権側が姿勢転換-包括案に歩み寄りか(Bloomberg)

・【新型コロナ】インド感染者700万人突破-最多の米国で新規感染増加(Bloomberg)

・ビットコイン高騰、12000ドルを視野(CoinPost)

・リップル社の国際カンファレンス、開幕は「14日16時」──Swell2020 アジェンダ・登壇者情報(CoinPost)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

金曜日(10/9)のBTCJPY相場は続伸した。

前日(10/8)のBTCJPY上昇の流れを引き継いだのに加え、欧州における新型コロナウイルス感染者拡大と年内のワクチン提供の可能性が小さいことを背景にゴールドが買われ、その上昇につられるかたちでBTCJPYも小幅上昇し、午前9時までに115.7万円へ上昇した。しかし、米国株式市場の上昇相場の流れを汲んで、買いが先行した東京株式市場であるが、8カ月ぶりの高値水準であることや、週末を控えて徐々に売りに転じると、東京市場時間のBTCJPYもこれに反応する形で、安値となる114.7万円まで下落した。

欧州市場時間に入り、英国とEUとの間で10月末期限で行われている通商交渉が膠着状態であるとの報道や、スペインの新型コロナウィルス感染拡大に伴う緊急事態宣言との報道を受けてセンシティブな流れが続く中、ゴールドが上値を伸ばすと、BTCJPYも続伸し午後9時台にはBTCJPYが117.5万円まで上昇した。

米国市場時間、翌午前0時台に米国家経済会議(NEC)のクドロー氏が「トランプ大統領は修正後の景気対策案を承認した」と明らかにすると米国の経済対策の期待を背景に、BTCJPYは一時買いで反応した。しかし上値を伸ばすことができず、116.4万円から117.1万円のレンジで推移して取引を終えた。

土曜日(10/10)のBTCJPY相場は大幅に続伸。

前日(10/9)の米国株が続伸したこともあり、BTCJPYは朝方の117万円からじりじりと上昇。「大手決済企業PayPalが暗号資産事業を計画している」との報道がBTC買いの思惑につながり、BTCJPYは午前11時に121万円まで急騰した。

その後は、BTCJPYが9/3以来の高値圏であるためか頭打ちとなり、徐々に上げ幅を削り、午後7時に118.6万円まで下押しした。

午後8時から翌午前0時にかけて再び121万円まで上昇するも、上値追いは続かず、結局、120万円近辺でのレンジ推移となり、取引時間を終了した。

日曜日(10/10)のBTCJPYは実体の乏しい十字線。

朝方から軟調で、午前9時までに当日安値となる119万円へ下押し。しかしすぐに反発し、午前11時までには120万円へ値を戻した。同様に、午後2時には119.5万円、午後6時には119.7万円と弱含む場面があったものの、下値を切り上げながら値を戻す底堅さが意識された。

午後7時過ぎから午後10時までは120万円台へのレンジの上方修正は達成できず、120万円のレジスタンスを意識した売り買い攻防を繰り返していたが、午後11時には120万円台に再度上昇。その後も価格を切り上げ、一時120.7万円まで上昇したが上値を買って行く動きは続くことなく翌午前4時過ぎには119.7万円まで下押しし、以降はレンジ推移となって取引時間を終了した。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

10/11営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.04%、中央値は-0.46%、標準偏差は1.08%。

最大上昇銘柄はLTCJPY+2.35%。最大下落銘柄はBATJPY-1.25%

10/11営業日はLTCJPYが続伸する形となった。10/10の上昇で9月下旬の価格帯と200日単純移動平均線を上抜けした。現在は9月中旬の高値と100日単純移動平均線を上抜けできるかという水準に位置しており、チャート的に意識される価格帯を推移している状況である。

一方、下落銘柄となったBATJPYは、10/7営業日から続伸が続いていたが、10/2の下落後意識されていた23円で再び上値を抑えられ、反落する形となった。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

10/11営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは、平均値は2.92%、中央値は2.44%、標準偏差は1.12%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄はLTCJPY5.50%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTCJPY1.46%であった。

・Google Trendsから読み取る市場構造の変化

BTCUSD:Bloombergより引用
Google Trends(ビットコイン):Google Trendsで「ビットコイン」検索(検索条件は日本国内/すべてのカテゴリ/ウェブ検索)当社作成

XRPUSD:Coin Market Capより引用
Google Trends(リップル) :Google Trendsで「リップル」検索(検索条件は日本国内/すべてのカテゴリ/ウェブ検索)当社作成

上図は①BTCUSDとGoogle Trends(ビットコイン)の比較チャート ②XRPUSDとGoogle Trends(リップル)の比較チャートである。

グラフから以下のことが分かる。

①Google Trensd「ビットコイン」「リップル」ともに2018年始がピーク

②BTCUSD/XRPUSDプライスのピークとGoogle Trendsのピークがそれぞれ一致

③Google Trendsは「ビットコイン」「リップル」ともにピーク後ダウントレンドを形成

④直近1年において、ビットコインは価格は上昇基調、Google Trendsは下落基調、

リップルは価格、Google Trendsともに下落基調

暗号資産市場は2018年の価格をピークに下落基調に転じているが、価格の急落・低迷に伴い、投資家の注目度が減少し、その結果がGoogle Trendsの下落基調に表れているのではないかと考えられる。そのような現在の状況において、上記④(直近1年において、ビットコイン価格は上昇基調、Google Trendsは下落基調)、リップルは価格、Google Trendsともに下落基調している。

これらに関しては、以下のニュースに代表されるように、ビットコインへの投資家層が、個人投資家から機関投資家へも広がっていることが背景となっているかもしれない。ビットコイン含むいくつかの暗号資産に関しては、金融アセットとして、プレゼンスが上昇していると考えることも出来るのではないだろうか。

このため、マスとしての個人投資家行動を示すGoogle Trendsは下落基調となっているものの、機関投資家の参入によって、価格自体は上昇しているビットコインの姿が浮き彫りになる

絶対的な資金量を備えた機関投資家の参入により、ビットコインの価格はGoogle Trendsに反して、強い基調になる可能性は視野に入れておきたい。

・米大手金融フィデリティ、ビットコイン採掘企業の株式を10%超保有へ

・バンク・オブ・アメリカが仮想通貨を「現金同等」扱いにすると通知

・ポール・T・ジョーンズはインフレへのヘッジ手段としてビットコイン購入

・JPモルガンがコインベースとジェミニ仮想通貨を扱う初の顧客に

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2020-10-12
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