2か月続いた三角保ち合い、Squareのビットコイン買いにより上振れか?

Daily Market Report 2020/10/08

2020.10.09

Daily Point

・日経平均は8カ月ぶり高値、米国一部財政支援やバイデン氏勝利観測(Bloomberg)

・『一時代の終焉か』米当局に告発されたBitMEXアーサーヘイズがCEO退任(CoinPost)

・ツイッター創業者経営のSquare、53億円相当のビットコインを購入(CoinPost)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

昨日(10/8)のBTCJPY相場は続伸した。

東京市場時間では、昨日の米国株式市場の大幅高を受けて、日経平均株価は上昇してスタート。さらに午前中に行われた米副大統領候補の討論会で、民主党ハリス氏が優勢との見方から、大規模な追加経済対策への期待感が強まったことも追い風となり、日経平均株価はコロナ急落後8か月ぶりの高値更新となった。しかし、BTCJPYはこれら株高とは逆相関の動きとなり、東京市場時間では112万円台で下値を模索する値動きとなった。

欧州市場時間に入ってBTCJPYは、ゴールドが回復基調で推移していたにもかかわらず、下げ幅を拡大させる展開を続けた。さらに、BitMEXの公式サイト上でアーサー・ヘイズCEOが退任するとの声明が発表され、午後6時台には一時111.7万円台まで下落した。しかし、そこは押し留まって反発し、午後7時過ぎには112万円台まで回復。すると、今度は午後10時に米Square社が5000万ドル(53億円)相当のビットコインを購入したとTwitterで発表すると、BTCJPYは大きく上昇し、113万円台へ。さらに勢いは止まらず、午後11時には、9月の下落以降続いていた三角持ち合いを上振れし、10/1以来の115万円台まで上値を伸ばした。ただ、翌午前2時に116万円まで上昇したところでは、売りに押されて1万円ほど下落したが、そのまま高値圏で小幅な値動きに収まることとなった。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

10/8営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.64%、中央値は1.40%、標準偏差は1.24%。

最大上昇銘柄BCHJPY+4.37%最大下落銘柄ETCJPY-0.06%

10/8営業日はETCJPYが10/7営業日に続き続落となった。他銘柄は続伸ないしは反発推移となる中で、ETCJPYのみ前日比マイナス圏で取引を終えている。8月上旬に51%攻撃とそれに伴う大規模な再編成(リオーグ)が発生して以降、軟調な展開が続いており市場参加者の目線は厳しいものだと思われる。自律反発ではない上昇トレンドへの回帰には脆弱性を解決するための対策が求められる。

一方最大上昇銘柄となったBCHJPYは、10/7営業日に続き上昇幅を拡大した。11/15にネットワークのアップグレートとハードフォークが予定されている。予定から残り1か月に迫る中で新銘柄付与の期待感から4.37%の最大上昇銘柄となった。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

10/8営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは、平均値は4.70%、中央値は4.35%、標準偏差は1.18%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄QTUMJPY6.44%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄ETCJPY2.79%であった。

・モナーコイン、下げ一服

チャート(MONAJPY 日足) 当社取引ツールより作成

MONAJPYは9/14のレポートのコラムで記載した以降も下落を続け、9/17には再びボリンジャーバンド下限の-2σを下抜けた。下抜け後の3営業日は小幅に反発するも戻りも鈍く、9/21に14日移動平均線付近で反落し、9/24には今年3/18以来の安値をつけた。

その後のMONAJPYは、あく抜け感から押し目買いも入り、比較的堅調に推移しているようだ。

チャート実体が9/24にボリンジャーバンドの-2σを下抜けて以降は、-2σにタッチすることなく下値を切り上げており、10/6には8/2高値以来となる、上限の+2σに近づいた(白矢印)。また、ボリンジャーバンドの下限と上限の幅が狭まっているが、これはトレンドが一服したサインと捉えることもできる。RSIも9/24に売られすぎを示す20のラインにタッチして以降は上昇しており、現在は50を超えていることから、強い相場に向かっている可能性が高い。

中でも注目すべきは、14日移動平均線で、8/13に20日移動平均線を下抜けて以来、強い下落トレンドを先導してきたが、近日中に14日が20日を上抜ける可能性がある(白丸部分)。その場合には125円を起点とした強気相場を視野に入れておくことも必要かもしれない。

モナーコイン、対BTCでも2か月ぶりの下げ渋りか

比較チャート(BTCJPY, MONAJPY 日足) 当社取引ツールより作成

上図は前頁の期間のBTCJPYとMONAJPYの比較チャートであり、6/23営業日を基準としている。確認したい箇所は、8月以降の銘柄間の開きである。MONAの上昇率は6月下旬から7月末にかけてはBTCと拮抗していたが、8/2時点で10.4%の乖離が生じた。その後、8月下旬にかけてBTC、MONAとも下落するが、9/8の半減期時点で+2.8%を保ったBTCに対し、MONAは-18.8%となり、21%以上の差がついた。半減期後も差分は拡大し、9/24安値時点では45%となった。9/25以降では、差分を拡大することなく43%以内を推移している。

この点について、①9/8の半減期による利益確定売り等、これまで買われすぎだったMONAがファンダメンタル上の適正とされる価格まで売られた可能性や、②9月までにMONAは売られすぎたため、9/25以降にこれ以上、下げるのは難しい価格帯となった可能性を考えることもできる。

(10/9 5:30作成時点)

◆本資料においてお客様に提供される情報は、株式会社DMM Bitcoinが収集・作成等したものです。

◆本資料は、一般的な情報提供を目的に作成されたものであり、暗号資産取引の勧誘を目的としたものではありません。

◆本資料は、本資料作成時点で株式会社DMM Bitcoinが信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。

◆本資料の情報によって生じたいかなる損害についても、株式会社DMM Bitcoinおよび本情報提供者は一切の責任を負いません。

◆本資料のグラフ・データ等は、過去の実績または作成時点での見通し・分析であり、将来の市場環境の変動や運用状況・成果を示唆・保証するものではありません。また、税金・手数料等を考慮しておりません。

◆本資料に関する著作権、知的所有権、その他一切の権利は、株式会社DMM Bitcoinまたは権利者に帰属します。お客様は、本資料に表示されている情報をお客様自身のためにのみ利用するものとし、第三者への提供、再配信、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。

2020-10-09
ページTOPへ