方向性定まらぬビットコイン、ブレイクアウトはあるのか
Daily Market Report 2020/10/07
2020.10.08
Daily Point
・TOPIXは3日続伸、米財政の壁回避を好感-マザーズ銘柄上昇(Bloomberg)
・トランプ大統領の景気対策協議停止、米連邦準備制度の行動に道開く(Bloomberg)
・ビットコイン下落、トランプ大統領のツイートがきっかけに(COINPOST)
BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成
昨日(10/7)のBTCJPY相場は上昇。
昨日(10/7)午前3時半にトランプ米国大統領が大統領選挙後まで追加経済対策に関する交渉を停止すると表明すると、111.2万円まで下落したBTCJPYだが、米国市場時間を終えると自律反発し、午前7時には111.7万円まで値を戻した。
東京市場時間の午前10時頃からはゴールドの下落につられる形で111.5万円まで小幅下落する場面もあったが、トランプ米国大統領の航空会社や中小企業支援、個人給付金についての前向きな発言が出ると、日本株やゴールドは上昇。BTCJPYへも資金が流れ、買いが入ると午後4時頃には112.5万円まで値を戻す展開となった。その後は、安全資産であるゴールドが反落する展開になるもBTCJPYは堅調に推移した。
米国市場時間に入ると、米国経済の見通しが好転した事で米国株式市場や米国債利回りが上昇。BTCJPYもさらに値を伸ばし、翌午前3時過ぎには約113.3万円まで上昇した。その後、上値追いは続かず、米国経済好転の影響は限定的なものとなり横ばい推移で取引時間を終了した。
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
10/7営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は1.06%、中央値は1.10%、標準偏差は1.05%。
最大上昇銘柄はBATJPYの+2.60%。最大下落銘柄はETCJPYの-0.73%。
10/7営業日は概ね全銘柄対前日比上昇となる中、ETCJPYとXEMJPYのみ小幅下落となった。
7月中旬から材料薄な状況が続いているBATJPYだが、10/6営業日に5%程下落したことによる自律反発からか、10/7営業日は2.60%と最大上昇銘柄となった。一方、10/6営業日唯一の上昇銘柄であったETCJPYは、10/7営業日は株式市場含むマーケット全体が好地合いの中、8月から続く大規模な再編成(リオーグ)が足を引っ張った形で逆行安となった。
QTUMJPY 日足 当社社内ツールより作成
上昇銘柄に関しては、終日緩やかに上昇する形で推移した。最もボラティリティの大きかったQTUMJPYは、7月の上昇前・9月の安値付近の価格帯、さらには200日移動平均線の水準を推移している状況で、チャート上市場参加者が意識されるラインに位置していることからかボラティリティが発生したと考えられる。主要銘柄であるBTCJPYやETHJPYは連日値幅が狭い状況は変わらずだった。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
10/7営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは、平均値は3.74%、中央値は4.03%、標準偏差は1.30%となった。
最もボラティリティが高かった銘柄はQTUMJPYで5.69%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTCJPYで1.52%であった。
・ビットコインキャッシュは近々大きく動くか?(ペナントパターン)
チャート(BCHJPY 日足) 当社取引ツールより作成
上図は9/28のレポートで記載した赤チャンネルと青チャンネルである。
現在BCHJPYは、ボラティリティを徐々に縮めてペナントパターンを形成している。実勢が推移している三角型の領域先端は10/18付近であり、それまでに上限・下限・横のいずれかへ抜けることになる。
着目すべきは、指針となる200日単純移動平均線(以下、200MA)がその傾きを青チャンネルから赤チャンネルへ移行しようとしている点であり、それは価格が上昇トレンドへ変換する可能性を示唆していると言えるかもしれない。
引き続き、赤と青チャンネル及びローソク足と200MAのタイミングに注目である。
・ネムの方向性は?(フィボナッチ・リトレースメント、ダウ理論)
チャート(XEMJPY 日足) 当社取引ツールより作成
8/31のレポート「ネム 16.3 円まで高騰し 2 年ぶりの高値水準突破、上げ止まりによ り調整となるか?」のコラムで記載した橙色チャンネルは、等倍で値幅を達成して調整を迎える展開となった。
XEMJPYは現在、橙色ラインに対する達成値幅をベースとした61.8%押しライン(赤点線)を重要な節目として反発(赤矢印)している。
ダウ理論(高値安値切り上げ下げ理論)より、8月下旬にチャネルの上限に達したXEMJPYは現在の価格帯で安値を切り上げる可能性が高く、「赤点線を下回らない限りは橙色チャネルの上限を目指した(NT波動)レンジ相場である」と言えるかもしれない。
(10/8 5:30作成時点)
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