未だ攻防が続くビットコイン

Daily Market Report 2020/10/02-10/04

2020.10.05

Daily Point

・日本株下落、トランプ大統領陽性でリスクオフ-債券上昇、為替は円高(Bloomberg)

・【米国市況】株が反落、大統領コロナ感染の影響見極め-円が高い(Bloomberg)

・トランプ氏「今後数日が正念場」-困難なお脱せずと医療チームも認識(Bloomberg)

・BitMEX騒動から一夜、ビットコイン出金は400億円越えに(coinpost)

 

BTCJPY 1時間足 当社社内ツールより作成

先週(10/2-4)のBTCJPY相場は揉み合いながらも上昇基調で推移。

金曜日(10/2)は、BTCJPYが朝方の112万円から緩やかに上昇する展開となり、午後1時には当日高値となる113万円まで上昇した。しかし午後2時に、トランプ米国大統領夫妻が新型コロナウイルス検査で陽性との速報が流れると、市場が警戒ムードへ急変し、BTCJPYは109万円まで3.5%超、急落した。

欧州市場時間に入ると、ゴールドは上値を伸ばす中、米国雇用統計を控えてか、BTCJPYは戻りの鈍い動きが継続、110万円近辺で揉み合う展開となった。午後9時半の米雇用統計では、非農業部門雇用者数予想85万人増に対して、結果は66万人増。失業率が予想8.2%に対して7.9%と、景気回復が鈍化していることが示唆された。これを受けてゴールドは下落に転じる中、米国株式市場は下落スタートした。その後はミシガン大学消費者信頼感指数が予想よりも良い結果となると下げ幅を縮め、ダウ平均株価は一時前日比プラスまで回復する場面も見られた。BTCJPYも連動する形で小幅上昇し、午後11時前には111.5万円まで戻すも、その後は1万円程度の値幅での取引に終始した。BTCJPYは、相関性が高いとされているゴールドとは逆行する場面が多く見られ、リスク回避ムードが露呈した格好となった。

土曜日(10/3)の日中はトランプ米国大統領のコロナウイルス感染以降、「週明けにもスペインのマドリードでロックダウン再導入」といった欧州のコロナウイルス関連報道が改めてリスク要因と見做され、上値の重い展開が続きBTCJPYは110万円から111.6万円程度のレンジで推移した。

翌午前1時にトランプ大統領の主治医の「状態は非常に良好」との記者会見を受けてBTCJPYは徐々に買いが集まり、日中の高値である111.6万円を上抜けた。その後は上値継続せずジリジリと値を切り下げ、111万円で取引時間を終えた。

日曜日(10/4)は、トランプ米国大統領が回復傾向にあるとの続報を受けて、BTCJPYは緩やかに上昇した。

午後3時半には112.5万円まで上昇し、その後は111.5万円まで一旦下落した場面もあったが、翌午前1時過ぎから価格を切り上げていき、112.7万円まで上昇した。その後反落するも、112.5万円前後で底堅く推移し10/2の下落幅を帳消しした。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

10/04営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.36%、中央値は0.85%、標準偏差は1.81%。

最大上昇銘柄XRPJPY+5.73%最大下落銘柄QTUMJPY-1.36%

10/04営業日は概ね全銘柄はトランプ大統領の一時的な退院報道もあり、暗号資産全般は米国市場時間に上昇する展開となった。10/02の下落幅を戻す展開となり、全体的に上昇基調の流れにある。特にXRPJPYはSWELL開催が近づいている事が意識されてか、週末は5%強の上昇となり他銘柄に比べ強い状況である。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

10/04営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは、平均値は3.50%、中央値は3.43%、標準偏差は1.49%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄XRPJPY7.60%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄BTCJPY1.61%であった。

・ビットコインの方向性は?(エリオット波動(※1))~基本形のカウントと波の想定~

チャートA(BTCJPY日足) 当社取引ツールより作成

チャートAは、BTCJPYの日足における、波の基本形のカウントを描画している。

BTCJPYはベースとなる白線より0の起点からN波動、E波動(※2)と値幅を達成し上昇5波のカウントを迎え、以前のレポートビットコインは三尊値幅ひとまず達成、再び上昇に転じるかで記載したように三尊値幅を達成した地点が下降1波となるaであった。チャートAのカウントとするならば、現在は下降3波となる(c)を形成している局面であると思われる。

※1:「相場にはサイクルがあり、値動きには一定のリズムがある」という仮説を元に「上昇5波・下降3波」と周期性をもって動く規則性をラルフ・ネルソン・エリオットが編み出した相場分析法の事。

※2:N波動とは、1波の長さ = 3波の長さということ(赤=線部分)。E波動とは、図のオレンジ色の長さが一致している事。一般的には、N波動に比べてE波動の3波の方が伸びる波動だと言われている。(橙線部分)

チャートB(BTCJPY日足) 当社取引ツールより作成

チャートBでは下降3波動となるa, b, (c)局面について少々細かく分析をしている。

青チャネルは以前のレポートで記載した青チャネルと同様のもので等倍である。また、赤チャネルは200日単純移動平均線(以下、200MA)をベースとした角度であり予め上昇5波目でローソク足から引け、波のサイクルにより下降2波となるbで対応しているラインである。チャートBを見て分かるように、bの局面は青と赤のラインがローソク足に効き、aの下降1波に対してペナントパターン(P波)となっている。現在は反発しているが、青線が赤線より強いラインとなればP波は下抜けし、青チャネルの流れに沿って時間推移しながら上昇1波目の1にかかる白線と交わった下降3波目(c)が想定できるであろう

(10/5 5:30作成時点)

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2020-10-05
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