反発材料に乏しいビットコイン、好調さを取り戻せるのか

Daily Market Report 2020/9/30

2020.10.1

Daily Point

・トランプ氏の攻撃姿勢、再選に必要な支持遠ざけた恐れ-討論会に幻滅(Bloomberg)

・【新型コロナ】NY市の週平均陽性率が上昇、感染でNFL試合延期(Bloomberg)

・1年以上保有のビットコインは63%超に──2010年以降最高記録(coinpost)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

昨日(9/30)のBTCJPY相場は続落した。

BTCJPYは、前日(9/29)の上昇の勢いを継続し、113.9万円からスタート。午前8時には当日高値の115万円まで上昇した。

東京市場時間に入ると、日本時間午前10時から始まる米国大統領選第1回候補者TV討論会が意識され、じり安の展開に。午前9時の114.8万円から午後4時までに113万円まで下落した。

欧州市場時間に入ると、TV討論会後の世論調査においてバイデン候補が依然優勢であるとの報道を受けて下げ幅を広げ、BTCJPYは午後6時に当日安値となる112万円まで続落した。その後、米国市場時間は反発して始まったがトランプ大統領が攻撃姿勢を見せた討論会により米大統領選挙を巡るリスクの浮彫や新型コロナウイルスの第2波の懸念が残り、BTCJPYは114万円から112万円まで再度下げ、反発材料が乏しい展開となった。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/30営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-0.42%、中央値は-0.20%、標準偏差は1.41%。

最大上昇銘柄XLMJPY+1.63%最大下落銘柄XEMJPY-4.25%

9/30営業日でXLMは意識されていた7.6円のラインで反発、午前5時から取引終了時まで上昇となった中、最大下落のXEMJPYは他アルトコインとは異なる動きとなり午前2時より下落、安値を更新していく展開となった。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/30営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは、平均値は3.29%、中央値は2.86%、標準偏差は1.56%となった。

最もボラティリティが高かった銘柄XEMJPY7.98%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄BTCJPY1.82%であった。

・下落基調のステラルーメン、間もなく大きな動きが出るか

チャート(XLMJPY 4時間足) 当社取引ツールより作成

8月中旬以降、一か月以上に渡って下落トレンドが継続しているXLMJPY。

直近の一週間は7.0円と7.5円のサポートと、8.0円のレジスタンスの間の値動きが続いており、執筆時点では約7.7円で取引されている。

値動きのボラティリティを表した*ATR (アベレージ・トゥルー・レンジ。以下ATR)は、9/4以降継続して減少傾向が続いており、現在は0.12程度。直近の二か月間で最もボラティリティが低下している位置にいることが読み取れる。実際にチャート上でATRが0.1に近づいた9/1と9/21はその後0.5円以上の下落が1日以内に起こっている。

また、現在の価格が下降トレンドラインの上限に接近していることからも、間もなく大きな動きが出る可能性は高いだろう。直近の上昇トレンドも割り込んできていることから、長期の下落トレンドが継続される可能性がある。その場合は、7.0円を割り込み、6/27以来の6.0円を目指す動きも視野に入ってくる。買いに回るのは長期の下落トレンドラインを上へブレイクしてからでも遅くはないだろう。

* Average True Range(ATR)は、その銘柄の平均的な1日の値動きを用いて計算されます。ATRはボラティリティを元にしたテクニカル指標で、ボラティリティの変化を確認することが出来ます。

・ベーシック アテンション トークンは調整完了?

チャート(BATJPY 4時間足) 当社取引ツールより作成

BATJPYのRSIが20付近の売られすぎラインに接近していることから、9月下旬から10月上旬にかけて価格が反転上昇する可能性について、9/17執筆のレポートにおいて触れたことは記憶に新しい。(https://img.bitcoin.dmm.com/press/market/dmm_bitcoin_market_report_20200917.pdf)

そして、その後のチャートを確認すると、9/21に大きく下落し、8月の上昇分を全て帳消しにした後、9/17の水準には戻せていないため、反転上昇とはまだ呼べないが、緩やかに上昇に転じている。またATRも8/22以降、継続して低下しており、現在は9/21以来の0.4割れ水準まで下落している。従って、この先、大きな価格変動が起きる可能性が示唆される。それが上昇の場合は、9/13にブレイクに失敗したフィボナッチリトレースメントの76.4%(28.117円)を一つのターゲットだろう。一方下へブレイクした場合、下落トレンドの継続が確認され、20円~10円を目指す下落相場に引き戻されることになるため、厳しい展開が続きそうだ。

(10/1 5:30作成時点)

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2020-10-01
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