ビットコインキャッシュが分裂疑惑!?現在の状況とは。

水曜日は、暗号資産のファンダメンタルズにフォーカスしてお伝えいたします。

①  ビットコインキャッシュが分裂疑惑!?現在の状況とは。

Bitcoin Cash(BCH)が、11月15日頃にBCH(Bitcoin ABC)と、BCHN(Bitcoin Cash Node)に分裂する見通しが立っています。

開発チームの1つであるBitcoin ABCは、次のアップグレード(11/15)の際に「コインベースルール」を実行しようとしています。これは、新規採掘のBCHから8%を開発者ファンドに還元するという、いわゆる税金のような仕組みになっています。この新しいルールに対しコミュニティ内で論争が起きており、Bitcoin Cashネットワークのハッシュレートの半数以上がBCHNのサポートを表明しているため、分裂する可能性が濃厚となっています。

Bitcoin Cashは、2018年11月16日にもBitcoin ABCの提案が「Bitcoinの理想に反する」とコミュニティ内で反発が起き、Bitcoin ABCと、Bitcoin SVに分裂しました。この際に起きたのが「ハッシュ戦争」です。これはABCとSVでどちらがBitcoin Cashの単位「BCH」を引き継ぐかで争いになり、どちらが長いブロックチェーンを作れるかで競われました。結果的にBitcoin ABCがBCHの単位を引継ぐ形で決着しましたが、当時の市場はこのハッシュ戦争の影響で大混乱でした。

分裂騒動の際のチャートを見てみると、価格が激しく動いていることが分かります。アップグレードが実行される2週間程前から価格が上昇し、最高値71,744円を付けると、その後最安値16,202円まで下落し、約4分の1の価格になっています。

BCHJPY週足 当社取引ツールより作成

今回は、お互いが名称引継ぎによる戦争は起きないとTwitter上で声明しているようですが、それが正式に確定している訳ではありません。過去には分裂前に価格の乱高下があったことから、警戒が必要かもしれません。今後もBitcoin ABC側と、Bitcoin Cash Node側の動向に注目が集まりそうです。

Bitcoin Cashについて興味を持った方は、下記コラムにまとめていますので是非ご覧ください。

コラム:ビットコインキャッシュとは?ハードフォークで何が変わった?特徴・詳細も徹底解説
https://bitcoin.dmm.com/column/0134

②  ビットコイン新規発行量は残り250万BTC!?

時価総額ランキング1位をキープし続けるBitcoinの新規発行量が、残り250万BTCを切りました。これは全供給量2100万枚のうち、約90%が既に発行されたことになります。

Bitcoinは約4年毎に新規発行数が半分になる「半減期」があり、直近では今年の5月12日にも実行され、1ブロックあたりの報酬が12.5BTCから6.25BTCに変更されました。Bitcoinは約10分毎に1ブロック作成される仕組みのため、今回の半減期後は1日あたり約900BTCが発行される計算になります。発行量を抑えることで希少価値が高まり、価格の低下を防ぐ仕組みになっています。尚、このペースで行くと、2140年に全てのBitcoinが発行される予定となっています。

Bitcoinの需要は年々高まっており、最近だと米ナスダックとブラジルファンドが提携した世界初の暗号資産ETF(上場投資信託)が実現しました(CoinPost)。ETFはこれまで米国を中心に何度も申請が行われていましたが、全ての申請が非承認となっていたため、念願の実現となりました。これにより暗号資産市場に機関投資家マネーが本格的に流入することになるため、更なる価格上昇が期待されていると考えられます。

また、米大手暗号資産ファンドであるGrayscaleが提供するビットコインの投資信託(GBTC)が、追加で17,100BTCを購入したことも報道されました(NEXTMONEY)。

このようにBitcoinは年々認知度や需要が高まっている事実とは反対に、新規発行分のマイナーによる売り圧力が低下しているため、バブルと言われた時の1BTC約250万円を超える日は近いかもしれません。

③  まとめ

Bitcoinを含む暗号資産は、順調に認知度を広げ成長している一方で、不安なニュースも流れてきます。9/26には海外取引所であるKuCoinで、約293億円のハッキング被害が発生しました(Cointelegraph)。これは今までで3番目に大きい被害額で、投資家心理を冷やす出来事となりました。また、9/29にはブロックチェーンプロジェクト「eminence.finance」の脆弱性が利用され、約15億円のハッキング被害も立て続けに発生しています(CoinPost)。

注目されているが故に狙われやすくなっており、ハッキング後はハッカーの売りも考えられます。情報を早めにキャッチして、上手にヘッジすることが必要かもしれません。

いいニュースも沢山あり、Bitcoinの10,000ドル越えが2017年のバブルを超える最長記録を更新し続けています。それだけBitcoinの未来に期待されていると読み取ることもできるため、悲観的にもなりすぎず冷静にトレードが出来るといいですね。

今週の記事は『ビットコインキャッシュが分裂疑惑!?現在の状況とは。』と、『ビットコイン新規発行量は残り250万BTC!?』の2点でした。

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2020-09-30
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