直近安値更新のゴールド、ビットコインも追随するか?

Daily Market Report 2020/9/23

2020.9.24

Daily Point

・ユーロ圏経済、9月は失速-新型コロナ感染再拡大で懸念広がる(Bloomberg)

・パウエルFRB議長、米経済回復は長い道のり-追加支援の必要性指摘(Bloomberg)

・約7億円の現金と仮想通貨を押収 米司法省、大規模な麻薬捜査で結果報告(coinpost)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

昨日(9/23)のBTCJPY相場は、軟調な展開となった。

東京市場時間は、連休中の欧州における新型コロナウイルスの感染拡大や経済対策における米与野党対立の懸念や警戒を受けて、上値が重い展開から低ボラティリティの動きとなった。BTCJPYは110.7万円からスタートし、110万円台後半で揉み合っていたが、午前11時過ぎより価格を切り下げはじめ、午後4時頃には109.5万円まで下落した。しかし、その後は切り返し、米国市場時間の始まる午後10時30分頃まで買戻しは続き、110.7万円まで値を戻す、往って来いの展開となった。

米国市場時間に入り、FRB議長の発言が控える中NYダウ、ドル、ゴールドが売られる展開となったが、BTCJPYへの影響は限定的。翌午前0時頃にFRB議長が「考え得る措置は基本的に全て行った」と発言すると追加緩和期待が後退してNYダウはさらに下落幅を拡大させ、追う形でBTCJPYも反応し始めた。午前2時頃になるとゴールド、NYダウの下落は一服、今度はBTCJPYが売られる展開に、110万円から9/21の安値である107.8万円まで下押しした。

午前5時以降も下落ムードは変わらず、107万円台の直近安値ラインを推移して取引時間を終了した。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/23営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は-3.59%、中央値は-3.80%、標準偏差は1.60%。

最大下落銘柄ETHJPY-6.51%最小下落銘柄MONAJPY-1.36%

最大下落銘柄はETHJPYとなった。暗号資産全面安となる中、7月からの上昇幅が100%超とパフォーマンスの良かったETHJPYが大きく売り込まれる展開となった。一方で最小下落銘柄のMONAJPYは週足で6週連続の陰線となっており、主要暗号資産が売り込まれる局面においては相対的な強さを見せた。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/23営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.68%、中央値は6.44%、標準偏差は1.88%。

最もボラティリティが高かった銘柄ETHJPY9.78%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄BTCJPY3.70%であった。

・小幅反発のライトコイン、対BTCでは2年半ぶりの安値圏

チャート(LTCJPY 日足) 当社取引ツールより作成

9/23営業日はLTCJPYが前日比-2.82%となった。

上図日足チャートをみると、7月下旬から上昇し、8月中旬にダブルトップを形成。調整を経て、9月上旬に再び上値を目指すが失敗し、三尊を形成したようだ。三尊形成後は5,000円前後で下げ渋るものの、高値警戒から下値模索となり、9/20に200日移動平均線を抜けて再び下落(緑枠部)。9/21には一時的に4,500円を下抜けて下髭の陰線となった。9/22に陽線を形成したところをみると、一旦の底にも受け取れるが、今回、再び陰線を形成したところをみると、市場参加者の迷いが感じられる。

今回反発した4,500円付近の価格帯(4,000円 ~ 5,000円)は、今年4月から7月にかけて比較的長いレンジ展開だったことと、昨年12月~1月に底をつけて反発した際のもみ合った位置であることを踏まえると、LTCJPYにとって重要なラインととらえることもできる。反発を想定する場合は、今後数日以内に起こりうる14日移動平均線と200日移動平均線のデッドクロス発生有無と、その後の5,000円台手前と200日のレジスタンスを突破できるかに注目したいところだ。

他方で、4,000~4,500円の価格帯が注目されている分、その下の例えば3,900円付近ではストップロスの売り指値が集中的に置かれていると仮定することもできる。その場合は下落相場の再開や、仕掛け的な売りによって下へ走る可能性が考えられる。

チャート(LTCBTC 日足) 当社取引ツールより作成

LTCのBTCに対しての強弱関係を確認するため、LTCBTCの月足チャートを確認すると、9月の下落で、今年6月の安値(0.00435520BTC)を底抜けている。次に意識されるラインは、2017年4月安値付近である、0.00300000BTCが考えられ、この価格帯を目指す展開が考えられる(白矢印部)。

一方で、LTCBTCには反発後、4か月ほどで3~4倍近い急騰をする傾向があるようだ。このため、0.00300000BTCのラインを底値の目途として、断続的に買いを入れていく戦略も考えられるだろう。

LTCは決済手段としての採用等、ファンダ上の期待感によって上昇する場合もあるが、暗号資産全体が下落トレンドの場合には、その材料を十分に発揮できないこともある。このため、LTCのロング分に応じてBTCや他のアルトコインを数単位ショートするなど、価格変動に応じてポジション調整することも一つの方法だろう。

(9/24 5:30作成時点)

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2020-09-24
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