ビットコイン4日続伸ならず、イーサリアム反転上昇。高値更新はいつ?

Daily Market Report 2020/9/17

2020.9.18

Daily Point

・日銀が金融政策の維持決定、景気判断「持ち直し」に上方修正(Bloomberg)

・円が全面高、米株先物が下げ幅拡大でリスクオフ-104円台後半(Bloomberg)

・S&P500種が続落、ハイテク株に売り-原油は3日続伸(Bloomberg)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

昨日(9/17)のBTCJPY相場は4日ぶりに反落した。

東京市場時間は、前日(9/17)の米連邦公開市場委員会(FOMC)があったことから積極的な売買とはならず、ポジション調整に終始した。BTCJPYも上値の重い展開となり、午前9時につけた高値116.0万円から、午後3時には114.1万円まで下落した。

欧州市場時間に入ると、低迷するゴールドの値動きに連動する形で、BTCJPYは午後7時に113.2万円まで続落。午後8時にはイングランド銀行(BOE、英中央銀行)政策決定会合で「マイナス金利の実施方法巡り規制当局と調整する方針」との発表がサプライズ視され、ポンドが大きな値幅を伴って下落した。一方、BTCJPYは反転の反応をみせ、114万円まで戻したが下落基調の転換材料とはならず、米国市場時間入り前に112.5万円の安値を付けた。

米国市場時間に入り、NYダウは320ドル安と反落で始まった。9/18に相場が荒れやすい米株価指数、株価指数オプション、個別株オプションの最終取引日にあたるトリプルウィッチングを控えていることから、午前12時には一時プラス圏まで上昇したものの、午前1時には再度下落に転じる乱高下相場となった。地合いが悪い中、ゴールドが下げ止まりをみせるとBTCJPYも基調転換。午前4時に114万円まで上昇、下げ幅を縮小したものの積極的な上値追いは続かず、午前5時から午前6時までの時間帯は9/17の高値と安値の半値ラインである114万円でもみ合い推移が続いた。

今回のFOMCは、11月3日の大統領選挙の前では最後の会合となり、新たな枠組みについて具体的な方針が表明されなかったが、①期間平均で2%のインフレ率、②中長期的なインフレ期待が2%でとどまり続けるまで、緩和的な金融政策スタンスを維持する方針と表明、2023年いっぱいはゼロ付近の金利を維持することを示唆した。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/17営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は0.49%、中央値は0.78%、標準偏差は3.43%。

最大下落銘柄XEMJPY-5.71%最大上昇銘柄ETHJPY6.73%

最大下落銘柄のXEMJPYは続落。7月からの上昇の調整局面が継続中であり、上げ幅が大きかった分、下落幅も大きいボラタイルな展開となっている。

最大上昇銘柄のETHJPYについてはレポート後半に記述。

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/17営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は6.35%、中央値は5.31%、標準偏差は3.38%。

最もボラティリティが高かった銘柄MONAJPY14.29%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄ETCJPY2.62%であった。

・底堅く推移するイーサリアム、再び活気づく勢いにのれるか?

ETHJPY 日足 当社取引ツールより作成

9/17営業日の最大上昇銘柄はETHJPYの+6.73%となり、9/10からの調整の流れから一転、3営業日ぶりに40,000円台に値を戻す展開となった。

相場が動いたのは東京市場時間が開始した直後。

17日、DeFiのUniswapは、このUniswapのガバナンストークンとなる$UNIをローンチ。流動性マイニングか、Uniswapで取引をしたことがあるユーザーに対し、$UNIが配布された。これが起爆剤となり、ETHJPYは、午前9時から午前10時30分にかけて約5%上昇し、3営業日ぶりに40,000円台に値を付けETHJPY相場が活気づいた。その後欧州市場時間は40,000円前後をもみ合い推移していたが、米国市場時間に入ると再び上昇。勢いは弱いものの9/17営業日高値となる、41,000円を更新した。しかし、朝方までは勢い続かず、40000円前後で取引時間を終えた。

さて、今月のETHJPYだが、数々のDeFi銘柄の恩恵から、9/2に2018年7月以来、約2年ぶりの50,000円台をつけた。しかし、直後、4日間で約36%もの下落を経験し、今年の7月下旬の水準32,000円台まで値を下げた。このレポートを執筆している現在、下落幅の半値まで戻している状況である。分散型金融ブームや次世代イーサリアム等話題のつきない状況ではあるが、いまいち方向感のない印象がある。

現在、38,000円の下値支持線に支えられ、20日移動平均線に上値を抑えられ、底堅くも上値の重い展開がここ1週間続いていた。今週末はまず、この20日移動平均線(緑線)かつ前回高値の40,000円を明確に上抜ける事ができるかがポイントとなってくるだろう。40,000~41,000円は先月もサポートされた価格帯であるため、上抜ける事ができると、目立った抵抗線も確認できないため42,000円(50%戻し)や47,000円(76.4%戻し)が見えてくる。ただし、47,000円は前回8/10前後にも頭を打っており、ヘッドアンドショルダーにもなりかねない。

逆に、買いが続かず、下からのトレンドラインを割り込むような場合、ボリンジャーの20日移動平均線の下側での推移となり、下落トレンド突入の可能性も視野に入ってくるだろう。ここ1週間支えられていた38,000円や、さらにこのラインの下9月初旬の直近安値の32,000円台が目先の目途か。

このラインが割れてくるとその下には目立った指示線がないため、200日移動平均線(黄線)と7月下旬の価格帯、26,000円前後まで大幅下落することも視野に入れる必要が出てくるだろう。

上下どちらにブレイクするにせよ、大きな調整を意識するのは直近では考えにくい。しかし、ETHJPYに限らず、暗号資産市場は概ね高値圏内の価格帯に値を戻しつつある。チャート下部分、RSIも今週に入り、売られすぎ水準の30から上振れている状況にあり、もう一つ材料が出ると、方向性が見えてくるだろう。

 

前回のETHJPYに関するレポートも参考に注目点を押さえていきたい。
(https://img.bitcoin.dmm.com/press/market/dmm_bitcoin_market_report_20200901.pdf)
【週明けのビットコイン、好地合いに支えられ4連騰。調整終了か?】

(9/18 5:30作成時点)

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2020-09-18
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