好地合いに支えられ、再び10,000ドル割れ回避。このまま定着できるか

Daily Market Report 2020/9/9

2020.9.10

Daily Point

・米国株、ダウ反発 主力ハイテク株に押し目買い(日本経済新聞)

・ECB最新予測、経済見通しへの自信深めていること示唆へ-当局者(Bloomberg)

・アストラゼネカ、ワクチン治験の被験者に脊髄炎症(Reuters)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

昨日(9/9)のBTCJPY相場は上昇した。

トランプ大統領が中国との経済関係を大幅に縮小すると表明したことによって、前日(9/8)の米株式市場は大きく下落した。この流れが継続し、BTCJPYも同様に午前7時過ぎまでは下落基調で推移していたが、9/4の下落以降意識され続けている節目の10,000ドル付近ではしっかりサポートされる状況が継続した。その後BTCJPYは3万円程度上昇し107万円に定着、そのまま午前11時まで安定した値動きを見せた。午前11時過ぎには106万円まで1万円程度値を下げるも、後場の日経平均株価の上昇が後押しして、午後1時過ぎには再び107万円を回復した。

欧州市場時間には、ECB当局者が域内の景気回復見通しへの自信を深めているとBloombergが報じたことが手掛かりとなり、ストックス欧州600指数が上昇。BTCJPYも安定して上昇し、午後9時には109万円まで到達した。

米国市場時間に入ると、ダウ平均株価が200ドル程度ギャップアップしてスタート。その後も上昇の勢いが止まらず翌午前0時過ぎには28,000ドルを回復。さらに金価格も9/4以来の1,950ドルを回復する好地合いに支えられ、BTCJPYも翌午前4時頃には110万円付近まで上昇。ただ、ダウ平均株価が引けにかけて300ドル急落すると、BTCJPYも109万円台前半まで押し下げられた。

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/9営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は1.49%、中央値は1.57%、標準偏差は2.65%。

最大下落銘柄MONAJPY-4.92%最大上昇銘柄QTUMJPY5.92%

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/9営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は7.11%、中央値は6.31%、標準偏差は2.14%。

最もボラティリティが高かった銘柄QTUMJPY11.18%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄ETCJPY4.27%であった。

・急落後値動きの小さかったクアンタム、上昇の余地はあるのか!?

QTUMJPY 4時間足 当社取引ツールより作成

9/9営業日の最大上昇銘柄はQTUMJPYの5.92%となった。

QTUMは直近200円台前半で推移している。大型アップデート後は目立った材料がなく、ボラティリティの小さい状況が約1週間程続いていたが、9/9営業日は最大上昇銘柄となった。

チャートを見ると9/4から230円での反発→250円で反落を何度か繰り返している。この230~250円のラインは今年7月にもサポートされていた価格帯であり、市場参加者が意識しているラインと言えるだろう。前回はこの230~250円のレンジで2週間程揉み合った後に上抜け、年初来高値である550円まで上昇した。しかし、現状では再び上昇するには好材料が足りない印象である。

今後の推移としては、上昇の流れが続いた場合、次のレジスタンスは270円が想定されるだろう。そして強含みの状況が継続した場合、次にレジスタンスとなるのは、200日移動平均線(黄線)とデッドクロスした100日移動平均線(青線)とぶつかる300円を超えたあたりの価格帯の可能性が考えられる。

QTUMJPY 日足 当社取引ツールより作成

一方で、250円のレジスタンスで再度反落した場合、これまで同様に230円での反発は想定されるが、この価格帯からさらに下抜けた場合、日足で200日移動平均線(黄線)の200円まで下落が考えられる(上図)。下含みの展開が続くとなると、いよいよ年初来安値である100円割れも視野に入れる必要があるだろう。QTUMは元々ボラティリティの大きい通貨でもあるため、今後の値動きに注視する必要があるだろう。

・モナーコイン、続落か、反発か?

MONAJPY日足 当社取引ツールより作成

今年の8月に入ってからMONAJPYの下落が続いている。8/2に220円の高値をつけてから下がる一方である。要因の一つとして、昨日(9/9)に完了した半減期による供給量低減と価値増加の材料が通過したことにより、材料出尽くしによる強気派のポジション調整とマイニング報酬の減少(25MONAから12.5MONA)があげられるだろう。

ではチャート上はどうだろうか?

上記はMONAJPYの日足である。14日移動平均線(赤線)はすでに100日移動平均線(青線)を下抜け、200日移動平均線(黄線)をも下抜けようとしている。これを見る限りこの先も続落するように見える。

だが、ボリンジャーバンドを見てみると、すでに2σの下限ライン(チャート下の橙線)に触れており、RSI(チャート下部の緑線)も売られ過ぎを示す20のライン切っている。

MONAJPY週足 当社取引ツールより作成

また週足チャートを見てみると、こちらも売られ過ぎを示す20のライン付近にある。これはそろそろ反発する可能性を示唆しているのかもしれない。

週足チャートでは三角保ち合いを形成している。三角形に触れている上の緑の線は200円、下の緑の線は110円である。こちらを確認すると下限は110円までが視野に入っているようにも受け取れる。レンジブレイクを意識して取引する様注意したい。

(9/10 5:30作成時点)

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2020-09-10
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