6連騰失敗、5連騰の上昇幅を吐き出したビットコイン。今後の行方は?

Daily Market Report 2020/9/2

2020.9.3

Daily Point

・商品15時15分 金が反落、利益確定売りで 原油は上昇(日本経済新聞)

・米ADP民間雇用者数、8月は予想下回る伸び-緩慢な回復示唆(Bloomberg)

・バイデン氏7%リード、有権者の3割が「経済・雇用」重視=調査 (Reuters)

 

BTCJPY 15分足 当社社内ツールより作成

昨日(9/2)のBTCJPYは反落。

朝方に127万円台に乗せたBTCJPYだったが、東京市場の寄り前から1.5万円下落。日経平均株価が109円高で反発して始まったこともあり、126万円台半ばまで戻したものの、ゴールドの反落が重しとなったのか、125万円台前半まで下落して欧州時間へ。

欧州序盤では株式市場が反発する一方で、為替は15時に発表された独小売売上高(前月比)が予想0.5%に対し、 結果-0.9%と下振れたことや、前日にユーロドルが2年4カ月ぶりの1.2ドル台を達成した反動もあり、ドル高・ユーロ安の展開。これに欧州勢がゴールド売りで反応したのか1オンス=1,955ドルまで下落し、暗号資産にとって逆風となった。

17時になるとユーロドルが1.18ドル後半で下げ渋ったことやゴールドの反発もあり、BTCJPYは124万円台で底堅さを示したものの、19時には再び123万円台前半まで下押し。20時には本日の安値となる119万円をつけた。

21時15分に発表されたADP雇用統計は95万人増という予想に対し、42.8万人増と予想を大きく下回り、労働市場の回復の失速を示唆する結果となった。この結果を受けて下がっていたゴールドが一時反発し、BTCJPYもつられて上昇したが、続かず失速し、23時になると再び120万円を割った。その後の反発は限定的となり、119万円から121万円での推移となった。

・W好材料をサポートに連日急騰のネム、髭を意識され調整局面に

XEMJPY 日足 当社取引ツールより作成

ネム(XEM)は、NEMグループがSymbolリリースに向けての具体的なプランを発表したことと、海外取引所でのステーキングサービスが開始されたことを材料視され、連日高騰している。【詳細は、以前のレポート(https://img.bitcoin.dmm.com/press/market/dmm_bitcoin_market_report_20200902.pdf)の「① XRP 高騰に続き、XEM が 16 円突破!国内 3 倍の暗号資産誕生!?」のコラムで記載】

8/30に①16.5円付近で上昇を阻まれてから、②13円~13.5円の下値支持を確認した後、9/1から9/2にかけて①16.5円をブレイクアウトする上昇をした。しかしながら、両日ともに①16.5円より上の価格帯において、定着することができなかった。

この一週間の日足から、8/29、9/1、9/2の大きな上髭が、心理的な上値抵抗となり、今後は上昇一服となる可能性がある。また、連日にわたり大きな値幅が継続しており、市場出来高の消耗が意識され、再び②13円~13.5円の下値支持を確認する展開も考慮したい。

さて、今後の一週間では2つのシナリオが考えられる。まず、②13円~13.5円の下値支持を確認できたシナリオの場合、①16.5円を超える上昇につながり、年初来高値を更新することが想定できる。次に、②13円~13.5円の下値支持を確認できない場合、③8.5円~9.5円~10.5円の急騰前における初動価格帯まで後退し、持ち合いに移行する可能性がある。

・ビットコイン、9月のアノマリー考察:高値・安値の目安

BTCJPY 日足 当社取引ツールより作成

BTCJPY 日足 当社終値より作成

BTCJPYの2018年9月と2019年9月の値動きを基に、2020年9月の高値と安値の目安を考察する。(当社の終値基準により作成)

まずは、2018年9月と2019年9月の月間①最大上昇率(月足最高終値-月足始値)は、4.96%と10.48%である。各上昇率を2020年9月始値123.4万円に置き換え算出した場合、1.高値目安(2019年シナリオ)136万円2.高値目安(2018年シナリオ)130万円と考察することができる。

また、2018年9月と2019年9月の月間②最大下落率(月足最低終値-月足始値)は、-11.87%と-15.37%である。各下落率を2020年9月始値123.4万円に置き換え算出した場合、3.安値目安(2018年シナリオ)109万円4.高値目安(2019年シナリオ)104万円と考察することができる。

まとめると過去の値動きから2020年9月を鑑みるに、136~104万円の様なボラティリティが発生しうる可能性があると考えられよう。

(9/3 5:30作成時点)

・銘柄別価格前日比 (%)

社内データより作成

9/2営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。

平均値は -5.85%、中央値は-6.02%、標準偏差は2.65%。

最大下落銘柄QTUMJPY-9.46%最小下落銘柄XEMJPY-1.08%

最大下落銘柄となったQTUMJPYは、昨夜20時頃の下落に一番反応した銘柄となった。大型のアップデート後から値動きは落ち着いていたものの、昨日の下落で8月中旬以来の200円台も視野に入ってきたか。チャート(下図)を見ると、直近では14日移動平均線が抵抗線として働き上抜ける事ができない状況が続いていた。この線が意識されるとなると、100日移動平均線のライン(250~300円)まで下落する可能性もあるだろう。

最小下落銘柄となったXEMJPYは、20時頃の約13%の下落で一時14円台前半に値をつけるもNY時間終わりからの強い反発で再び16円台まで値を戻した。前日比で下落幅は小さいものの、ボラティリティに関しては依然として大きい状況であることには変わりない。

QTUMJPY 日足 当社取引ツールより作成

・24時間 ボラティリティ (%)

社内データより作成

9/2営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。

平均値は13.43%、中央値は13.13%、標準偏差は3.55%。

最もボラティリティが高かった銘柄QTUMJPY19.38%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄BTCJPY6.90%であった。

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2020-09-03
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