軟調なビットコイン、高値を伸ばすことができるか?
Daily Market Report 2020/8/21-23
2020.8.24
Daily Point
・8月のユーロ圏PMI、再び低下 コロナ感染再拡大で(日本経済新聞)
・米中古住宅販売:7月は前月比24.7%増、過去最大の伸び(Bloomberg)
・ネム(XEM)、連日の年初来高値更新(当社価格)
BTCJPY 15分足 当社取引ツールより作成
先週末(8/21-23)のBTCJPYは下落から始まり、121万円割れまで下落した後に反発。その後は切り返す展開となった。
金曜日(8/21)は反落。BTCJPYは前日(8/20)の上昇相場を引継ぎ、午前8時には126万円まで上昇。しかし、米中対立の再燃や来週の中央銀行トップらが参加するジャクソンホール会議を控えていることから上値追いは見送られ、午後3時までに124万円まで緩やかに下落した。
欧州序盤においては、午後5時に発表された8月ユーロ圏総合購買担当者指数(PMI)が、結果は51.6と予想の55を下回り、7月の54.9から低下したことから、経済活動の回復鈍化を受けた市場参加者のセンチメントが悪化。欧州株の下落に続き、BTCJPYも123万円まで続落した。
その後のニューヨーク時間においては、午後11時に7月米国中古住宅販売件数の前月比増加幅が過去最大となったことを受けて米国株は続伸した。ただし、BTCJPYは124万円で底固く推移するも追随買いとはならず、逆に翌午前5時から下げ幅を拡大。121万円と約一週間ぶりの水準まで下落した。
土曜日(8/22)のBTCJPYは、21日の下落基調の流れが継続し、午前10時までに120万円まで下落した。しかし、正午から自律反発し、123万円まで値を戻した。午後5時以降は材料の乏しい展開となり、122万円から123万円のもみ合い相場となった。
日曜日(8/23)は下髭の陽線。午前8時までは123万円で堅調に推移していたが、午前9時に緩やかな下落基調に転じ122万円まで値を下げた。しかし、その後は下値を切り上げ、結局往って来いとなった。
・上値の重いビットコイン、反発あるか?
BTCJPY 1時間足 当社取引ツールより作成
BTC価格は、週初めの下落から、21日の金曜日に126万円まで戻すも、それ以降は上値重く、続落し123万円台を推移している状況である。移動平均線とサポートライン・レジスタンスラインから、今後のBTCの値動きについて考察をしてみる。
BTCは22日、土曜日朝方にそれまでサポートラインとして意識されていた、白い矢印で表示された価格123.8万円のラインを割れ、120万円まで下落している。その後、反発して上昇するも今度は123.8万円のラインがレジスタンスとなり反落。現在は、122.1万円で反発上昇し、再び123.8万円のライン上抜けトライをしている状況となっている。
今後の動きとしては、長期移動平均線(100日・200日)が下向きであり、100日移動平均線付近を推移していることから、100日移動平均線をタッチ後反落して、ダブルトップ(赤丸)のチャート形成が考えられる。その場合、122.1万円のラインがサポートラインとなり、直近の下値目安となる可能性があるだろう。さらに122.1万円を割ると下落の勢いが加速し、120.4万円のラインが見えてくる。その場合は120万円割れの水準も視野に入れる必要があるだろう。
逆に、123.8万円のラインを上抜けした場合、125.5万円が次の高値目安となる可能性がある。ただし、127万円が見えてくると、この水準は8月中に揉み合い推移していた価格帯であるため、125万円から127万円では動きの鈍いもみ合いで推移する可能性が考えられる。
先週は上昇の流れが一服し、下落転換。ドルベースのBTC価格は12,000ドルの水準も割れ込んだ状況となった。しかし、週末にかけて、一部海外取引所のステーキングサービスにXEMが追加された事が好感されて、XEMは年初来高値を更新。BAT等のアルトコインの上昇も再び加速しており、地合いとしては、材料があれば、リスクオンの様相と受け取れる。米国のナスダックやS&Pも最高値を更新していることからBTCにも再度の、上昇の流れの可能性も十分に考えられる。そのため今後も下落と上昇のどちらも警戒し注視する必要があるだろう。
・「ビットコイン」Google検索数VS BTCJPY価格 推移
Googleで「ビットコイン」と国内で検索された数の相対数(最大値が100)とBTCJPYの価格を集計したチャート
GoogleTrendsのデータを基に作成(5/1~8/21期間分)
BTCJPYは8月2日に128万円高値を確定後に高値圏で横ばいの展開であったが、8月17日にレンジを上抜けると132万円年初来最高値を更新した。それまでGoogle検索数は停滞気味であったが、重要な高値に価格が接近すると上昇し始め、最高値価格を確定した翌日の8月18日に一旦ピークを迎えたようだ。BTCJPYの最高値更新に対して検索数は前回ピーク時より相対的に低下しているため、価格と注目度の間には乖離が生じていると言える。
(8/24 5:30作成時点)
・銘柄別価格前日比 (%)
社内データより作成
8/23営業日の全暗号資産終値の前日比は上記グラフの通り。
平均値は2.06%、中央値は0.09%、標準偏差は4.68%。
最大上昇銘柄はXEMJPYの16.29%。最大下落銘柄はMONAJPYの-0.74%。
最大上昇銘柄となったXEMJPYは、新暗号資産の付与や「Symbol(XYM)」のローンチ日が仮決定していることや、一部海外取引所でのステーキングサービス開始の発表などが好感され、終値ベースで年初来高値を更新した8月22日営業日以降も、上昇し続けている。
最大下落銘柄のMONAJPYは来月初旬に2回目の半減期を控えているが、ボラティリティは低く、200円を割り始めている。
・24時間 ボラティリティ (%)
社内データより作成
8/23営業日の全暗号資産の24時間ボラティリティは上記グラフの通り。
平均値は6.16%、中央値は3.45%、標準偏差は4.71%。
最もボラティリティが高かった銘柄はXEMJPYで15.32%。一方、最もボラティリティの低かった銘柄はBTCJPYの1.53%であった。
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