ボラティリティ(Volatility)

暗号資産(仮想通貨)のボラティリティは高い?リスクについても詳しく説明

ボラティリティ(Volatility)とは?

ボラティリティ(Volatility)とは、価格の変動率の大きさを示す指標のことです。価格が激しく上下する場合は「ボラティリティが大きい」と表現し、あまり変化しない場合は「ボラティリティが小さい」と表現します。暗号資産(仮想通貨)のみならず、現物株式やオプション取引、FXなどの金融商品でも用いられる金融用語の一つとなります。

「暗号資産(仮想通貨)はボラティリティが高い」「ボラがさらに高くなった」など、「ボラティリティ」という言葉を目にする機会が多いのではないでしょうか。しかし、暗号資産(仮想通貨)への投資をしている人の中でも、ボラティリティについてきちんと理解していない人も少なくありません。

ボラティリティは、一般的に標準偏差で数値化されます。標準偏差とは、データのばらつきの大きさを表す指標で、その計算方法は個々の値と平均値の差を2乗し、その和をデータの個数で割った後、正の平方根を求めることで得られる値です。暗号資産(仮想通貨)に限らず、標準偏差を計算してボラティリティの値と見なし、金融商品のリスクと捉えることが多いです。

ボラティリティが大きければリスクも高く、ボラティリティが小さければリスクも低くなります。金融商品では「期待値」を計算する際に、ボラティリティが大きい商品だと実際の価格が期待値から外れる可能性が高くなります。「リスク」とは、価格が低くなることだけではなく高くなることも含んでいます。「ハイリスク」というのは、決してネガティブな意味だけを持つ言葉ではありません。

なお、ボラティリティを省略して「ボラ」と言うこともあります。

暗号資産(仮想通貨)のボラティリティが大きいとどのようなリスクがあるのか?

2018年5月現在では、暗号資産(仮想通貨)は金融商品や法定通貨(円やドルなど)と比較してボラティリティが大きいとされています。価格が短い時間で大きく低下してから、すぐに元に戻るような動きを見せたり、逆に大きく上昇してから下がったりと、大きな値動きを見せるケースが頻繁にあります。

ボラティリティが大きいと、「大きく上昇する可能性も下落する可能性も比較的高い」ということになります。暗号資産(仮想通貨)のように、ボラティリティの大きな商品に投資すると、大きな利益を得られる可能性がある一方で損失が大きくなる可能性もあります。「リスクを取らなければリターンを得られない」というのが資本主義の原則であり、投資の世界においても同じことが言えます。

逆にボラティリティが小さいと、大きく上昇する可能性も下落する可能性も比較的低くなります。たとえば、定期預金や日本国債などはこうした商品の代表例です。安心できる一方で、大きな利益を得られる可能性も低いです。

ボラティリティやリスクについて理解していれば、「絶対に大きな利益が得られる!」という金融商品がありえないことも分かります。暗号資産(仮想通貨)への投資においても、常に損失リスクはついて回ります。

知らないと損!?ボラティリティの違いについて

ボラティリティが大きいと投資家を大きなリスクにさらすことになるとの考えから、株式の世界ではボラティリティを一定程度に収める「ストップ高」「ストップ安」という仕組みが設けられています。しかし、2018年5月現在、暗号資産(仮想通貨)にはこうした仕組みがないためにボラティリティが大きくなりがちです。

また、株式を発行する株式会社や、通貨を発行する政府(中央銀行)のように、価値を支える経済的な根拠があるわけでもありません。結果として、暗号資産(仮想通貨)のボラティリティは金融商品や法定通貨よりも大きくなる傾向にあります。

ただし、暗号資産(仮想通貨)の中でもボラティリティは異なります。時価総額が小さく、取引量の少ない暗号資産(仮想通貨)ほど、少しの取引で大きく価格が変動する可能性を持つためボラティリティが大きくなる傾向にあります。逆に、暗号資産(仮想通貨)の中でも時価総額の大きなビットコインのボラティリティは、比較的小さいとされます。ビットコイン以外の「アルトコイン」、中でも時価総額が小さめの「草コイン」と呼ばれるタイプの暗号資産(仮想通貨)は、ビットコインよりもボラティリティが高くなる傾向があります。

さらに、同じ通貨であっても仮想通貨交換業者によってボラティリティが異なるケースもあります。それは、同じビットコインなのに仮想通貨交換業者ごとに若干価格が変わってくる可能性があるということです。これは、各国の規制等で国ごとに異なる価格を持つことや中心的な監視機関が存在しないこと、そして暗号資産(仮想通貨)に対する群集心理の影響などが原因と考えられます。

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