PoB（プルーフ・オブ・バーン）

PoB（プルーフ・オブ・バーン）

プルーフ・オブ・バーン（Proof of Burn、「PoB」と略されます）とは新規に暗号資産（仮想通貨）を発行する仕組みの1つです。PoBはカウンターパーティ（XCP）という暗号資産が初めて採用しました。

Burn（バーン）とは？

暗号資産をBurn（バーンする。燃やす）とは、誰も秘密鍵を知らないアドレスに暗号資産を送ることをいいます。秘密鍵がわからないアドレスに暗号資産を送付することで、送付した暗号資産を二度と使用できないようにします。お金が燃やされて使えなくなることと同じイメージです。

通常、ビットコインはプルーフ・オブ・ワーク（Proof of Work、「PoW」と略されます）と呼ばれる仕組みによって、マイニングの成功報酬として新規に得られます。一方でPoBは、ビットコインが、今後一切使用できない取引記録を作ること（バーン）で、その暗号資産が使えなくなる代わりに、同額の新しい暗号資産を得ることができます。PoBを採用している暗号資産では、多くがバーンする対象をビットコインとしていますが、独自のネイティブトークンをバーンしているものもあります。

PoBが生まれた背景

PoBが生まれた理由は、より公平に暗号資産（仮想通貨）を手に入れる手段を提供するためです。半減期で発行量が減り、マイニングを行う計算の難易度も上昇していくビットコインでは、より早い時期に参入した人ほど、より多くの資産を手に入れられる可能性が高まります。後から参入するほどビットコインを手に入れることが難しくなります。

PoBでは、ビットコインを参加者で出し合いバーンすることで、その際バーンしたビットコインの量に応じた同量のアルトコインを発行し、参加者全員に平等に配ることで公平さを担保します。PoBを採用したカウンターパーティでは2014年1月に2,100BTC以上がバーンされ、約260万XCPが配布されました。この時にXCPが分配されており、これ以降供給量を増やさないことで、不公平さを改善しています。

さらに、PoWのように大量の電力消費や強力なマイニング機器に投資せずに取得できることも、利点として挙げられます。

ただし、現在はPoBを採用し、流通している暗号資産（仮想通貨）は多くありません。前述のカウンターパーティも2021年2月現在、あまり活発に開発活動は行われていないようです。