ノード(Node)

ビットコインのノードの役割と種類は?他の暗号資産(仮想通貨)のノードもあわせて紹介

ノード(Node)とは?

ノード(Node)とは、情報通信のネットワークにおける「点」、すなわち個々の機器を指しています。コンピューター、ルーター、ハブ、モデムなどがノードの代表例です。ノード自体はもともと情報通信用語であり、暗号資産(仮想通貨)独特の用語というわけではありません。

暗号資産(仮想通貨)のネットワークにおいては、ネットワークに接続されているコンピューター端末をノードと呼んでいます。要するに、ネットワークとユーザーをつなぐスマートフォンやPCなどの機器がノード=点として位置づけられているのです。

ノードの役割や機能を知ることで、P2P(Peer to Peer)ネットワークがどのように機能しているか理解できます。

ノードの持つ機能には、以下の4点があります。

・ルーティング
・ブロックチェーンデータベース
・マイニング
・ウォレット

ルーティングとは、データの送信先までの通信経路を割り出す機能です。ほとんどのノードがルーティング機能を持っていると考えられます。

ブロックチェーンデータベースとは、ブロックチェーンのコピーを持つ機能のことです。ブロックチェーンは「分散型台帳」であり、各端末がデータを持つことで信頼性を担保しています。そのため、ほとんどのノードがこの機能も持っていますが、そのダウンロード量によって「フルノード」と「軽量ノード(SPVノード)」に分けられます。

マイニングやウォレットは、まさにビットコインのマイニング(=承認作業)を行う機能とビットコインの保管機能を指しています。この2つの機能を持たないノードも少なくありません。たとえば、一般的なユーザーが持つPCやスマートフォンではビットコインアドレスの保管はできません。専用ウォレットを購入し、そこで保管する必要があります。この場合、この「専用ウォレット」がウォレット機能を持つノードということになります。

ビットコインにおける「ノード」とは?

ビットコインにおけるノードの機能は前述の通り4種類ですが、ブロックチェーンにあるデータのダウンロード量によっていくつかの種類に分かれます。

まず、すべてのブロックチェーンを保有してトランザクションが正しいかどうかを検証する「フルノード」が挙げられます。具体的には、処理がブロックチェーンに登録されたか、二重支払いがないかなど、ブロックチェーンの信頼性を保つのに大きな貢献をしているノードです。もちろん、ビットコインのマイニングにも参加できます。ただし、データの容量が大きいのでダウンロードには時間がかかります。また、検証しても報酬をもらえず、マイニングに参加しない限り金銭的なインセンティブはありません。

フルノードは、さらに「アーカイブノード」と「剪定ノード(Pruning Node)」に分けられます。アーカイブノードとは、過去の分まですべてのブロックチェーンを保持しているノードです。剪定ノードとは、不要な過去のブロックは削除して容量の問題が起きないようにしているノードです。過去のブロックはありませんが、トランザクションの検証は問題なく可能となっています。

フルノードに対して、ブロックチェーンのごく一部のデータしか保持しないノードを「軽量ノード」と呼びます。別名「SPVノード(Simplified payment verification)」とも呼ばれ、ブロックのヘッダー部分だけダウンロードするタイプです。データ量が全体の1,000分の1程度であるため、検証の動きが軽いのがメリットです。多くのウォレットでは、軽量ノードが採用されています。

ビットコイン以外のノード

ビットコイン以外の暗号資産(仮想通貨)でも、同じようにいろいろな機能を持つノードが存在します。たとえば、イーサリアムでもマイニング機能やウォレット機能を持つノードがあります。

また、ネム(XEM)ではビットコインのフルノードに当たる「スーパーノード」があります。過去の取引データをすべて持っており、300万XEM以上の保有やコンピューターのスペックなどの厳しい条件をくぐり抜けたノードだけがスーパーノードとして認められます。ネムでは、重要度に応じて発言権を付与する「プルーフオブインポータンス(Proof of Importance)」というアルゴリズムが実装されています。重要度とは、コインをどれだけの量・期間保有しているか、ノードとのやり取りは多いか、評価の高いノードとのやり取りか、で決まります。そして「評価の高いノード」というのがスーパーノードと呼ばれ、重要度の高いノードとみなされます。スーパーノードは、ネムのブロックチェーンを支える存在です。

他にも、いくつかの暗号資産(仮想通貨)ではビットコインのフルノードのような「マスターノード」というノードがあります。通貨ごとに決められた保有量を所持した上で、ネットワークに登録する必要がある代わりに、報酬をもらえる仕組みになっています。ビットコインの場合は、フルノードの検証機能がボランティアにゆだねられていますが、他の暗号資産(仮想通貨)の中には取引の承認を行うと報酬がもらえるものも存在し、そのような仕組みを採用している場合、結果として安定的に検証が行われるとされています。

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