DeFi（分散型金融）

DeFi（分散型金融「Decentralized Finance」の略称です）とは、中央集権的な管理者なしで金融サービスを提供する金融システムです。従来の金融サービスは、銀行等の中央集権的な管理者を必ず経由する必要がありますが、DeFiは、管理者を介することなく金融サービスの提供を可能にしています。
また、海外では「そもそも銀行口座を持っていない」、「米ドルの交換レートが決まっている国」などがあり、金融サービスを自由に利用できない地域が多くあります。DeFiは誰もが金融サービスを提供したり、提供されたりすることを可能にし、誰もが自由にアクセスできる世界を目指しています。

DeFiの仕組み

DeFiには、多くの人に興味関心を引き付ける仕組みが2つあります。
1つ目は「イールドファーミング（Yield Farming）」という仕組みです。イールドは利回りのことで、イールドファーミングは、暗号資産（仮想通貨）をプラットフォームに預けることによって流動性を提供する見返りに、利息を獲得できる（ファーミング：農業）行為のことをいいます。例えばDeFiの代表格であるコンパウンド（Compound）という暗号資産（仮想通貨）レンディングプラットフォームでは、貸したい人が暗号資産（仮想通貨）をプールしておき、借りたい人が賃借料を払って暗号資産（仮想通貨）を借りていく仕組みになっています。ここで借りた人が支払う金利手数料を、貸し手が利回りとして受け取ることができ、資産を預け入れることで利息を得ることが可能です。

2つ目は、「流動性マイニング」という仕組みです。「流動性マイニング」とは、DeFi利用者がプロトコルに参加する報酬として、利息の他にガバナンストークンを受け取る活動のことです。1つ目で例に挙げたコンパウンド（Compound）では、暗号資産（仮想通貨）を貸し出している人が、利息以外にコンパウンドのガバナンストークンである「COMP」を受け取ることができます。