DAO(自律分散型組織)

DAO(自律分散型組織「Decentralized Autonomous Organization」の略称です)とは、中央集権的な管理者がおらず参加者全員が平等で、誰でも自由にDAOの活動に参加できるという大きな特徴を持った組織体系です。

DAOは、運営していくうえでのルールや決まり事はすべてスマートコントラクトに書き込まれる等、すべてがオープンの透明性の高い組織体系であることが特徴のひとつです。基本的には組織の運営方針に対して参加者一人ひとりが投票を行うことができるガバナンストークンによって意思決定がなされます。

DAOの特徴

DAOは中央集権的な管理者がいないことが最も大きな特徴です。
一般的な企業にあるCEOや社長といったポジションのリーダーや支配者が存在しないので、突然の運営方針の変更等が起こり得ず、組織の意思決定はブロックチェーン上に書き込まれたスマートコントラクトにより自動的に行われます。投票権の機能を有するガバナンストークンの保有者は意思決定やルールの変更等を決める権利があります。

また、DAOは中央集権的な権力を持つ人物が存在しないため、民主的に組織が運営されます。運営方針はガバナンストークンのホルダーによるウェブ投票によって行われるため、不正が起こる可能性が低く、意思決定の投票結果はすべてブロックチェーン上に永遠に記録されるため、オープンで透明性が高い環境を実現しています。

さらにDAOは、ガバナンストークンさえ保有していれば国籍や性別等に縛られず誰でも自由に運営に参加することができます。基本的にDAOでは匿名での参加も認められているので、実名を明かさずにプロジェクトへ参加することも可能です。

DAOのデメリット

DAOは近年誕生した組織形態であるため、法制度が追いついていない状況です。DAOは一般的な企業とは異なり、全世界から参加可能である組織であることから、何かしらの法的な問題が発生した場合にはどの国の法律を適用して問題を処理するのかといった、煩雑な法廷闘争にまで発展する可能性が考えられます。

また、中央集権的な権力を持つ人物がおらず民主的に運営されることがメリットですが、逆に組織としての意思決定が遅くなってしまうという懸念があります。DAOが運営方針を決定するためにはガバナンストークンによる投票が必要なため、どうしても方向性の決定までに時間がかかり、DAOで運用しているサービスがハッキングされた場合等の不測の事態に対して迅速に対応できない可能性があります。

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