ビットコインキャッシュの価値は上がる?価格推移に注目しよう!
ビットコインキャッシュは誕生以来、数多くある仮想通貨のなかでも時価総額ランキングで上位を維持してきました。流通量が多く、機能性にも優れている点から、今後の価格上昇も期待されているのでしょう。しかし、実際に価格は上昇するのかどうかを予測するのは簡単ではありません。だからこそ、ビットコインキャッシュの過去の価格推移を参考にすべきでしょう。これまでの値動きを知ることで、相場変動の要因を推測したり上手に取引を行ったりする方法を解説していきます。

1.ビットコインキャッシュ誕生後からこれまでの価格推移
ビットコインキャッシュの価格を予測するために、まずはこれまでの価格推移を確認しておくべきでしょう。どのような値動きを見せ、そこにどんな原因があったのかを理解できれば、今後の価格予測に役立つはずです。ビットコインキャッシュは2017~2018年の初めまでは大きく値を上げ、そこからは下落傾向が続いています(2019年6月現在)。ここでは、こうした価格変動の詳細を見ていきましょう。
1-1.2017年の価格推移
ビットコインキャッシュは、2017年8月にビットコインから分裂した当初、1BCH=8万5000円台の値をつけました。その後、価格変動を繰り返しながら、2017年11月には1BCH=10万円を突破します。2017年12月には、仮想通貨市場全体が盛り上がっていたこともあり、価格が急騰していきました。結果として、ビットコインキャッシュは42万円を超える最高値を記録したのです。その直後に30万円前後まで値を戻したものの、誕生から半年と経たずに大きく価格が上昇したと言えるでしょう。
1-2.2018年の価格推移
2018年に入ってからも、1BCH=30万円前後で価格が推移しました。ところが、1月中旬ごろに一気に下落し、20万円を切る水準まで落ち込みます。その後も、徐々に価格を落としていき、2~3月の間は1BCH=10~15万円ほどを保つ状態でした。3月下旬には10万円を切ってしまいますが、4月下旬から少しずつ価格が上昇していきます。5月上旬には一時18万円台まで回復するものの、そこから再び価格が落ち始めました。6月に再び10万円を下回り、そのまま下落が続いていったのです。12月には一時1BCH=1万円を切ってしまいました。
1-3.2019年の価格推移
2019年1月以降、ビットコインキャッシュの価格は少しずつ回復しました。1BCH=1万5000円前後を維持していたのです。2月下旬ごろには一時1万7000円まで上昇しますが、2月下旬から3月上旬までは1万3000~1万4000円ほどを維持している状態が続いています。それが4月初めに入ると、急激に価格が上昇し、1BCH=3万円台で推移するようになりました。
2.ビットコインキャッシュのハードフォーク前後の価格推移
仮想通貨において、ハードフォークは大きな意味を持ちます。機能性の向上などのアップデートが実施されることも多く、価値が上昇するきっかけになるからです。ビットコインキャッシュにおけるハードフォーク前後の価格推移を知ることで、ハードフォークがどのように影響するのかを理解できるでしょう。ビットコインキャッシュが2018年に二度にわたってハードフォークした際の価格推移について解説します。
2-1.2018年5月のハードフォーク
2018年5月には、ビットコインキャッシュのハードフォークが実施され、ブロックチェーンのブロックサイズが8MBから32MBまで拡張されました。これにより、ビットコインキャッシュの送金速度が向上することが期待されました。そのため、ハードフォークの実施前からビットコインキャッシュの価格は上昇し、1BCH=19万円を超えました。ところが、実際にハードフォークが実施されると値を下げ始め、15万円ほどになります。さらに、その後も価格の下落は続き、1BCH=10万円を切る水準まで落ち込んでしまったのです。
2-2.2018年11月のハードフォーク
2018年における2回目のハードフォークは、11月に行われました。前回と同様に、ハードフォーク前の11月上旬には、ビットコインキャッシュの価格は上昇します。1BCH=7万円台まで上昇しますが、その後は下落が続き、ハードフォーク実施後も下げ止まることなく2万円台まで値を下げたのです。これは、11月のハードフォークをきっかけに、ビットコインキャッシュを支持するコミュニティ内で意見が分かれたことが原因でした。最も強い影響力を持つグループと、その提案に反発するグループの間で論争が起こったことで市場が混乱したのです。結果として、ハードフォーク後の大幅な価格の下落を招いてしまいました。
3.ビットコインキャッシュの価格推移に関わるポイント
仮想通貨の価格変動には、多くの要因が関わっています。ビットコインキャッシュの価格も同様ですが、特に大きな影響を与えるものについてはきちんと注目しておくべきでしょう。ビットコインキャッシュの価格推移に関わるポイントについて解説します。
3-1.決済手段としての実用化
ビットコインキャッシュは、ビットコインと比較して送金速度が速く、少額決済も可能である点から、決済手段として普及していくことが期待されています。実際に、世界でも決済手段として対応している店舗が増えてきているのです。今後、普及が進んでいけば、ビットコインキャッシュの需要は増える可能性があります。そこから、価格が上昇していくケースも充分に考えられるため、実用化の進展については注目しておくことが大切です。
3-2.アップデートによる機能性の向上
ビットコインキャッシュは2019年6月現在も開発が進められている仮想通貨であり、今後のアップデートによってさらに機能が向上していく可能性があります。過去のハードフォークでも、送金速度の向上などが実現してきたため、将来的にはさらに取り扱いやすい仮想通貨へと発展していく可能性はあるでしょう。利便性が高まれば、実際に送金手段・決済手段として利用する人が増えるはずです。ただし、ビットコインキャッシュを含めた仮想通貨は、価格変動が激しい投資対象でもあります。また、広く普及するまでにはまだ時間がかかると言われており、依然として市場が不安定である点は忘れないようにしましょう。
4.ビットコインキャッシュに適したトレードスタイルは?
ビットコインキャッシュを取引するなら、自分にあったトレードスタイルを見つけることが大切です。ここでは、ビットコインキャッシュを取引する際のスタイルとして、「短期トレード」と「長期トレード」の2種類を紹介します。
4-1.短期トレード
短期トレードは、短期間に繰り返し取引を行うことで利益を得るトレードスタイルです。主なものとして、取引を1日で完結させる「デイトレード」があげられます。ビットコインキャッシュは価格変動が激しいため、短期トレードでも利益を出せる可能性は充分にあるのです。短期トレードでは短い期間で取引を繰り返すため、しっかりと取引の時間を確保しなければなりません。また、基本的なチャートの見方を学ぶことも必要です。価格変動の大きいビットコインキャッシュの短期トレードは、大きな利益が狙える一方で、値動きを読み間違えることで損失が拡大するリスクもあります。思いがけない損失を抱えてしまうと、心理的な側面から損切りができなくなることもあるので注意しましょう。あらかじめ、許容できる損失額を決めて取り組むことが短期トレードでは求められます。
4-2.長期トレード
投資の初心者や取引に時間をかけることができない人は、ビットコインキャッシュの長期トレードで利益を狙う方法もあります。長期トレードでは、ビットコインキャッシュの将来的な値上がりを見越して投資することになるでしょう。価格が安くなっているときに購入し、値上がりした時点で売却すれば、大きな利益を得ることが可能です。ただし、購入するタイミングによっては、さらに価格の下落によって損失が発生するリスクもあるので注意しましょう。また、DMM Bitcoinでビットコインキャッシュを取引する場合、レバレッジ取引のみの取り扱いになります。レバレッジ取引で長期トレードを行う場合には、レバレッジ手数料が発生するため気をつけておきましょう。また、レバレッジ取引では投資金額を超える損失が発生する可能性もあります。そのため、余裕のある資金で取引することが大切です。
- ※レバレッジ取引を初めて始める方は、下記の関連記事等を是非お読みください。
- 「初心者がレバレッジ取引をする際に注意すべき5つのポイント(https://bitcoin.dmm.com/column/076)」
- 「レバレッジ取引のロスカットルールについて(https://bitcoin.dmm.com/about/losscut)」
5.ビットコインキャッシュの取引をするメリットと注意点
ビットコインキャッシュの取引を検討する場合、どのような利点や注意点があるかを知っておくことが必要です。ここでは、ビットコインキャッシュを取引するメリット・デメリットを紹介します。
5-1.メリット
ビットコインキャッシュは、ビットコインから分裂した仮想通貨です。仮想通貨のなかで、最も取引量の多いビットコインから分裂したため、誕生直後からビットコインキャッシュの流通量はとても多かったと言えます。これはビットコインキャッシュの分裂時に、ビットコインを保有しているユーザーに対して、保有しているBTCの数量に応じてビットコインキャッシュが割り当てられる形で発行されたからです。そのため、ビットコインキャッシュは取引量が多く、取引がしやすいというメリットがあります。また、ビットコインのスケーラビリティ問題(送金遅延が起こる問題)を解決するために誕生したという経緯があるため、送金スピードが速いという特徴があるのです。ビットコインキャッシュが持つ機能性の高さから、将来的に広く普及していくことも期待されていると言えるでしょう。
5-2.注意点
ビットコインキャッシュは価格変動が大きい仮想通貨です。また、分裂元であるビットコインの価格からも大きな影響を受けるため、投資対象としてリスクがある点を確認しておかなければなりません。ビットコインキャッシュの運用に関しては、マイナー(マイニングを行う人)の影響が大きいのも特徴の一つです。今後、一部のマイナーによる中央集権化の可能性も否定できない面があるでしょう。中央集権化が進めば、価格操作などの不正が行われる危険性もあるため注意をしておく必要があります。ビットコインキャッシュの値動きだけを追っていくのではなく、最新のニュースなどにも意識を向けておくことが大切です。そして、突発的な要因で相場が急変したときに備えて、ポジション管理をしっかりと行っておきましょう。
6.過去の価格推移からビットコインキャッシュの今後を予想!
ビットコインキャッシュの過去の価格推移から、2019年6月現在は投資を始めやすい価格水準になっていることがわかります。短期トレードなら、価格変動の大きさを利用して利益を増やしていくことも可能かもしれません。また、将来的な値上がりを期待するなら長期トレードによって資産を活かすという選択肢も考えられます。自分にあった取引方法を見つけるという意味でも、まずは少額投資から始めてみることが大事です。
ビットコインキャッシュについて詳しく知りたい方は「ビットコインキャッシュの価格は今後上がる?取引タイミングや注意点」もご参照ください。
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