暗号資産を安全管理!ウォレットにはどのような種類がある?

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ウォレット
2024-09-28 更新

暗号資産(仮想通貨)の将来性を見込んで、投資を始める人もいるでしょう。購入した暗号資産を管理するのに安心できる保管方法を選ぶことも重要です。本記事では、暗号資産のウォレットにはどのような種類があるのかを踏まえて、初心者にとって使いやすいウォレットについて解説します。

暗号資産(仮想通貨)のウォレットとは

ビットコイン(BTC)に限らず、暗号資産はデータ上の存在であり、触れることのできる実体はありません。そのため、データである暗号資産を保管するためにアプリやソフトウェアが必要になります。

ここで使用されるのが「ウォレット」です。具体的には、暗号資産を保有するアドレス(秘密鍵公開鍵などの情報)を管理しておく場所のことを指しています。

ビットコインやイーサリアム(ETH)をはじめ、世の中に流通しているブロックチェーンネットワークのアドレスすべてには秘密鍵と公開鍵が設定されており、そのアドレスに接続することで暗号資産を保有したことになります。

また、DAppsを利用してNFTを購入する際など、ブロックチェーンネットワーク活用のメリットを享受するには、ウォレットは必要不可欠なものだといえます。ウォレットをうまく使いこなすことで、暗号資産の取引や入出金を適切に行えるでしょう。

コールドウォレットとホットウォレットの違い

ウォレットの分類はいくつかあるものの、安全性と利便性の面から2つに分けられます。

1つ目は「コールドウォレット」と呼ばれる、完全にネットワークから切り離れたタイプのウォレットです。

このタイプのウォレットは、オフラインでのトランザクション生成機能なども備えていることが多く、外部ネットワークを遮断することでセキュリティを確保できます。その一方で、ここで生成されたそのトランザクション情報を、ネットワークに接続された別のデバイスからブロックチェーンネットワークに送信する必要があるため、利便性に欠けるデメリットがあります。

2つ目は「ホットウォレット」と呼ばれる、スマートフォンアプリを始めとしたウォレットです。

このタイプのウォレットは、基本的には常時ネットワークに接続されているため、ウォレット内の暗号資産をすぐに取引できる利便性があります。

その一方で、そのスマートフォンやパソコンといったデバイスへのハッキングやウイルス感染のリスクがあり、安全面で懸念があります。

セキュリティ重視のウォレット

暗号資産は法定通貨で購入する資産であるため、利便性だけではなく安全性も大事にする必要があります。セキュリティ重視で選ぶなら、暗号資産取引所のウォレットがおすすめですが、自身で暗号資産を管理する「セルフカストディ」を選ぶ場合は、ネットワークから切り離して保存できるコールドウォレットが適しています。

暗号資産取引所のウォレット

暗号資産を始める際に、ほとんどの人が利用するウォレットは暗号資産取引所のウォレットになるでしょう。

このタイプのウォレットは正確には「カストディアルウォレット」という種類で、第三者によって秘密鍵や公開鍵が管理されているウォレットです。

暗号資産取引所のウォレットに保管されている場合、法定通貨を利用して暗号資産取引ができるという最大のメリットがあり、売買のチャンスを狙っている暗号資産の保管には最適です。

その一方で、暗号資産取引所のウォレットに保管しているウォレットはブロックチェーンネットワークに構築されたDAppsを利用することはできないため、暗号資産に本来備わっているポテンシャルを発揮したい場合、自身のウォレットに送金する必要があります。

ハードウェアウォレット

ハードウェアウォレットは、暗号資産の秘密鍵を安全に保管するための専用デバイスです。このデバイスは自身で秘密鍵をオフラインで安全に保管し、インターネットに接続されることなくトランザクションを生成および署名します。これにより、秘密鍵がハッキングやウイルス感染から保護され、高いセキュリティを提供します。

また、多くのハードウェアウォレットは複数の暗号資産に対応しており、一つのデバイスで多様な資産を管理できます。さらに、PINコードやパスフレーズなどのセキュリティ機能を備えており、物理的にデバイスが盗まれた場合でも高いセキュリティを発揮します。

ただし、生成されたトランザクションをブロックチェーンネットワークに送信するためには当然ネットワーク接続が必要となります。そのため、完全にオフラインの状態を維持するには利便性で劣ります。

ペーパーウォレット

ペーパーウォレットは、自身で秘密鍵やアドレスなどの情報を紙に書き出したり印字したりして保管したものです。印刷された秘密鍵やアドレスは完全にオフラインで保管されるものなので、ハッキングやウイルス感染の危険性はありません。

一般的なペーパーウォレットには二次元バーコードも同時に印字されていることが多いものの、ペーパーウォレットの利用は利便性に乏しく、ブロックチェーンに関する高度な知識が必要です。さらに、紙そのものが焼失、紛失、盗難といった物理的なリスクにも常にさらされているため、おすすめはできません。

利便性重視のウォレット

ブロックチェーンネットワークのDAppsを利用したい場合、ネットワークに接続されているタイプのウォレットを利用する必要があります。また、ハードウェアウォレットやペーパーウォレットと同様、秘密鍵や公開鍵も自身で管理しなければならないセルフカストディである上に、ハッキングリスクが高まるため、万全のセキュリティ対策が不可欠です。

モバイルウォレット

モバイルウォレットは、スマートフォンアプリなどで管理されるウォレットです。普段から持ち歩く機会の多いスマートフォンやタブレット内にウォレットを用意することで、外出先でも残高確認や送付手続きが可能になるため利便性に優れています。

また、ブロックチェーンネットワークのガバナンスやステーキングなどを行う場合、特定のモバイルウォレットが指定されていることも多いため、暗号資産の管理方法として人気があるウォレットです。

ただし、スマートフォンなどの電子デバイスの特性上、常にネットワークに接続したままのことが多く、気づかぬ間にウイルスに感染した場合、ウォレットのパスワードなども漏洩してしまうリスクもあります。

ソフトウェアウォレット

ソフトウェアウォレットは、パソコンにダウンロードして利用するタイプのウォレットです。

ソフトウェアウォレットをオフライン状態で利用している限り、インターネットに接続することなく保管できるという特徴があります。ウォレットに入れる秘密鍵を利用者自身の手元で保管することになるため、ウォレットがダウンロードされたパソコンそのものがハッキングされない限り、暗号資産を安全に保管することが可能です。

ただし、パソコン自体の故障・破損のリスクはあるので、ウォレットを復元するための手段を用意しておくなどの対策は必要です。

ウェブウォレット

ウェブウォレットは、ウォレット機能のみを持つサービスを指し、インターネット環境があれば簡単に残高確認や送付手続きが可能なウォレットです。暗号資産を管理するための秘密鍵をサービス会社に預けるタイプと、自ら保管するタイプがあります。

頻繁にビットコインを入出金する場合には、簡単かつ即座に手続きができるという点で利便性は高いでしょう。ただし、そのセキュリティはサービス会社の体制に依存する面が強く、利用する前に信頼できる会社かどうかをチェックしておく必要があります。

まとめ

暗号資産を保管するためのウォレットは多くの種類があります。なかでも、暗号資産交換業者のウォレットは初心者にも扱いやすいものであり、操作が簡単なため使い勝手も良いでしょう。

ただし、ブロックチェーンネットワークで稼働するDAppsを利用したい場合、自身で管理するウォレットに送信する必要があります。その場合は、秘密鍵や公開鍵を厳重に管理するすることを心がけましょう。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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