新コインが付与されることも!ビットコイン分裂のメリットと注意点

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分裂
2019-02-27 更新

ビットコインなどの仮想通貨には「分裂」の問題が起こる場合があります。ビットコインも過去に分裂を経験しており、それはビットコインの価格などにも影響してきました。データ上の存在だからこそ起こる仮想通貨の分裂は法定通貨にはない現象であり、その特徴をしっかりと理解しておくことは仮想通貨に投資をするうえでとても重要です。今回は、仮想通貨が分裂する理由や目的を含め、分裂によって生まれるメリット・デメリットなどを解説していきます。

1. ビットコインの分裂とはどのようなことなのか?

ビットコインは1つの仮想通貨であるものの、特定の状況において分裂が起こる場合があります。分裂が起こると、ビットコインは複数の仮想通貨に分かれていくのです。ビットコインの分裂が起こる原因、そして実際に分裂が起こった場合に発生する現象について説明します。

1-1. ビットコイン分裂とは

ビットコインの分裂を考えるうえで、欠かすことができないのは「ハードフォーク」です。ハードフォークとは、仮想通貨における仕様変更のうち、「以前の状態には戻せないもの」「互換性が失われるもの」を指します。ハードフォークには目的によって、「アップデート」「アルトコイン生成」「分裂」の3つの種類があるのです。ハードフォークは、仮想通貨の機能を大幅に改修するという面がある一方、仕様が一新されることで一部のユーザーから反発を受ける場合もあるでしょう。ハードフォーク前とハードフォーク後の仕様で、支持者が別れた場合、仮想通貨は2つに分裂することになります。ビットコインでも過去のハードフォークで、何度も分裂を繰り返してきました。

1-2. ビットコインが分裂する理由

ハードフォークが実施されると、ビットコインのブロックチェーンは従来の仕様のものと、新しい仕様のものに分かれるのです。この際、どちらのブロックチェーンも利用が可能であるものの、ユーザー全員が新しい仕様に賛成するなら、古いブロックチェーンは放棄されます。ところが、新しい仕様に反発するユーザーが多いと、古いほうのブロックチェーンも継続して利用される場合があるのです。これがビットコイン分裂の原因だといわれています。ビットコインを含めた仮想通貨の分裂はシステムの問題ではなく、ユーザーによる意見の相違から発生するという点を押さえておきましょう。

2. ビットコインの分裂により誕生した仮想通貨

ビットコインは過去に数回の分裂を経験しています。ビットコインの分裂は、常に同じ理由だとは限りませんでした。また、分裂後の新しい仮想通貨の性質もそれぞれ異なっています。ここではビットコインから分裂した仮想通貨について、それぞれ紹介していきます。

2-1. ビットコインキャッシュ

ビットコインが最初に経験した分裂により生まれたのがビットコインキャッシュでした。当時、ビットコインは取引量の増大による送付遅延(スケーラビリティ問題)が深刻化しており、問題解決のためのアップデートが必要とされていたのです。解決方法として提示されたのが取引データを圧縮する機能を持つ「Segwit」の実装でした。ところが、コミュニティ内で、これに反対するユーザーが声を上げたのです。Segwitを実装すると高速マイニング専用ツール「ASICBoost」が利用できなくなるので、これを活用していた一部のマイニンググループに不利益が起こるという背景がありました。

Segwit実装ではなく、ブロックサイズを1MBから8MBに変更するハードフォーク案が提示されたものの、結局はコミュニティ内の対立は折り合いがつかないままになります。そして、ビットコインはコミュニティの多数が支持したSegwit実装を行い、ブロックサイズ拡大を指示した人々によって分裂したのが「ビットコインキャッシュ」でした。

2-2. ビットコインゴールド

ビットコインゴールドは、「マイニングの分散化」を実現するための仕様変更から誕生した仮想通貨です。ビットコインのマイニングは、ASICBoostを使用したマイニングプールによる寡占的な状態が問題視されていました。この問題を解決するため、ビットコインのアルゴリズムを変更し、個人でもマイニングが可能な状態を作ろうとする動きが生まれたのです。その結果、アルゴリズム変更を支持するユーザーによってビットコインから分裂する形で、ビットコインゴールドが生まれました。

2-3. ビットコインダイヤモンド

ビットコインのスケーラビリティ問題は、Segwit実装後も完全に解決したわけではありませんでした。そこで、ビットコインの処理速度をさらに向上させるため、ブロックサイズを1MBから8MBに拡大しようとする動きが再び生まれます。同時に、プライバシー保護を強化したり、GPUマイニングに最適化されたアルゴリズムを採用したりする方針が打ち出されたのです。個人によるマイニングを容易にすることで、マイニングの分散化を目指すという目的もありました。こうした新しい仕様に賛同した人々が、ビットコインを分裂させる形で誕生させたのがビットコインダイヤモンドだったのです。

3. ビットコイン分裂に対する日本の仮想通貨交換業者の対応

ビットコインが分裂する場合、仮想通貨交換業者はそれぞれ対応をすることになります。仮想通貨交換業者が行う対応について事前に把握しておくことは、分裂騒動が起こったときに冷静な行動をするために必要でしょう。

3-1. 分裂発生前

ビットコインからビットコインキャッシュが分裂する可能性が浮上していた時期に「日本仮想通貨事業者協会(JCBA)」は、分裂への対応について事前に発表を行いました。ビットコイン分裂前の対応として、JCBA所属の仮想通貨交換業者は「ビットコインの入出庫が一時的に停止する」としたのです。こうした過去の事例から、ビットコインの分裂が予想される状況では、一時的に取引や入出庫が停止される可能性があるので注意をする必要があります。分裂直前や直後に取引や入出庫が行われると、仮想通貨交換業者としても対応ができなくなるため、一時的にビットコインが動かせない状況を作ったといえます。

3-2. 分裂発生後

JCBAによって、分裂により新しく誕生する仮想通貨の割当や取り扱いについては、「仮想通貨交換業者の取り決めによる」と定められました。仮想通貨交換業者のなかには、保有しているビットコインに応じて新通貨を割り当てたり、売買を可能にしたりするケースもあったのです。その一方で、割当は行っても取引には対応しない場合や、そもそも新通貨の配布を行わない仮想通貨交換業者もあったといえます。また、分裂に関する対応はそれぞれの仮想通貨交換業者によって一貫しているというわけでもありません。分裂後に生まれる新通貨の価値や仕様などを考慮し、その都度で判断が行われるという点を押さえておきましょう。仮想通貨交換業者の発表を待たずに判断するのは、リスクが大きい面もあるのです。

4. ビットコイン分裂によるユーザーのメリット

ビットコインの分裂は、状況によってユーザーにとって有益なものになる場合があります。分裂騒動はユーザーを不安にさせることも多いものの、ビットコインの分裂がもたらすメリットがあるという点も見逃せないでしょう。

4-1. 新コインが付与されることがある

ビットコインが分裂して新しい仮想通貨が誕生すると、ビットコインの保有量に合わせて新通貨が付与される場合があります。新しく購入しなくても、新通貨が入手できる可能性があるという点でメリットは大きいでしょう。新通貨の価格が上昇すれば、そこから利益を得ることもできます。ただし、新通貨の付与に関しては、ビットコインを預けている仮想通貨交換業者によって対応が異なります。新通貨が付与されるチャンスを逃さないためにも、利用している仮想通貨交換業者の発表にはあらかじめ注意すべきです。

4-2. 価格が上昇することもある

ビットコインの分裂から新通貨が生まれる場合、その新通貨が付与される可能性自体がビットコインの需要につながるケースがあります。実際に分裂が起こるまでは、新通貨そのものは購入できません。入手する方法はあらかじめビットコインを保有しておき、そこから新通貨の付与を受けるしかないわけです。そして、新通貨を手に入れたい人々がビットコインを積極的に購入し、一時的に価格が上昇するという現象が起こります。過去の分裂騒動の例では、ビットコインキャッシュやビットコインゴールドが誕生した直後、ビットコインの価格は緩やかに上昇していきました。

5. ビットコイン分裂に対する注意点

ビットコインの分裂は、ビットコイン保有者にとってメリットとなる面があります。しかし、必ずしも良い影響ばかりとは限りません。ビットコインが分裂するという情報が入った場合、どのような点に注意すべきなのかを解説します。

5-1. 価格変動

ビットコインが分裂するという情報は、それだけで価格相場に大きな影響を与える面があります。実際、分裂騒動によってビットコインの価格が一時的に上昇するというケースがありました。しかし、分裂するからといって、必ずしも価格が上昇するとは限りません。分裂の原因や分裂後の方針などによって、価格が下落する可能性もあるため注意が必要です。ただ、ビットコイン分裂という出来事が価格に影響を与える可能性は高いため、情報を集めつつ購入するタイミングを見極める必要があるでしょう。

5-2. 分裂詐欺

ビットコインが分裂するという情報は相場価格に影響を与えるものの、それが必ずしも正しい内容とは限りません。過去には、2017年12月にビットコインプラチナという新通貨が分裂によって生まれるという噂が広まりました。結果としては、韓国に住む10代の少年が、ビットコインの空売り目的で流した偽情報であったことが判明しています。分裂に関する情報は相場に影響を与えるので、ビットコイン投資で利益を上げようとする人がわざと嘘の情報を流す場合があるのです。意図的に作られた嘘ではなくても、多くの人を介して噂が広まるなかで、確証のない情報がまるで真実のように語られるときもあります。

ビットコイン分裂の情報を得られた際には、まずはその内容が真実かどうかを確かめる必要があるでしょう。新通貨の開発者やマイナーの詳細情報、新通貨のビジョンなどをしっかりと確認することが大切です。

6. ビットコイン分裂前後は価格変動に注意!

ビットコインの分裂の情報を得た際には、普段よりも慎重な判断が求められるでしょう。特に、新通貨の付与が行われる場合には値動きも活発になりやすいので、注意を払う必要があります。ビットコイン分裂の理由や新通貨のビジョンなど、さまざまな情報を精査しつつ、ビットコインを取引するタイミングを見極めるように心がけましょう。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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