今後の上昇(下落)を示唆するチャートのパターンとは?

チャート
投資手法
2018-11-14 更新

テクニカル分析においては、仮想通貨の価格がチャート上で特定のパターンを描いて推移すると、上昇(もしくは下落)する可能性が高いという法則性が存在しています。取引に参加している投資家の心理が描写されているのがチャートで、その特定のパターンとは、売り手と買い手の均衡状態が崩れたことなどを物語っているからです。

しかも、テクニカル分析を学んでそういった法則性のことを知り、日頃から意識している投資家が多ければ、いっそうパターン化した動きを示しやすくなるものでしょう。ここでは、今後の上昇(下落)を予見できるチャートのパターンについて説明します。

チャートのパターンとは?

価格の値動きの形状に着目するパターン分析は、チャートをもとに先読みを行う手法の中核に位置づけられているとも言えるほど、非常に頻繁に用いられるものです。価格の推移に応じてトレンドラインを何本か引いていくと、その形状がいくつかのパターンに当てはまり、法則性に沿った分析を行えます。

大別すると、チャートのパターンには「反転型」と「保ち合い型」があります。前者は価格の上昇が頭打ちとなる(もしくは下落が止まる)転換点を察知できるもので、後者は方向感の定まらないレンジ(もみ合い)相場がこれからどう変化するのかを読み解くものです。

タイプは「反転型」と「保ち合い型」の2つに分けられるものの、それぞれに属しているパターンは多岐に渡っています。ただ、その多くはいずれかのパターンの亜流的なものですし、すべてを頭に入れておく必要はないでしょう。

テクニカル分析の基礎を知っている人が普段から意識している代表的なパターンを知っておけば、それで十分だと言えそうです。そういったパターンがチャート上に出現すれば、ひとめですぐに判明しますし、だからこそ多くの人が注目し、いっそう法則的な動きを示しやすくなるとも考えられます。

慣れてくれば、わざわざチャート上にトレンドラインを引かなくても、ちょっと俯瞰するだけで価格の推移からパターンが浮き彫りになってくるものです。では、代表的なチャートのパターンにはどのようなものがあるのか、さっそく見ていくことにしましょう。

上昇のシグナルとなるパターンとは?

「反転型」に属するチャートのパターンは、「下落から反発」と「上昇から反落」の2つに分類できます。まず、ここでは上昇に転じる可能性を示唆するものから見ていきましょう。

上昇を示唆するパターンで最も代表的なものだと言えるのがダブルボトムと呼ばれるものです。いったん底打ちするものの、すぐに反落してほぼ同水準で安値をつけ、再び上昇に転じていくという価格の推移を辿ります。

2つの安値に挟まれた高値(反落の起点)の地点においてチャートの横軸と平行に引いた線をネックラインと呼び、2度目に底打ちした価格がこの水準を突破すれば、上昇トレンドに入った可能性が高いと判断します。

ダブルボトムは非常によく見られるパターンであり、投資家の心理が如実に表れています。「そろそろ大底だろう」と考える投資家が増えて上昇に転じたのですが、まだ弱気が大勢でいったんは押し返され、同じ水準で再び底打ちしてネックラインも突破したことで、大勢が「今度こそ大丈夫だ」と思い始めたわけです。

さらにダメ押しで底値を確認するパターンもあります。それがトリプルボトムで、ダブルボトム以上に反発の確率が高いと捉えられています。

ダブルボトムのパターンを描きつつあったものの、2度目の底打ちでネックライン超えに失敗して直近の高値(ネックラインの水準)付近で反落し、3度目の底打ちでようやく突破して本格上昇に向かうというものです。3回も底値を確認しているので、より強い反発のサインだと考えられているわけです。

このトリプルボトムの変形バージョンが逆三尊(ヘッド&ショルダーボトム)と呼ばれるもので、いったん底打ちしてから反落し、さらに安値を更新したうえで反発します。しかし、またもや下落に転じ、今度は大底の手前で切り返して上昇していくという動きです。

最初の反落と2度目の反落の起点同士を結んだネックラインを突破できれば、このチャートパターンが完成して上昇が本格化したと判断し、買いのサインだと捉えます。現実のチャートでは、最初の反落で深押し(安値を更新)する逆三尊のパターンがよく見られます。

ソーサーボトムと呼ばれるパターンも、覚えておきたいものの一つです。なかなか下げ止まらなかった価格が底打ちしたものの、しばらく横ばい(もみ合い)状態を続けたうえで、ようやく上昇に転じるという推移になります。

ソーサーボトムはティーカップの受け皿のような形状を描くことからこのネーミングになっており、日本では「なべ底」と呼ばれてきました。横ばいのトレンドに入る直前の水準においてチャートの横軸に平行に引いた線がネックラインとなり、これを突破すればいよいよ上昇局面に移行した可能性が高いと考えます。

下落のシグナルとなるパターンとは?

「上昇から反落」という展開を予見するチャートのパターンは、「下落から反発」のケースと真逆のシルエットを描いています。たとえば、ダブルトップと呼ばれるものは前述のダブルボトムをひっくり返した格好になります。

価格の上昇が途絶えた後にいったんは反発するものの、直近の高値を超えられずに失速し、2つの山を形成するというパターンです。反発地点(直近の安値)においてチャートの横軸と平行に引いた線がネックラインとなって、これを割り込んだことで下落トレンドに入った確率が高いと判断します。

仮想通貨のレバレッジ取引なら、ネックライン割れを合図に売りを仕掛けたいところでしょう。このチャートのパターンにも投資家の心理状態がはっきりと表れています。

最初に上昇が止まった地点ではまだトレンドの転換に関して半信半疑の投資家が多く、再び買いの勢力が強まります。そして、高値の更新にトライするものの、その手前で力尽きたことで「やはりダメだったか……」との失望感が高まり、本格的な下げへと結びつくのです。

さらにしつこく、2度目の挑戦に挑んだケースがトリプルトップと呼ばれるパターンです。ダブルトップを形成後、まだ上昇を信じている投資家の買いが入って再び高値の更新を目指すのですが、やはり手前の水準で反落し、そのまま下落トレンドに移行します。

2度も高値超えに失敗しただけに、トレンドが下向きへと転換する確率はかなり高いと考えられています。2つの反発地点を結んだ線がネックラインとなり、これを割り込んだ時点でこのパターンが形成されたと捉えます。

このトリプルトップの一種とされているのが三尊天井(ヘッド&ショルダー)と呼ばれるものです。まずは上昇から下落へと転じた価格が切り返し、直近の高値を更新します。

ところが、そこから急落して直近の安値(反発の起点)付近で下げ止まり、再び上昇に向かうものの、最初につけた高値付近で力尽きて本格的な下落に向かうというパターンです。2つのほぼ同じ水準の山が、最も高い山を挟む格好になることから、ヘッド&ショルダーという名称になりました。

三尊天井と呼ばれるのは、お釈迦様を中央にして左右に菩薩様が配置された三尊像のようにも見えることからです。高値圏でこのパターンが出現すると、大天井をつけた可能性が高いと判断します。

一方、ソーサーボトムの逆パターンがソーサートップです。価格の上昇が頭打ちとなってしばらく横ばいを続け、やがて下落に転じるものの、少し下の水準で踏みとどまります。

しかし、その地点付近で少しもみ合ったうえで、下落基調が強まっていくという展開です。最後にもみ合った地点をプラットホームと呼び、明らかにその水準を割り込んだことで下落トレンド入りを確認します。

もみ合っている局面を読み解く「保ち合い型」のパターン

価格のトレンドには上昇と下落とともに、横ばい(もみ合い)という動きがあります。これは保ち合いとも呼ばれる展開で、方向感が定められなくて先読みが難しいものですが、そんな場面こそチャート分析が役立ちます。

もみ合っている局面をよく観察してみると、次第に上下の振幅が小さくなっていることがよくあります。売りと買いのどちらの勢力も態度を決めかねている状況を表しており、上下のどちらかに流れが生じた途端、貯まっていたエネルギーが開放されて一気に大きく動きがちです。

「保ち合い型」のパターンは上放れる(上昇に向かう)ケースと下放れる(下落に向かう)ケースの2通りで、それぞれに三角保ち合い(トライアングル)、フラッグ、ウェッジ(くさび)と呼ばれるタイプがあります。上放れのケースから見ていきましょう。

三角保ち合いの上放れでは、高値同士を結んだ上値抵抗線と安値同士を結んだ下値支持線が交差します。そして、その中で推移してきた価格が次第に下値を切り上げていき、やがて上値抵抗線を突破することで、上昇トレンド入りを意識します。

フラッグの上放れでは、上値と下値がともに切り下がっていき、上値抵抗線と安値同士のどちらも下向きになります。しかし、価格はその範囲内で上下動を繰り返し、やがて上値抵抗線を突破して上昇基調を強めるというものです。

上値と下値がともに切り下がっていくものの、前者のピッチのほうが急であることから、上値抵抗線と下値支持線が下向きの状態で交差するのがウェッジの上放れパターンです。下落圧力が次第に弱まることによって振幅が小さくなっていき、ついには上値抵抗線の突破に成功するという展開になります。

続いて下放れのケースの三角保ち合いでは、やはり上値抵抗線と下値支持線が交差した中で価格が推移していきます。そして、徐々に上値が切り下がっていき、最後は下値支持線を割り込むことで下落トレンドに移行した可能性が高まります。

フラッグの下放れでは、上値と下値がともに切り上がっていくものの、何度もトライしながら上値抵抗線の突破を果たせないという展開になります。最終的には弱気が大勢を占めるようになって下値支持線を割り込むと、本格的な下落につながることが考えられます。

同じように、パッと見た限りでは強い動きのように思われるのがウェッジの下放れです。上値と下値がともに切り上がって上昇基調になるものの、上値抵抗線がけっして超えられない壁となって立ちはだかり、結局は下値支持線を割って下落に向かうという流れです。

価格のトレンドは3つのいずれかに当てはまる

繰り返しになりますが、価格のトレンドには上昇、下落、横ばい(もみ合い)の3つがあって、目の前の推移もいずれかに当てはめられます。そして、チャートのパターンとは、次のトレンドが発生する転換点を見定めるためのものです。

言い換えれば、チャートのパターンに注目して価格の推移を分析すれば、新たなトレンドにシフトしつつあることをいち早く察知できるわけです。単に価格の推移だけを追っているとなかなか方向感を掴めないという展開になっている局面こそ、チャート上で価格の推移が描いている形状を冷静に観察することが重要だと言えるでしょう。

特に、上値と下値がどちらも切り下げているのに上昇に転じるというフラッグやウェッジの上放れや、その逆の展開となるフラッグやウェッジの下放れは、パターン分析を行っていなければ、そういった変化に気づくのはかなり難しいでしょう。それだけに、日頃からチャートの形状もしっかりと確認しておきたいところです。

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