仮想通貨のスイングトレードにおけるメリットとデメリット

スイングトレード
2018-10-31 更新

上昇や下落といったトレンドが形成されている局面においても、チャートの細部に目を向けてみると、価格は上下動を繰り返しながら推移しています。そして、いつかトレンドは転換点を迎えるものです。

そこで、ジグザグ波動の一方向部分だけに照準を定めて、その流れが変わる前にエントリーとイグジットを完結させるのがデイトレードとなります。ただ、そうすると価格変動リスクを抑えられる代わりに、1回の取引で狙える値幅が限られてくるのも確かです。

こうしたデイトレードの難点を踏まえて、もっと大きな利益を追求していくのがスイングトレードです。具体的にどのような手法で、どういったかたちで取引を進めていくのかについて解説します。

そもそもスイングトレードとは?

スイングトレードとは、短期的に流れが明確になっている局面において、数日~数週間で売買を完結させる手法です。さらに、数週間〜数カ月にわたる流れに乗って売買する手法をポジショントレードと呼ぶこともあります。

価格の推移は上昇、下落、横ばい(もみ合い)という3つのトレンドに分類されますが、これらがほぼ同じ頻度やタイミングで入れ替わっているわけではありません。上昇や下落といった流れが明確になっている局面よりも、方向感がはっきりとしない横ばいの局面が多かったりするものです。

そして、横ばいといっても完全にフラットな推移を示しているわけではなく、上下の振幅を伴っているのが現実です。上と下のどちらに進むべきなのか、取引に参加している投資家たちが判断しかねている状況を物語っています。

横ばいの動きをもっと拡大して見てみると、その中にも上昇局面と下降局面が存在しているわけです。つまり、ミクロな視点で見れば、価格の推移は上昇するか下落するかの二者択一となっているとも言えます。

その最も小さな波動に乗って流れが反転する前に取引を完結させるのがデイトレードで、それだけリスクを抑えられると考えられていますが、1回の取引で狙える値幅がおのずと限られてくるのがデメリットです。そこで、もう少し大きな波動に目をつけて、時間軸を伸ばした取引を仕掛けるのがスイングトレードです。

したがって、デイトレードよりも1回の取引で期待できる利益は拡大する方向にあります。その反面、上下のどちらかへの流れが明確になっている局面だけにエントリー機会が限られてくることも意味しています。

仮想通貨におけるスイングトレードのメリットとデメリットとは?

先にも述べたように、スイングトレードはデイトレードよりも1回の取引で期待できるリターンが大きくなるのが第一に挙げられるメリットです。ただ、その裏返しとして、トレードを仕掛けられるのは短期的に相場の方向性がはっきりとしている局面に絞られてくるのがデメリットであるとも言えます。

デイトレードを選択している人がもっぱら恐れているのは、ポジションを翌日以降まで持ち越すというオーバーナイトのリスクです。自分の就寝中にも世界では経済活動が営まれていて、仮想通貨の価格も変動が続いています。

眠りにつく直前までは自分が見込んでいた通りの相場展開であっても、目覚めてみるとガラリとチャート上の景色が変わっているというケースも少なくありません。デイトレードではそのリスクを避ける代償として、1回の取引で求める利益が限定的となることを許容しています。

それとは対照的に、オーバーナイトのリスクを取ることで、もっと大きな利益を追求できることがスイングトレードの魅力であり、注意点でもあるということです。言い換えれば、オーバーナイトで臨んでも流れがまず変わりそうにないと思われる場面でしか勝負を挑まないのが鉄則となります。

損切りを徹底するデイトレードでは深傷を負うリスクは低いものの、読みが外れ続けると、それによって小さな損失が積み重ってしまう恐れがあります。いわゆる「損切り貧乏」です。

スイングトレードの場合はそこまでこまめに損切りを行わないのですが、それは長所でもあり、短所でもあると言えるでしょう。流れが完全に変わったと判断できる状況まで損切りに踏み切らなくて済む反面、それを迫られた場合に被る損失はデイトレードよりも大きくなってしまいます。

とにかく、スイングトレードにおいては相場のトレンドをしっかりと把握することが大きなカギを握っています。その読みが的確なら勝率はおのずと高くなり、デイトレードよりも大きな値幅を享受できるでしょう。

また、デイトレードと比べれば瞬間的な対応も求められず、PCのモニターを凝視し続けている必要もありません。あらかじめ想定しておいた水準で利益確定や損切りの注文を入れておけば、取引から目をそらしても差し支えないと言えます。

仮想通貨にはスイングトレードが適しているのか?

デイトレードよりも大きな相場の波動に注目しているため、それに上手く乗ることができれば相応のリターンを得られて、それまでに被った数回分の損失を取り戻すことも難しくないのがスイングトレードです。言い換えれば、数日〜数週間に及ぶビッグウェーブを辛抱強く待つことがその秘訣となってきます。

では、仮想通貨においてスイングトレードという手法を用いることは有効なのでしょうか? 仮想通貨は値動きが激しく、相場の流れが小刻みに変わるので、怖くてとてもスイングトレードなんて仕掛けられないという方もいるのではないでしょうか。

しかしながら、たとえばビットコインの日足チャートを見ても、数日単位で比較的はっきりとした上下の波動が形成されていることも確かです。それも、強烈な上昇トレンドを描いた2017年だけに限定した話ではありません。

ビットコインは2017年12月の半ばに史上最高価格を記録した後、翌年1月初旬に戻り高値をつけてから2月初旬まで大幅に下落しました。そして、その後は一進一退の相場が続いてきたのですが、もう少し詳しく説明すると、2月初旬以降の動きはもっと複雑になっています。

まず、2月下旬に差し掛かるまでは反発が続いており、それから2月末まで下落に転じたうえで3月初旬まで上昇し、4月上旬まで下落。その後は5月初旬まで上昇し、またしても下落基調になるという波動を描いているのです。

つまり、数日〜数週間の間隔で明確な流れが生じており、レバレッジ取引を用いれば、上下のどちらの局面においても収益機会が訪れていたことを意味しています。こうした流れをしっかりと分析できれば、スイングトレードで利益を上げることは可能だと言えそうです。

現に、スイングトレードで利益を出している著名な専業トレーダーも存在しています。「仮想通貨は値動きが荒い(価格の方向性が明確ではない)」と最初から決めつけずに、それまでのチャートの推移を冷静に分析してみることが重要でしょう。

これはスイングトレードだけに限ったことではありませんが、取引の成否を分けるのは、トレンドの初動と転換点をきちんと捉えることです。そのためにも、チャートの流れをしっかり見るという作業が欠かせなくなります。

仮想通貨のスイングトレードで注意すべきポイントとは?

スイングトレードはデイトレードよりも時間軸が長くなるため、ポジションを建てている間は価格動向が気になって仕方がなくなることもあります。他のことが手につかなくなっては差し障りが出てきますので、その意味でも、あらかじめ利益確定や損切りの注文を入れておいたほうがよいでしょう。

その際には、損切りは傷が深くならないうちに行う一方で、利益確定の売りではできるだけ大きな値幅を得られるように設定するのが定石です。そうすれば、損失を小幅にとどめながらも、上手く波に乗ることができた場合には利益をできるだけ伸ばすことが可能です。

その結果、負けの回数が多いにもかかわらず、少ない数の勝ちで大きな利益を得ることができて、トータルではプラスになっているという状況を期待できるということです。こうしたスタンスで取引に臨むことを投資の世界では、「損小利大」と呼んでいます。

ただ、あらかじめ利益確定や損切りの注文を入れておけば、それで万全というわけではないことも確かです。仮想通貨の価格は著名人のちょっとした発言によってその流れが変わることがよくあり、確率は高くないにせよ、ブラックスワンのことも念頭に置いて、いざという場面ではすばやく作戦を切り替えることが求められます。

ブラックスワンとは、事前に予測することはほとんど不可能で、発生した場合のショックが非常に大きい出来事のことを指します。2008年9月に発生したリーマンショックをはじめとする金融危機や、テロや地域紛争などによる地政学的リスクの高まり、大規模な自然災害、ブレグジット(英国のEU離脱)のような政治的決断など、とにかく世界中をパニックに巻き込むようなものです。

こうしたネーミングのもとになったのは、元ヘッジファンドの運用者であるナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim Nicholas Taleb)氏が2006年に出した著書において説いたブラックスワン理論です。すべての白鳥が白色であることが長く世の中の常識となっていたのですが、オーストラリアで黒い白鳥が発見されて鳥類学者たちがパニックになったという出来事を引き合いに出し、経験則や確率論では予見できない事象とその影響をタレブ氏はこう呼びました。

ブラックスワンが発生した場合、当然ながらあらゆるマーケットが大きく反応するでしょうし、仮想通貨もその例外ではないでしょう。価格が過剰な動きを示しがちですし、特にその初動は大きくなりやすいと言えます。

スイングトレードの時間軸だとその急流に飲み込まれる恐れがあるため、そのような突発的な事態が発生した場合に速やかに損切りなどの対応を取れるような体制を整えておくことが求められます。もちろん、その確率は高くありませんが、万が一のための備えは必要です。

コツを掴めば、流れに乗るのがどんどん巧みに!

仮想通貨のスイングトレードに興味がある人には、実際に取引を始める前に過去のチャートを何度も眺めてみるとよいかもしれません。見れば見るほど、その仮想通貨の値動きのクセが見えてくるからです。逆から言えば、そういったものが大まかに掴めてこないうちは、いきなりトレードを仕掛けても失敗するリスクが高いと考えたほうがよさそうです。

価格の推移の特徴がわかってきても、実際にエントリーするのは頭で思い描いていたほど容易ではなく、最初のうちは出遅れてしまうこともあるでしょう。しかし、何度か取引を重ねていくうちにコツを掴めてくるもので、その域まで達したら次々と新たな流れに飛び乗って、快調にトレードを進めていくことも期待できるでしょう。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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