上値抵抗線(レジスタンスライン)、下値支持線(サポートライン)とは?

上値抵抗線
下値支持線
2023-04-26 更新

テクニカル分析において、相場状況の大まかな流れを示す「トレンド」を見極める指標に、「上値抵抗線(レジスタンスライン)」と「下値支持線(サポートライン)」があります。

暗号資産(仮想通貨)の価格は一直線に進んでいくものではなく、上昇したり、下落したりしながら折れ曲がった形を示して進んでいきます。

上値抵抗線と下値支持線は、こうして折れ曲がりながら進んでいく価格の流れを捉えるために最も重要な指標です。この記事では、上値抵抗線と下値支持線の描き方や役割などについて説明します。

上値抵抗線、下値支持線とは?

上値抵抗線と下値支持線は、テクニカル分析において売買のタイミングを計るうえで重要な目安です。上値抵抗線は過去の高値同士、下値支持線は過去の安値同士を結んだトレンドラインのことです。

なお、チャート上で節目となるような高値から水平に引いたラインも上値抵抗線、安値から水平に引いたラインも下値支持線と呼びます。

トレンドラインは価格のトレンド(方向性)を示したものです。上値抵抗線付近まで価格が上昇すると下落に転じやすく、逆に下値支持線付近まで下落すると反発しやすいという特性があります。

トレンドは一度形成されると、一定期間持続すると考えられます。そのため、上昇トレンドでは高値を更新していきます。

法則的な動きを示しやすいのは、テクニカル分析の基本的な知識を身につけた投資家が上値抵抗線と下値支持線を意識しながら取引しているためです。「簡単には上値抵抗線(下値支持線)を突破しない」と思われやすいからこそ、その水準に近づくとそれまでの流れとは逆の投資行動に出る人が増えるのです。

もっとも、これらの水準は絶対に突破できないわけではありません。水準が破られた場合は、流れが大きく変わったと判断します。上値抵抗線を突破した場合は、上昇圧力がかなり強いと判断でき、逆に下値支持線を割り込んだ場合は売り圧力が強まり、本格的な下落局面を迎えた可能性が高いとみなせます。

こうしてトレンドが転換した後は、再びトレンドラインを引き直す必要が出てきます。すると、新たな上値抵抗線と下値支持線が明らかになるわけです。

それまで目安にしてきた上値抵抗線と下値支持線も、役割がなくなったわけではありません。上値抵抗線を上抜けた場合は、かつての上値抵抗線が新たな下値支持線の役割を果たし、反対に下値支持線を下抜けた場合は、かつての下値支持線が新たな上値抵抗線として機能することになります。

移動平均線も上値抵抗線、下値支持線の役割に

トレンドラインだけではなく、移動平均線が上値抵抗線や下値支持線として機能しているケースもよく見られます。移動平均線とは、一定間隔ごとの価格の平均値を日々計算し、その推移を一本のラインで結んだものです。トレンドラインはトレーダーによって任意で引かれますが、移動平均線は実際の価格によって決まるために、トレーダーの主観が入りにくい手法です。DMM Bitcoinの取引画面では、移動平均線を使って分析することが可能です。

たとえば、5日間ごとの平均値の推移を示したのが5日移動平均線、25日間ごとの平均値の推移を示したのが25日移動平均線です。日足チャートの場合は、これら2本の移動平均線を用いて分析を行うケースが一般的です。

ただし、暗号資産(仮想通貨)市場の場合は、短期的なボラティリティが大きいことや、より長い期間の値動きを重要視することから、80日、200日などの長期的な移動平均線が重要視されることがあります。

5日など短期の移動平均線は、200日といった長期の移動平均線よりもリアルタイムの価格の動きと近い挙動を示します。そのため、短期的な移動平均線は少しでも価格変動が大きいと、上値抵抗線や下値支持線が突破されやすい傾向にあります。

(マーケットレポート「BTC(ビットコイン)の傾向分析、有効なトレーディングアプローチは何か」から引用)

上図では、青色の5日移動平均線が突破された後は、緑色の20日移動平均線、さらには80日移動平均線がより強い下値支持線になっていることが伺えます。

ただし、短期、長期のどちらの移動平均線を信頼するかは一長一短です。期間が短い移動平均線を用いた場合は、敏感に価格の動きを捉えることができますが、買いサインかと思ったら反落するといった「騙し」が多いことに注意が必要でしょう。長期であれば短期的な値動きに騙されることは少ないですが、トレンドが転換した場合には大きな損失につながることもあります。

投資の際にはファンダメンタルズ分析など、いくつかの手法を合わせながら取り組むといいでしょう。

参考コラム:
「ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析とは?」

相場の天井、底ではネックラインも意識しよう

上値抵抗線や下値支持線を使った分析では、「ダブルトップ」や「ダブルボトム」というパターンがあります。

ダブルトップとは、価格の上昇がいったんピークアウト(1番天井)として下落した後に反発するものの、すぐに失速して直近の高値を超えられずに下落し、2つ目の天井(2番天井)を形成するというチャートの形状のことです。反発した地点の安値からチャートと水平に引いたラインを「ネックライン」と呼びます。ダブルトップを描いた場合は、最初の山を形成した後の安値の水準を割り込んだ地点が売りを判断すべきタイミングとなります。下落の目安としては、2番天井とネックラインの長さの2倍とされます。

その反対の形状がダブルボトムで、価格が安値を記録してから反発し、再び下落に転じるものの、直近の安値付近で反発して本格上昇するチャートの形状のことです。直近の安値を大きく割り込まなかったことは、上昇の勢いが強いということを物語っています。こちらも反落した高値の位置がネックラインで、2番底とネックラインの長さの2倍まで上昇が見込めるとされます。

チャートがダブルボトムのパターンを描くと、本格的に底打ちして上昇トレンドに向かう可能性が高いと考えられます。ダブルボトムでは、いったん反発した際につけた高値の水準を突破した地点が買いのタイミングです。

ダブルトップとダブルボトムのどちらも、これらのパターンを描いた際の価格の水準が重要な決め手となってきます。高値圏でダブルトップを確認できれば下落トレンド、安値圏でダブルボトムが完成すれば上昇トレンドに転換した確率が高いと判断できます。

トレンド転換の可能性が高まるトリプルトップ、トリプルボトム

ダブルトップやダブルボトムと比べれば出現率は低くなりますが、トレンド転換の可能性がさらに高まるチャートのパターンというものが存在します。トリプルトップ(ヘッド&ショルダー=三尊天井)とトリプルボトム(逆三尊)と呼ばれるものです。

ダブルトップやダブルボトムでは2つの天井、底を形成しますが、トリプルトップとトリプルボトムはその名称通り、天井もしくは底が3つになります。トリプルトップのケースでは3回も天井をつけたうえで反落したのだから下落トレンドに突入、トリプルボトムのケースでは3回も底打ちしたうえで反発したのだから上昇トレンドに突入したという判断です。

トリプルトップがヘッド&ショルダーと呼ばれるのは、最初の天井と3つ目の天井が人体の肩、2つ目の天井が頭部に見えるからです。また、中央の主尊と左右の両侍から成る三尊像のシルエットに似ていることから、三尊天井という別名もあります。

価格がピークアウトした後に反発したものの、やがて再び天井をつけて下落し、さらにしつこく上昇に転じたものの、やがて失速して本格的な下落に転じるというパターンがトリプルトップです。このケースでは、反発前につけた2つの安値同士を結んだものがネックラインとなり、これを下抜いた時点が売りのタイミングとなります。

これに対し、価格が底打ちして間もなく反落し、すぐに切り返したものの、またも下落に転じ、3回目に底値をつけてようやく本格反騰に向かうというのがトリプルボトムです。こちらは、反落前につけた2つの高値を結んだものがネックラインとなります。

ダブルトップやダブルボトムにおいて、ネックラインは必ずチャートの横軸に対して平行になります。しかし、トリプルトップやトリプルボトムでは反発前の安値同士、反落前の高値同士を結ぶので、必ずしも平行にはならず、斜めになるケースも少なくありません。

いずれにしても、ネックラインを突破した地点が売買のタイミングとなってきます。3回も天井や底の水準を確認したうえで反対方向に動いているわけですから、トリプルトップとトリプルボトムはトレンドが転換した確率が高いと考えられています。

まとめ

チャートを用いたテクニカル分析は「そうなる可能性が高い」というものにすぎず、例外的なケースも少なからず発生します。買いのシグナルが点灯したにも関わらず、すぐ反落するなど、チャートには「騙し」と呼ばれる現象がつきものです。

とはいえ、それでも多くの投資家がテクニカル分析を用いているのは、「例外はあくまで例外」で、傾向を把握しておくことが重要だからです。特にこの記事でフォーカスを当てた上値抵抗線と下値支持線は、極めて注目度が高いものです。

上値抵抗線や下値支持線を大きく突破した場合には、それまでとは流れが大きく変わってくる可能性が高まります。したがって、利益確定やロスカットを判断するうえで重要な目安となってくるでしょう。

上値抵抗線と下値支持線はシンプルでわかりやすく、しかも非常に実用的な判断材料です。移動平均線とともに、つねにチェックするようにしましょう。

テクニカル分析を使った取引方法に関して興味を持たれた方は「暗号資産(仮想通貨)でデイトレードを行う際のメリットとデメリット」をご参照ください。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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