暗号資産(仮想通貨)エイプコイン(APE)とは?人気NFT「BAYC」との関係や将来性を解説

エイプコイン
将来性
2023-12-13 更新

2022年3月に発表された暗号資産(仮想通貨)エイプコイン(ApeCoin/APE)は、米国のYuga Labs社によるプロジェクトでApe(類人猿)をモチーフにした世界的に大人気のNFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」や「Mutant Ape Yacht Club(MAYC)」に関連する暗号資産です。

BAYCやMAYCは、人気アーティストなど世界の有名人やセレブが多数購入しているNFTの一つで、高いものは一つのNFTが数千万円で取引されることもありました。

エイプコインは、そんな人気のBAYCやMAYCなどNFTを保有する人々にエアドロップ(無料配布)されたことでも話題になっています。

この記事では、エイプコインはどのような暗号資産なのかその特徴や将来性について詳しく解説します。

エイプコイン (APE)とは?

エイプコイン(APE)は、「Web3.0の中心となる分散型コミュニティをサポートするため、文化やゲーム、コマースで利用されるトークン」として、イーサリアム(ETH)ブロックチェーンで発行されたERC-20規格の暗号資産(仮想通貨)です。

類人猿をモチーフにした人気のNFTプロジェクトBAYCを制作する米国Yuga Labs社が、2022年3月17日にX(旧Twitter)上でBAYCに関連するトークンのエイプコインを発行することを発表し話題になりました。

そしてリリース時、APE FoundationによってBAYCおよびMAYCを保有するユーザーに対してエイプコインがエアドロップ(無料配布)されました。

その際、BAYCホルダーのほうがMAYCホルダーより多くのエイプコインが配布され、さらに、BAYCまたはMAYCと同時に犬をモチーフにしたBored Ape Kennel Club(BAKC)を保有しているユーザーには、さらに多くのエイプコインが配布されています。

エイプコインは、すぐにBAYCのメタバースプロジェクト「Otherside」の仮想空間上の土地である「Otherdeed」の販売でも決済手段として採用されたほか、Yuga Labsが各プロジェクトの主要トークンとしてエイプコインを利用していく方針を発表しています。

エイプコインの主たる目的は、ApeCoin DAOのガバナンス投票やエイプコインのエコシステム内での決済・ゲーム・イベント・サービスなどへのアクセス権として使用されることです。

エイプコインの総供給枚数は10億枚で、総数を増やしたり、バーン(焼却)したりすることはできません。総供給枚数のうち、NFTホルダーに配布された枚数は総供給枚数の15%が割り当てられています。

エイプコインを運営する組織

エイプコインの運営を支える組織には、ApeCoin DAO、APE Foundationが存在し、さらにAPE Foundationには「Board(ボード)」という役員会があります。

分散型自律組織のApeCoin DAOは、エイプコインのガバナンスを担当します。エイプコインの保有者は、誰でもApeCoin DAOのメンバーになることが可能です。

ApeCoin DAOメンバーは、エコシステムファンドの資金の配分方法、ガバナンスルール、プロジェクト内容、パートナーシップなどのプロジェクトに関する様々な意思決定プロセスに参加、投票ができます。

APE Foundationは、ApeCoin DAOの意思決定管理、日常の運営、経理、プロジェクト管理、コミュニティのアイデアを実現するためのサポートなどのタスクを担当します。

具体的には、ApeCoin DAOのガバナンス提案で可決された指示に従い、マルチシグウォレット(送金などで複数人の署名が必要なウォレット)で管理されるエコシステムのための資金を利用して経費を支払ったり、ガバナンスプロセスを通じてエイプコイン保有者のためのインフラを提供したりします。

なお、APE Foundationは監督者ではなく、ApeCoin DAOの「基盤」として位置付けられています。APE Foundationは、公正かつ包括的な方法でエイプコインのエコシステムの成長と発展を管理することが目的です。

Boardは、ApeCoin DAOメンバーの意向に沿いAPE Foundationを管理・監督する役割を担うAPE Foundationに存在する役員会です。

Boardの目的は、ApeCoin DAOの提案を管理して、コミュニティのビジョンに奉仕することであり、役員会はApeCoin DAOのルールに基づく管理審査を必要とする提案について会合を行います。

Boardの最初の役員会メンバーは6ヶ月間の任期を務め、その後はApeCoin DAOの投票によって毎年メンバーが決定されることになっています。

エイプコインの仕組み

エイプコイン全体のトークン配分は、エアドロップ分(15%)とプロジェクトの資金(47%)を合わせた「エコシステムファンド」に62%が配分されることが決定しています。

そのほかの配分は、Yuga Labs(15%)と「ジェーン・グドール・レガシー財団(JGLF)」という団体(1%)に合わせて16%、プロジェクトのエイプコインの発行をサポートした個人や企業へ14%、Yuga Labsの創設者に8%の割合で配分するとしました。

ちなみにJGLFとは、ジェーン・グドール博士によって設立された団体です。ジェーン・グドール博士は、動物行動学者、国連平和大使であり、チンパンジーの野生下での行動や社会性を長期にわたって観察し、人間とチンパンジーの共通点や相違点を明らかにした研究者です。動物や自然の保護活動にも積極的に取り組んでいます。エイプコインの一部はそのレガシー基金への寄付に利用されます。

ガバナンストークンとしての役割

エイプコインのガバナンストークンとしての役割は、一つはエイプコインに関連した様々な取り組みに関する「APE改善提案(Ape Improvement Proposal/AIP)」という提案書を提出することです。

もう一つは、提案に対する投票を行うことです。エイプコイン保有者は、プロジェクトの重要な意思決定プロセスに参加し、「1APE=1票」の投票権を行使できます。

提出された各種提案に「賛成」または「反対」の票を入れることが可能なほか、信頼できる対象分野の専門家であると考えられるメンバーに投票を委任することもできます。

決済手段としての役割

エイプコインは、イーサリアムのブロックチェーンを基盤としている暗号資産(仮想通貨)であることから、保有者はイーサリアム対応ウォレットで保管したり、送受金したりすることが可能です。

そのため、エイプコインに対応したサービスにおいては決済手段としても利用することができます。エイプコイン決済に対応した一部店舗では、買い物の支払いにも利用できます。

ユーティリティトークンとしての役割

エイプコインは、エイプコインのエコシステムのユーティリティトークンとしても機能します。

エイプコインは、BAYCなどではおなじみのNFT関連のオリジナルゲームや商品、イベント、サービスなどといった他では手に入らない特定のコンテンツへのアクセス権としても機能します。高価なNFTコレクションは、NFT保有者に特別な特典を提供する取り組みなどを積極的に行っているため、より多くのエイプコインを保有している人限定のサービスなども今後リリースされるかもしれません。

エイプコインによるステーキング

ApeCoin DAOによって創設されたエイプコインの公式ステーキングプロトコルApeStake.ioではエイプコインをはじめ、BAYC、MAYC、BAKCといったApeCoinエコシステムで利用される暗号資産(仮想通貨)やNFTをステーキングすることで報酬を獲得することができます。

エイプコインの今後と将来性は?

エイプコインは、世界中の暗号資産交換業者に上場が進む中で徐々に決済手段の導入などが見られていますが、今後に関する明確な計画は2023年9月の現時点では公表されていません。

しかしながらエイプコインの関連であるBAYCやMAYCなどのエイプブランドの人気は世界中で注目を集めており、NFTに関連するさまざまなイベントやサービスが各国で開催されて続けています。そうした機会で、エイプコインが利用される可能性が期待できるでしょう。また、ApeCoin DAOによって提案されるこれからの提案についても同様です。

BAYCは非常に人気の高いNFTプロジェクトであることから、他のプロジェクトとも多くのコラボレーションが実現しており、イベント等も実施されています。

コラボレーションしているプロジェクトの中で、最も注目されているのがBAYCを手掛けるYuga Labsによるメタバースプロジェクト「Otherside」です。

すでにOthersideの仮想空間上の土地である「Otherdeeds」の販売でもエイプコインは決済手段として採用されています。Othersideはどのようなメタバースに発展するのか、その詳細はまだ明らかにはされていませんが、期待を集めている案件です。

そのほかのコラボレーションでは、イタリアの高級ファッションブランドのグッチがBAYCと提携したことが話題になりました。グッチはエイプコインでの決済を受け入れている最大手ブランドです。

BAYCやMAYCは非常に人気のあるNFTプロジェクトです。世界最大のNFTマーケットプレイスであるOpenSeaの取引高ランキングでは、BAYCとMAYCが上位にいることがその人気を裏付けています。

その反面、注意しなければならないのは、BAYCやMAYCの人気がなくなると、必然的にエイプコインの価値も下落する可能性が高くなることです。

また、ApeCoin DAOのガバナンス動向や、米国での訴訟問題などもエイプコインの価格に影響を及ぼす要素の一因となります。

まとめ

エイプコインは、BAYCやMAYCなどNFTコレクションと連動しています。これらのNFTの価格は、エイプコインの価値にも影響を与えています。NFT市場は流行や需要に左右されやすく、価格が急変する可能性も低くありません。

また、エイプコインはまだ新しい暗号資産(仮想通貨)であり、将来性や実用性については不確かな部分が多いプロジェクトです。エイプコインは、Web3.0やメタバースなどの分散型コミュニティをサポートすることを目指していますが、その実現には技術的な課題や競合他社の存在など課題も多くあります。

エイプコインを購入する場合は、以上のことを踏まえてリスク管理をしっかり行った上で自己責任において慎重に取引を行うことが重要です。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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