ビットコインの使い方と用途を解説
暗号資産(仮想通貨)の中で時価総額が最大のビットコイン(BTC)。価格の上昇から投資資産として話題になったり、大手企業が決済用途として採用したりするなど様々な使われ方をしています。本記事ではそうしたビットコインの使い方や用途について解説します。
ビットコインの主な用途と使い方
ビットコインの主な使われ方として、投資、送付、決済などの他に投げ銭(チップ)が挙げられます。
投資用資産
ビットコインには財産的な価値があります。外貨預金やFX(為替証拠金取引)、株式投資などを通じて、資産運用を行っている人が増えていますが、それらと同じ感覚でビットコインを投資用資産として用いることができます。
例えばDMM Bitcoinでは、ビットコインを現物取引とレバレッジ取引で投資ができます。
現物取引はお客様と当社との間で取引の度に、現金及び暗号資産(仮想通貨)の受け渡しが行われる取引のことです。暗号資産を含む、預け入れている資金の範囲内で取引することができます。
一方のレバレッジ取引は、取引ごとに受け渡しが行われるわけではなく、暗号資産を売買したときの「差額の現金のみ」を「決済時に受け渡す」差金決済の取引です。レバレッジ取引では担保として預け入れる証拠金の2倍の取引を行うことができます。例えば50万円の資金で100万円分の取引が可能になります。
決済用途
ビットコインは商品を購入する際の決済手段として利用することが可能です。メリットとしては、ビットコインはインターネット上の資産のために持ち歩く必要がないことや、手数料が安価で、スマホなどを使って簡単に手続きが可能なことが挙げられます。ただ、ビットコインはボラティリティが大きいために決済手段としての普及は限定的であること、また、ビットコインの送付には時間がかかることや、ビットコインで商品を購入することは利益確定とみなされ、ビットコインが購入時よりも値上がりしている状況で支払いに利用した場合、一定額以上の利用は雑所得の対象になることなどに注意が必要です。
参考コラム:
「ビットコイン決済とは?使い方やメリット・デメリットを解説」
送付
インターネット上の資産であるビットコインは、国内外問わず、簡単に送付できます。銀行を通じた法定通貨の送金と比べて手数料が安価で、24時間365日いつでも対応しています。そのため、通貨の信用が低い国での資産の送付手段として注目が高まっています。
DMM Bitcoinでは暗号資産の入出金手数料は無料です(※)。ただし、デメリットとして、ビットコイン取引の処理が混雑している時は「スケーラビリティ問題」と呼ばれる送付詰まりが起きてしまうことで送付の遅延や手数料が増加してしまうことなどがあります。
※マイナー(採掘者)への手数料はお客様負担となります。
参考コラム:
「ビットコインを入金・出金する方法は?もし届かない時はどうしたらいい?」
投げ銭
コンテンツクリエイターに対し、金銭やアイテムをプレゼントする「投げ銭」機能としても使うことができます。ビットコインは理論的には0.1円といった単位で決済や送付が可能です。そのため少額からやりとりできる投げ銭として使用することに注目が高まっています。2021年9月には、ツイッターが投げ銭機能である「Tips」にビットコインを対応させることを発表しました。
ビットコインの入手や利用方法
ビットコインの入手方法や送付、決済などの利用方法について解説します。
暗号資産交換業者で入手
ビットコインを使うためには、まずビットコインを手に入れなければなりません。日本で暮らす人なら、手元にある日本円をドルなどの外貨にするのと同じ感覚で、ビットコインに交換することになります。
日本円をビットコインに交換する場合、ビットコインの取り扱いを行っている暗号資産交換業者での口座開設が必要です。DMM Bitcoinならアカウント(口座)の開設手続きが非常に簡単です。ウェブサイトにアクセスしてメールアドレスやパスワード、住所、氏名などを入力していき、免許証やパスポートなどの本人確認書類の画像データや顔写真をアップロードし、携帯電話やスマートフォンでSMS認証すると、口座開設審査が行われます。
本人確認書類の提出で「スマホでスピード本人確認」を利用すれば、口座開設申込後、最短で1時間以内にお取引が可能です。口座開設が完了したら、そこへ日本円を送金し、希望の金額をビットコインに交換します。詳しくは「暗号資産(仮想通貨)口座開設の流れ」をご参照ください。
送付方法
DMM Bitcoinからビットコインを出金するには、口座開設後の「マイページ」内にある「出金」より出金したい暗号資産を選択します。そして出金先アドレス、出金数、出金の目的等を入力して手続きを進めます。
決済での利用方法
日本においては、ビットコインの決済利用はそこまで普及していませんが、QRコードを読み取ったり、送付方法の出金と同様に指定のビットコインアドレスに送付たりすることで利用できます。
また、海外では暗号資産に対応したクレジットカードなども出てきています。
ビットコインを使うときの注意点
利用範囲が拡大の一途をたどっているビットコインですが、いくつかの注意点もあります。利用にあたり、リスクも把握しておきましょう。
セキュリティ面の注意点
ブロックチェーン技術自体は、ネットワークに参加している不特定多数の人たちが常に監視し続けるという環境が確立されており、データ改ざんなどの不正はほとんど不可能となっています。
しかし、日本でも流出問題が表面化したように、暗号資産交換業者のシステムがハッキングされたり、個人が所有しているビットコインのウォレットに何者かが侵入したりするケースは起こりうることです。オンライン上において無防備な管理を行っている事業者に預けていたり、個人のオンラインウォレットで管理していたりすると、そういった事態に見舞われた際に実害を被りかねません。その点、DMM Bitcoinはオフライン上での分別管理を徹底しています。詳しくは「DMM Bitcoinのセキュリティ体制について」をご覧ください。
インターネットと接続されている環境下で保管しているビットコインは、つねにハッカーの脅威にさらされています。ウェブ上のウォレットサービスやモバイル端末向けのアプリタイプのウォレットなどに、あまり多額のビットコインを常時保管しておくのは考えものです。万一、盗まれてしまったとしても自己責任となってしまいますから、小口のビットコイン以外はオフライン状態で保管できるウォレットに移しておいたほうが安全でしょう。それらは、コールド・ストレージ(コールド・ウォレット)と呼ばれています。
スケーラビリティ問題
ビットコインは複数のトランザクションデータが格納されているブロックの容量の上限が1つあたり1MBと決まっています。そのため、取引件数(=トランザクションの件数)が増加すると処理速度が低下し、送付遅延が起こる「スケーラビリティ問題」が発生します。スケーラビリティ問題では、マイナーに支払う送付手数料の高騰につながることもあります。
ボラティリティが大きい
ビットコインを始め、暗号資産(仮想通貨)は株式などそのほかの資産に比べてボラティリティ(価格変動率)が大きい資産です。決済などに使う際に、支払いに十分な量があると思っていても、価格が突如下落して必要な額に足りないということも考えられます。利用の際は前もって余裕を持った計画を立てておくといいでしょう。
取引(送付)をキャンセルできない
スマホなどがあれば、簡単に送付できることがビットコインのメリットですが、送付先のビットコインアドレスを間違えてしまい、そのアドレスが実在した場合には取引(送付)はキャンセルできません。また、一度送付されてしまったビットコインは、受け取った相手が送り返してくれない限り、帰ってくることはありません。そのため、ビットコインを送付する際には送り先のアドレスをしっかりと確認することが大切です。
繰越控除が適用されない
ビットコインを決済などに使った場合や投資で収益を得た際には「雑所得」として扱われ、総合課税の対象になります。
株取引では損失分を向こう3年間の利益から差し引くことが可能ですが、暗号資産では損失の繰越控除はできません。ただし、取引を事業規模で継続して行なっている場合では事業所得となり、一定条件を満たせば、損失を繰り越すことができます。
まとめ
ビットコインはいわば暗号資産(仮想通貨)の代名詞で、世界中で現在最もよく知られている暗号資産です。ビットコインに対応した実店舗やeコマースも増えており、商品やサービスの代金を決済する手段としても少しずつですが普及してきています。
また、価格の上昇を期待し、投資目的でビットコインを売買する人や、もっと中長期的なスタンスの資産運用として資金を投じる人も出てきています。こうしてより多くの人々が期待を寄せれば、ビットコインを買う人がこれから先も増えていき、今後さらに価格が上昇していく可能性があります。
ただし、これまで述べてきたように、セキュリティ面をはじめ、ボラティリティの大きさから突如価格が下落するなどビットコインにはいくつかの注意点があります。そういったポイントを必ず気に留めながら、自分のニーズに合ったかたちでビットコインを活用してください。
ビットコインは暗号資産取引業者で購入する以外に、マイニングをすることでも入手できます。詳しくは「ビットコインのマイニング(採掘)とは? 個人でのやり方や仕組みを解説」をご参照ください。
※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
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