ビットコインのメリット・デメリットとは?利用上の注意点も解説!
幾度となく価格急騰などのニュースで注目を浴びてきたビットコイン(BTC)は、暗号資産(仮想通貨)という存在を世に知らしめた貢献者です。
しかし、ビットコインや暗号資産はどんなものなのか、「よくはわからないけど相場が上がったり、下がったりする」、「ちょっと手を出すのは怖いもの」と不安に思っている人も少なくありません。
実態がわからなければ、投資や利用に対して不安につながります。
この記事では、ビットコインのメリットやデメリットについて、また利用する上での注意点についてご紹介します。
ビットコインのメリット・デメリットとは?
ビットコインは世界初の暗号資産であり、インターネットを介して電子的に送付し、取引の相手方が対応している場合は決済にも利用することができます。取引情報は暗号化された電子データとしてネットワーク上の台帳であるブロックチェーンに記録されていきます。
基本的には決済手段として開発されたビットコインですが、その仕組みと価値が理解されたことで徐々に人気が高まり、価格も高騰しました。ただ、ビットコインは価格の変動が激しいゆえに、現在は決済手段というよりも、投資・投機の対象として見ている人の方が多い状況です。
ビットコインを取引する上では、メリット・デメリットがあります。例えば、ボラティリティの激しさは、ビットコインの保有者には価格の上昇はメリットになりますが、その逆の価格の下落はデメリットでもあります。同様に、現物取引やレバレッジ取引にもメリット・デメリットはあります。それぞれ、メリットやデメリットを知って理解できれば、ビットコインは決して怖いものではありません。
ビットコインのメリット
ビットコインは、暗号資産交換業者を介して、パソコンやスマートフォンがあれば取引が可能です。また、現物取引は0.001BTC等、少額から取引できます(最小取引量は交換業者によって異なります)。金や株式などの他の金融商品と同様に、手軽に始めることができる資産運用というのがメリットです。
DMM Bitcoinのレバレッジ取引では、自分が預けた資金(証拠金)の最大2倍の取引が可能です。また、保有する暗号資産を活用して、他の暗号資産への投資ができるため効率的な資産運用も可能です。
ビットコインは金融機関やその他企業のような第三者を介さずとも、国内、海外を問わず誰でも簡単に取引相手に送付できます。通常、金融機関等による海外送金は、送金が完了するまでに数日、手数料も数千円程度かかってしまうこともありますが、ビットコインの送付は最短で約10分、最長でも数時間はかかりませんし、手数料も格安で済みます(※)。
(※)暗号資産交換業者を通して送金する場合は、セキュリティ上の理由などにより、交換業者ごとに送付に要する時間や手数料が異なります。DMM Bitcoinでの暗号資産の入出金についてはこちらをご覧ください。
また、ビットコインを始め暗号資産は、資金決済法にて現金やクレジットカードのような決済手段として認められています。限定的ではありますが、お店側が(システムの導入等)決済手段として受け入れている場合は、サービスや商品の購入代金の支払いに利用できます。そして、インターネット上のデジタル通貨という特性から、支払いの際には、現金などと異なり実際に持ち運ぶ必要もありません。
ビットコインはインターネット環境があれば、24時間365日いつでも利用可能なことも大きなメリットでしょう。分散的に管理されているビットコインは開発されて以来、一度もダウンタイムなく動き続けています。暗号資産交換業者においてもいつでも取引が可能です(各交換業者のメンテナンス時は除きます)。
ビットコインはブロックチェーン上に取引が全て公開されているという透明性の高さもメリットとして挙げられます。ブロックチェーンの特性上、取引記録の改竄も非常に困難です。
ビットコインのデメリット
ビットコインはボラティリティが高いことで売却益が上げられる資産運用の対象にもなりますが、逆に大きく価格を下げることで損失を被ることもあります。
また、その価格変動の激しさから決済手段としてはやや使いにくいものになってしまいました。大きな価格の変動のために、ビットコインで購入した商品が高い買い物になってしまうこともあるからです。
ビットコインは国や金融機関のような中央管理者がいないことがメリットでしたが、その反面、ビットコインの価値を保証する後ろ盾がありません。法定通貨等は、国がその価値を保証してくれますが、ビットコインはみんなが利用してくれていることでその価値を維持しています。そのため、暗号資産にハッキング等の被害が生じると、不安感などから価格が変動しやすい傾向にあります。
また送付・送金手段として利用する場合に、第三者を介していないことがデメリットになることもあります。ビットコインを始め暗号資産は、相手のウォレットアドレス(銀行口座のようなもの)宛てに送付をしますが、送り先のアドレスを間違えてしまい、そのアドレスが実在してしまうと取り返しがつきません。取引や送付をキャンセルできないことがデメリットとなります。
ビットコインを始めとする暗号資産は、暗号技術によって成り立っており、秘密鍵によりその暗号資産の所有者であることを証明します。そのため、秘密鍵を紛失してしまった場合は、永遠に資産を失ってしまうというリスクがあることも忘れてはなりません(暗号資産交換業者に預けている場合は、個人が秘密鍵を意識することはほとんどありません)。
ビットコインの取引において、その売買によって得られた収益は、税制上は所得税の種別では「雑所得」として扱われます。雑所得は給与所得や不動産所得のようなものと損益通算できず、また翌年に繰り越すこともできません。たとえ取引で赤字になっても、雑所得以外と合算して計算できないのは、デメリットといえるでしょう。
ビットコインに限っていえば、取引件数が大幅に増えて、処理が追いつかず取引に時間かかる問題が出てきています。そのため送付に時間がかかったり、そのせいで手数料が高騰してしまったりする問題(スケーラビリティ問題といいます)も増えてきました。これらは、ビットコインのデメリットといえるでしょう。
ビットコインの利用は正しく適切に!
資金決済法にてビットコインが決済手段として認められたことにより、ビットコインを法定通貨で購入する際には、消費税はかかりません。現金で電子マネーにチャージする場合や商品券を購入する場合と同じく、非課税対象です。
ビットコインで商品を購入したり、サービスを利用したりする場合は、現金の利用と同等です。
既存の電子マネーやキャッシュレス決済では、国内において円による決済しかできませんが、ビットコインは世界共通の価値のため、国内や海外においても、現地法定通貨等に換金することなく、そのままビットコインを決済手段として利用することができます。利用先がビットコインに対応していれば、為替レート等の影響を受けることなく利用できるのも大きなメリットです。
しかし、その反面、決済できる利用先はまだまだそう多くはありませんし、ボラティリティの高さから、その都度相場が変化するため、買い物には利用しづらさがあることも否めません。また、他の決済手段と比べると決済に時間もかかります。
ビットコインは、ビットコインとして保有している間は税金がかかりませんが、ビットコインを法定通貨に換金したり、買い物の決済等に利用したりした場合、ビットコインを使用することで生じた利益には、所得税の課税対象になります。買い物で利用した場合は、特に計算処理が複雑になるので、あらかじめ理解しておきましょう。
ビットコインのリスクとその対策
ビットコインを始めとする暗号資産に投資する際には、リスクがあることも理解した上で、投資を行うようにしてください。
メリットやデメリットで解説したように、ビットコインの価値には国や第三者が保証する後ろ盾は一切ありません。ニュースやメディア等で時々報じられる「ビットコインは今後値上がりする」といった評価には、何の根拠もないことを知っておいてください。また、その逆の評価も同様です。ビットコインを始めとする暗号資産への投資は、すべて自己責任です。
ビットコインの価格の変動は、その技術の新規性から他の金融商品よりも複雑でさまざまな要素が絡み合っています。価格変動について「規制」「市場規模」「市場の仕組み」「社会情勢との連動性」など様々な側面から見ていくことが大事です。
ビットコインが開発された当初は、他の金融市場や時事的な社会の話題との連動性よりも、暗号資産に対する各国政府の対応や事件の発生などが大きく影響し、相場が変動する傾向にありました。
しかし、暗号資産が多くの人に認知され、たくさんの投資家が市場に参入するようになってからは、社会情勢など時事的な話題との連動性も少しずつ見られるようになりました。
例えば以前のトランプ元米国大統領の政権下にあった時代には米中貿易摩擦により、投資家が法定通貨のリスクに嫌気が差し、リスクヘッジとして非ソブリン資産(各国政府または政府関係機関が発行もしくは保証する債券以外の資産)のビットコインに注目するようになり、その影響で相場が変動したこともありました。
また、昨今は大手企業がビットコインを購入したという発言や、決済手段としてビットコインを採用するといったニュースなどにおいても相場が変動することがあります。中米のエルサルバドルではビットコインを法定通貨に採用するといった法案が可決するなど、ビットコインに関連するニュースは枚挙に暇がありません。こうした世界情勢等もチェックしておくことが必要です。
関連リンク:
ビットコインの取引の始め方は?方法やリスク管理を徹底解説!
まとめ
ビットコインを始めとする暗号資産は、中央集権的な機関を必要としないという、これまでには存在しなかった新しい概念によって成立しています。管理者のいないビットコインは損害を補償する機関もなければ、利用者の間で特別なルールがあるわけではありません。
そのため、暗号資産に投資するということは、暗号資産の自己管理の徹底やリスクの許容範囲を考慮して暗号資産を保有することが、最も重要です。
初心者の方はメリット・デメリットを理解した上でビットコインの取引を少額からスタートすることをお勧めします。
※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
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