アルトコイン(オルトコイン)とは?わかりやすく解説!

アルトコイン
2021-02-24 更新

暗号資産(仮想通貨)は、実に多くの種類があります。暗号資産の投資を行うにあたっては、代表的なビットコイン以外の暗号資産の知識も非常に重要となります。

そのため、ここではアルトコインの概要やメリット、デメリットなどについて触れていきます。

アルトコイン(オルトコイン)とはどんな暗号資産(仮想通貨)?

アルトコインとは、ビットコイン以外の暗号資産(仮想通貨)を指します。アルトコインの英語表記は「altcoin」です。「alt」は代わりという意味を指す「alternative」という単語から来ています。つまり、アルトコインはビットコインの“代わり”となり得る暗号資産という意味を持っており、実際にビットコインの代わりとなり得る可能性のある暗号資産は多数存在しています。

アルトコインは、2500種類以上(2020年12月中旬現在)も存在しており、その機能や目的は、ビットコインと全てが同一ではありません。また、投資や暗号資産市場の動向をチェックする際には、アルトコインは非常に大切な指標といえるでしょう。

またビットコインの値動きは、ビットコインが暗号資産市場の基幹暗号資産であるため、市場全体に影響を与えます。対してアルトコイン単独の価値の変動は、ビットコインと比較して暗号資産市場全体に影響を与えることは少ないという違いがあります。市場の動向をチェックする際には、ビットコインとアルトコインの両方の暗号資産をチェックしましょう。

アルトコイン(オルトコイン)の開発目的

アルトコインはあくまでもビットコイン以外の暗号資産の総称であるため、開発目的は1つとはいえません。つまり、アルトコインの開発目的は暗号資産の銘柄や開発者の思想によって異なり、統一されていないということです。

例えば、「ビットコインの欠点を補う」「金融機関での送金・決済に使用されることを想定している」「分散型アプリケーションのプラットフォームを提供する」などの、暗号資産によってそれぞれの開発目的があります。

ビットコインの代わりとなり得る暗号資産は2500種類以上もあり、2020年中旬現在でも暗号資産の機能としてビットコインとは違う特徴を有するものは多々あります。

そして、暗号資産を作成する個人や使用する人々のニーズによって開発目的そのものが異なるため、アルトコインは独自に開発が続けられているのです。

参考コラム:

アルトコイン(オルトコイン)は、どんな時に使われる?

アルトコインが使用されるのは、ビットコインでの決済機能では問題を解決できない場合などです。例えば、イーサリアムなどで行われているアプリの開発・配布は、ビットコインでは行えません。もし、行おうとすれば、スケーラビリティ問題は更に悪化することになり、ビットコインではない別の暗号資産を作る必要性が出てきます。

また、プラットフォームを利用して暗号資産を開発したい場合もアルトコインを使用する必要があります。イーサリアムをはじめ土台となり得るアルトコインが存在しており、それぞれの特性に合わせて使用することが重要といえるでしょう。

ビットコインとアルトコイン(オルトコイン)の違い

ビットコインとアルトコインの違いは、開発・使用目的にあります。例えばビットコインの使用目的は決済機能など限定されているものの、ビットコインは最も世界中で使用されています。

対して、アルトコインは、開発目的から使用目的まで暗号資産によって異なります。例えば、ビットコインを基にして作成された暗号資産と、金融機関での送金・決済を目指して作成された暗号資産では、共通点はオンライン上に存在するという点しかありません。また、アルトコインは決済機能のみを有するだけでなく、イーサリアムのようにプラットフォームとして利用することで、スマートコントラクトと呼ばれる独自のアプリを配信できるものも存在します。このように汎用性が高い暗号資産もあるのです。

価値に着目してみると、ビットコインよりもアルトコインは安価で購入することが可能です。また、将来的に人々に広く使われることを目的としたアルトコインもあります。そのため、暗号資産市場の中でアルトコインは一定のニーズがあります。

アルトコインの場合、例えばイーサリアムであれば、開発言語が多様であるため、暗号資産としての拡張性に優れたものも存在します。そのため、アルトコインは優れたサービスやシステムが生まれやすい環境があるといえるかもしれません。

加えて、ビットコインのマイニング方式はマイナーで早さを競い合うPoWであり、ブロックチェーンシステムの在り方も決済機能に特化したものです。一方で、アルトコインはマイニング方式からブロックチェーンのシステムなどが多種多様に存在します。そのため、プラットフォームとして非常に優れた処理能力を持っていても決済機能を有しないアルトコインもあります。

また、アルトコインの多くはこれからさらに開発が進んでいくことが決定されており、ビットコインの代わりとなり得るアルトコインが、いつの日か登場するかもしれません。そのため、価値や機能の面に着目した場合、アルトコインの将来を見据えることが非常に重要な要素といえます。

これらを踏まえたうえで、アルトコインを利用するにあたってのメリットとデメリットについて紹介していきます。

アルトコイン(オルトコイン)のメリットは、価格が安いこと

アルトコインのメリットとして、まずはビットコインと比較しても価格が安価であることが挙げられます。例えば、ビットコインの1単価が200万円前後(2020年12月末現在)であるのに対して、アルトコインの1単価は数円から数万円ほどで購入できるものが数多くあります。

また、アルトコインの価格が安価であるため、同一のアルトコインを1度に大量に購入することも不可能ではありません。アルトコインを購入するハードルは非常に低く、日々開発される新しいアルトコインは、自分の裁量に沿って購入金額を決めることが可能である点も大きなメリットです。

アルトコイン(オルトコイン)は、大きな利益が見込める可能性がある

アルトコインの多くは開発途中であり、今後も開発が継続されていくと考えられます。そのため2020年12月段階では数円程度だった暗号資産が、数年後に大きく価値が上昇する可能性もあります。

以上のとおり、アルトコインは、暗号資産の投資においては、コストの面から注目度が高く、値上がりの可能性があるため将来的に利益を獲得できる確率が高まる可能性があるというメリットがあります。

アルトコインのデメリットは、今後の価値が読めないこと

暗号資産の中でも、開発途中である場合がほとんどのアルトコインの価値は常に変動します。例えば、暗号資産のアップデートなどのプラスとなる情報では、価値が高騰し、バグの発見などのマイナス要素では、暗号資産の価値は大きく下落します。

今後の価値という意味では、アルトコインの多くは非常に不透明であり、暗号資産そのものの機能や目的を把握したうえで投資が必要となると言えるでしょう。しかし、今後の価値がわからないということは、アルトコインの価値は暗号資産市場と一般社会からのニーズ次第でいつでも変動する可能性があります。

アルトコイン(オルトコイン)は、詐欺に利用される場合もある

アルトコインは、暗号資産に関連した詐欺と絡められることが少なくありません。特にICOなどに関しては、アルトコインが関連した事件が多くあり、各国が暗号資産を規制する理由の1つにもなっています。

ICOは、簡単に言えば資金集めのことであり、ICOを行う際には必ずホワイトペーパーと呼ばれるプロジェクトやトークンの説明書(株式でいう所の目論見書)を発表することになっています。

そのため、ICOを行う際には、ホワイトペーパーなどの情報を確認した上で、ICOを行う企業そのものを調査することが非常に大切です。

参考コラム:

アルトコイン(オルトコイン)投資は、チャートがポイント

チャートと呼ばれる暗号資産の価値の推移を見る場合、コツとしてどのようなタイミングで価値の変動があったのか、分析してみましょう。アルトコインは、アップデートやバグなどの暗号資産に関する情報によって大きく価値を変動させることがあります。

大きな問題がなく、その暗号資産にとってプラスと言えるイベントが続くのであれば、その暗号資産の価値は高騰することになるでしょう。例えば、大手暗号資産交換業者の上場は、どの暗号資産にとっても大きく価値が変動するタイミングです。

ロードマップと呼ばれる暗号資産の予定表に加えて、企業による提携などでもチャートに影響を及ぼすこともあります。そのため、実際の出来事とチャートの値動きのタイミングを把握することが大切と言えるでしょう。

取引量が多いアルトコインを選ぼう

アルトコインで投資を行う場合、取引量が多いアルトコインを選ぶとよいでしょう。暗号資産の発行上限とは関係なく、実際に取引数量が低いアルトコインは次第に市場で取引されなくなる可能性が高いからです。

また、取引量が少ないアルトコインはそもそも約定しづらく、希望価格と大きく乖離して売買せざるを得ない状況になってしまうということも考えられます。

代表的なアルトコイン(オルトコイン)と特徴

暗号資産におけるアルトコインは、非常に多くの種類があります。しかし、暗号資産市場における時価総額からすれば、代表的といえるアルトコインはそこまで多くありません。ここではDMM Bitcoinでも取り扱いのある代表的なアルトコインの特徴について見ていきます。

イーサリアム(ETH)

イーサリアムは、「スマートコントラクト」という分散型アプリを開発できるプラットフォームです。イーサリアムでは、暗号資産(仮想通貨)というだけでなく、いわばパソコンやスマートフォンのOS(オペレーションシステム)のような存在として、様々なアプリケーションを開発できます。

イーサリアムの技術基盤となっているブロックチェーンは「プラットフォーム型」と呼ばれており、スマートコントラクトと呼ばれる仕組みを利用して、アプリケーションを構築し動かせます。プラットフォーム上で流通する暗号資産は「Ether」(イーサ)というもので、一般的にはこれが「イーサリアム」と呼ばれています。

イーサリアムがさらにグレードアップした形である「イーサリアム 2.0」に向けたアップデートのフェーズ0が、2020年12月から稼働が開始され注目を集めています。イーサリアム2.0へのアップグレードは数年をかけて実行され、現在のところPhase0からPhase6までの7段階で進められる予定です。このアップデートが成功すれば、スケーラビリティやセキュリティが大きく向上すると期待されています。

参考コラム:

リップル(XRP)

リップル(XRP)は、既存の仕組みよりも高速かつ安価な国際送金を実現するために発行された暗号資産(仮想通貨)です。

国際送金ネットワーク「RippleNet」において、リップルは法定通貨の交換を仲介するブリッジ役を担っています。

リップルは、リップル社(Ripple Labs Inc.)というアメリカのソフトウェア企業が実質的な管理主体であり、同社がRippleNetの販売と共にリップルの普及に取り組んでいます。

参考コラム:

ステラルーメン(XLM)

ステラルーメン(単位: XLM)は、リップル社の元開発者・共同創業者であるジェド・マケーレブ氏によって開発された暗号資産(仮想通貨)です。ステラの主な開発・運営は、ステラ開発財団という非営利団体が担当しており、中央集権的な暗号資産・ブロックチェーンとなっています。

ステラ上で流通するステラルーメン(XLM)は、異なる通貨同士のトレードを橋渡しする「ブリッジ通貨」として利用されており、送付にかかる時間は5秒前後とされていて、ビットコインなどと比べると非常に高速になっています。

参考コラム:

モナコイン(MONA)

「モナコイン(MONA)」は日本発祥の暗号資産(仮想通貨)で、熱心な国内ファンが盛んにコミュニティ活動を行っています。

モナコインは、ライトコイン(LTC)を基に開発されており、コンセンサスアルゴリズムとしてPoW(Proof of Work。プルーフ・オブ・ワーク)を採用しています。ブロック生成時間が平均1分30秒のため、比較的短時間で決済・送付を行うことができます。

取引データ(トランザクション)の承認速度を高めるため、「Segwit(セグウィット)」を2017年4月27日に世界で初めて導入したことで注目を集めました。今では、SegWitはビットコインやライトコインでも導入されている主要な技術の一つとなっています。

参考コラム:

ネム(XEM)

NEMは、非中央集権型の経済圏を新たに生み出すことを目標とするプラットフォーム「New Economy Movement」(NEM)の略称です。ネム上で流通する仮想通貨は「XEM」(ゼム)というもので、一般的にはこれを「ネム」と呼んでいます。

XEMは、ビットコインとは異なりマイニング(採掘)で新規発行されることはなく、発行上限数量が定められており、すでに発行を完了している状態になっています。

PoI(プルーフ・オブ・インポータンス)という独自のコンセンサスアルゴリズムを採用しており、次期ネムにあたるシンボル(Symbol/XYM)が、2021年月2月に開始予定です。(2020年12月末現在)

参考コラム:

ライトコイン(LTC)

大手検索サイトのエンジニア出身であるチャーリー・リー(Charlie Lee)氏がビットコインをベースに2011年に公開したブロックチェーンないし暗号資産です。基本的な特徴やブロックチェーン技術部分はビットコインと同じですが、日常的な決済で利用しやすい暗号資産(仮想通貨)を目指しています。

現在、プライバシー保護とスケーラビリティの実現を目指す技術「MimbleWimble」(ミンブルウィンブル)を(オプション機能として)導入する計画が進行中で、2020年10月、MimbleWimbleに対応したテストネットの運用を開始しました。(2020年12月末現在)

参考コラム:

イーサリアムクラシック(ETC)

2016年6月に発生した「The DAO事件」をきっかけに、イーサリアムから分裂(ハードフォーク)して誕生した暗号資産(仮想通貨)です。ハードフォーク前のイーサリアムのブロックチェーンを引き継いでいますが、イーサリアムとの差別化を目指すためにも、インターネットを通じモノとモノを接続するIoT(モノのインターネット)分野での普及を意識しているとされています。

参考コラム:

ビットコインキャッシュ(BCH)

ビットコインキャッシュは、ビットコインの問題点であるスケーラビリティ問題を解決することを目的に、2017年8月にビットコインのアップデートによって誕生しました。

スケーラビリティ問題は、簡潔にいえば、暗号資産の利用者と使用者の増加によってブロックチェーンへのマイニングが遅れ、結果として決済などが遅れるというものです。マイニングは、取引の記帳の意味があり、マイニングがなければブロックチェーンは動作不可能となります。

これまでに何度かハードフォークを繰り返すことで、利便性や機能を向上してきています。毎年5月15日と11月15日の2回実施を予定しています。2020年12月末現在のビットコインキャッシュは、スマートコントラクトの作成が可能で、プログラミング言語「キャッシュスクリプト」(CashScript)で開発が行えるようになっています。

イーサリアムのERC-20規格のような、汎用トークン規格「Simple Ledger Protocol」(SLP)が存在します。また、ERC-721規格同様にノンファンジブルトークン(NFT)も扱えます 。

参考コラム:

アルトコイン(オルトコイン)まとめ

アルトコインは非常に多くの種類があり、その種類ごとに開発目的から機能に至るまで異なります。その多くが開発途中であるアルトコインは、将来性が高く、人々のニーズを満たすことができれば、価値の高騰を期待できる可能性があります。

また、次々と世界中で新しいアルトコインが作成されており、増加し続けています。アルトコインの投資においては、メリットとデメリットを十分に理解したうえで取引を行いましょう。

アルトコインの価格や値動きについては、「暗号資産(仮想通貨)のチャート(相場)・レート(価格)一覧」を参照してください。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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