ライトコイン(LTC)の半減期とは?価格にいつどんな影響が?

ライトコイン半減期
2021-11-24 更新

暗号資産(仮想通貨)に関してたびたび話題になるのが半減期です。半減期が到来すると、暗号資産のマイニング報酬が半減するため、価格が変動する場合があります。だからこそ、主要な暗号資産の半減期はニュースになりやすいのです。

本記事で紹介するライトコイン(単位:LTC)も過去、半減期の到来時にはその価格動向が注目されました。そこで本記事では、これまでに訪れたライトコインの半減期とその影響について解説していきます。

そもそもライトコイン(LTC)とは?

ライトコインは、主要なアルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)のひとつです。数あるアルトコインの中でも歴史は古く、2011年10月13日からライトコインは稼働しています。開発者したのは、GoogleのソフトウェアエンジニアだったCharlie Lee氏です。

ライトコインが誕生した背景としては、最初の暗号資産であるビットコインが抱えるスケーラビリティ問題を緩和するという目的がありました。スケーラビリティ問題とは、システムの処理能力に制約がある都合上、利用者が大きく増えると取引手数料や決済までに時間がかかる問題のことです。

ライトコイン(LTC)とビットコイン(BTC)の違いとは?

ライトコインはビットコインを基にして開発された暗号資産ですが、多少の改良が加えられています。まず発行上限数量は8,400万LTCとビットコインの4倍となっており、すでに6,500万LTC以上が発行済みです(2020年5月末現在)。

ハッシュ関数やブロックの承認時間も異なります。ブロック承認時間は2分30秒とビットコインの4分の1であるため、決済速度がビットコインに比べて速い点がライトコインの特徴だといえるでしょう。発行数量が多く、ブロック承認時間が短いという設計には、スケーラビリティ問題を緩和する目的で誕生したライトコインの特徴が垣間見えます。

そして、ライトコインの半減期の周期は84万ブロックごとです。ブロックの数で換算するとビットコインの4倍の間隔がありますが、ブロック承認時間が4分の1であるためビットコインと同様に、ライトコインの半減期も約4年に1回の頻度で訪れます。

ライトコインとビットコインの比較
名称 ライトコイン ビットコイン
発行開始 2011年10月13日 2009年1月9日
通貨単位 LTC BTC
最小単位 1litoshi
(=0.00000001LTC)
1satoshi
(=0.00000001BTC)
発行上限数量 8,400万LTC 2,100万BTC
コンセンサス
アルゴリズム
Proof of Work Proof of Work
ハッシュ関数
(暗号化方式)
Scrypt SHA-256
RIPEMD-160
ブロック
承認時間
2分30秒 10分
半減期 84万ブロックごと 21万ブロックごと

暗号資産(仮想通貨)の半減期とは?

ここで暗号資産(仮想通貨)の半減期について改めて解説しておきましょう。

まず前提として、暗号資産は正しい取引を決定する管理者がいない分散型ネットワークを基本としています。こうした分散型のネットワークにおいては、参加者の全員が正しいと合意できるような取引がただひとつに決定されなければなりません。そして、ただひとつの取引、およびその集合体であるブロックは、決められたルールに従って計算タスクを完了すると生成される仕組みです。

ライトコインでは「Proof of Work」というルールのもとで、膨大な計算が行われています。計算には大きなコストが必要ですが、一番早く最新ブロックを生成できた参加者は報酬として暗号資産を獲得します。この報酬こそが新規で発行された暗号資産でもあり、コストを投じて計算に参加する動機にもなっているのです。

計算を行い報酬が獲得できるまでの一連のプロセスは、鉱山での採掘に例えて「マイニング」(採掘)と呼ばれています。そして、マイニングを行う参加者は鉱山労働者になぞらえ「マイナー」(採掘者)と呼ばれています。

半減期で半分になるのは上記のマイニング報酬です。「ライトコインとビットコインの比較表」にもあるように、ライトコインは84万ブロックごと(約4年に1回)に半減期が訪れます。

半減期は市場価格にいつどんな影響を与えるのか?

半減期が暗号資産の市場に与える影響を整理していきましょう。

半減期が訪れると、新しく供給される暗号資産が減少(発行のスピードが減速)します。暗号資産への需要に大きな変化がない場合、新規供給量の半減で需要と供給のバランスが崩れるので、価格上昇の圧力となる可能性があるのです。

また、世の中にはマイニングを事業として営む企業が存在しており、マイニング事業者は事業費を捻出するために獲得したライトコインを法定通貨に変えています。この構造が市場にとっては継続的な売り圧力になるのです。

半減期が訪れるとマイナーの獲得する報酬分も半減するので、マイニング事業者からの売り圧力が弱くなります。したがって、価格にポジティブな影響を与える可能性があるのです。

とはいえ、半減期の影響についての意見は話者によって様々なのが現状だといえるでしょう。投資を行う場合は情報収集をした上で判断し、余剰資産の範囲に留めておくようお勧めします。

過去のライトコイン(LTC)の価格はどう変化したのか?半減期の前後にも注目

それでは過去に到来した半減期の際に、ライトコインの価格がどのように変化したのか見ていきましょう。

まず、ライトコインが稼働し始めた2011年10月当時、価格は0.07ドル/LTC程度でした。1ドルを初めて超えたのは2013年春で、この上昇は同年3月16日に始まった経済危機「キプロス危機」の影響と見られています。当時は法定通貨への信用低下を背景に、一部の富裕層がビットコインなどの暗号資産に財産を逃避させる動きが見られました。ライトコインの価格上昇もその影響を受けたと考えられるでしょう。同年11月下旬には、突如ライトコインの価格が高騰し、同月28日には一時的に価格が53ドルを超えています。

ただしその後は価格が下がっていき、2015年前半は1〜2ドル付近で推移していました。

ライトコイン初の半減期は2015年8月25日

ライトコイン最初の半減期は2015年8月25日です。半減期への期待からか、同年5月〜7月はいずれも月足でプラスとなっていました。ただ、半減期が訪れた8月は、利益を確定するための売りが先行したのか、月足ではマイナスとなっています。

( https://bitcoin.dmm.com/trade_chart_rate_list/ltc-jpy )

8月は確定売りで価格が下がったものの、半減期の後はゆるやかな上昇トレンドが続き、2017年の暗号資産市場の急拡大を受けてライトコインの価格も急上昇、2017年12月には一時4万円/LTCを超えました。

2018年以降は、他の暗号資産と同様にライトコインも価格を下げましたが、ライトコインの市場取引量は増えており、2019年は100億ドル以上のライトコインが市場で取引されたと報告されています。

ライトコインの2回目の半減期(前回)は2019年8月5日

2019年8月5日にはライトコインが2回目の半減期を迎えました。半減期の1ヵ月半ほど前まで価格の上昇傾向が続いており、特に半減期3ヵ月前の2019年5月には価格が大きく上昇しています。ただし、半減期の1ヵ月半ほど前からは、利益確定売りが先行したためか価格を下げています。

( https://bitcoin.dmm.com/trade_chart_rate_list/ltc-jpy )

以上のように、ライトコインは過去2回、半減期の1ヵ月半前まで価格を上昇させた後、利益確定売りなどで価格が下落するという動きを見せています。

ライトコインの次の半減期は2023年夏の予想

2021年10月末現在、ライトコインの3回目の半減期は2023年夏と予想されており、1回目および2回目と同様に、およそ3ヵ月前からの価格動向には特に気を付けたいところです。もちろん、3回目の半減期でライトコインの価格が過去と同様の推移になるかは予測できません。

事前に半減期への期待が価格に織り込まれ、想定よりも早く半減期前の最高値が訪れる可能性もあるので注意が必要です。ライトコインの半減期に限った話ではありませんが、最新情報については十分に確認する必要があります。

なお、1〜3回目のライトコインの半減期については以下の表にまとめています。

ライトコインの半減期
日付 マイニング報酬
1回目 2015年8月25日 50LTC → 25LTC
2回目 2019年8月5日 25LTC → 12.5LTC
3回目 2023年夏(予想) 12.5LTC → 6.25LTC

ライトコイン(LTC)の今後、2020年以降は?技術動向紹介

暗号資産はブロックチェーンのような基盤となる技術に支えられているため、技術的特徴の概要を知っておくと、今後の価格動向を予測する上で役立ちます。もちろん技術的に優れているからといって、市場で人気を獲得するとは限りませんが、投資判断の材料として技術的な特徴は知っておいて損はありません。

まず、ライトコインの基本的な方針は、デジタル決済通貨の実現です。そのために、スケーラビリティやファンジビリティの欠如といった問題に優先的に対応しています。

ファンジビリティとは代替可能性という意味です。ライトコインをはじめとする多くの暗号資産は、すべての取引履歴が公開されているため、知識さえあれば誰でも取引を追跡できます。したがって、代替可能性が失われるリスクがあるのです。どういうことかというと、例えば、「過去に犯罪利用されたライトコイン」と「そうでないライトコイン」は必ずしも等価ではありません。透明性が高い仕組みによって、ファンジビリティが無くなる恐れがあるのです。

ライトコインの技術開発は、大きな方向性としてスケーラビリティやファンジビリティの解決を目指しています。以下、具体的な動きを概観していきましょう。

Segwit

Segwit(Segregated Witness)とは、ブロックチェーンに記録される取引データサイズの上限値の算出方法を変更することで、1ブロックに記録できる取引データの数を増やす技術です。1回のブロック生成で承認できる取引の数が増えるため、ネットワーク全体の処理能力を向上させられます。ライトコインはSegwitを2017年5月に実装済みです。

ライトニングネットワークとアトミックスワップ

ライトニングネットワークは、ブロックチェーンではない別のネットワークで取引を行い、その最初と最後の取引のみをブロックチェーンに記録する仕組みです。このように別のレイヤーで処理する技術を「セカンドレイヤー」と呼ぶことがあります。

仮にライトニングネットワークで1,000回取引を行ったとしても、ブロックチェーンに書き込まれるのは最初と最後の取引だけです。したがって、必要な手数料も取引2回分でよくなるため、手数料が大きく削減されます。

また、ライトニングネットワークの他にも、暗号資産交換業者を介さずに異なるブロックチェーンの暗号資産を交換するアトミックスワップの実用化に向けた研究開発も進んでいます。

ミンブルウィンブル

スケーラビリティだけでなくファンジビリティの問題も改善する技術としては、ミンブルウィンブル(MimbleWimble)も検討されています。ミンブルウィンブルは、取引を秘匿してプライバシーを強化しつつ、ブロックチェーンのデータサイズをコンパクトにできる仕組みです。

すでに(オプション機能として)ライトコインに取り入れるための開発が進行中しており、2020年10月にライトコインのテスト環境(テストネット)に導入されました。

ライトコイン半減期のまとめ

ライトコインは過去2回、半減期を経験してきました。需給バランスの変化やマイニング事業者による売り圧力の減少といった要因から、半減期は価格にポジティブな影響を与えるとして大きなイベントと捉えられています。

ライトコインは過去2回の半減期で、いずれも1ヵ月半前までに価格が上昇していました。この上昇には半減期による価格上昇への期待が織り込まれている可能性があります。いつから半減期の影響が価格に反映されるのかを見抜くのは難しいですが、少なくとも半減期の3ヵ月前からは価格動向やニュースに注意した方が良いでしょう。

※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。

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