ビットコインFX(暗号資産FX)とは? レバレッジ取引との違い

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2021-02-24 更新

ビットコインや暗号資産(仮想通貨)のFX、レバレッジ取引に興味がある、やってみたい!と思っている方は多いのではないでしょうか? 一方で、FXやレバレッジ取引という言葉について、意味や違いがよく分からないという方もいるのでは? 実際に暗号資産取引において、FXとレバレッジ取引はしばしば混同されています。

そこで本稿では、FX(外国為替証拠金取引)と暗号資産のレバレッジ取引との違いや、レバレッジ取引の特徴や注意点を分かりやすく解説していきます。既にFXや暗号資産取引を行っているけど、そういえば良く分かっていなかった、という方もあらためて理解しましょう。

ビットコインFX・暗号資産FXとは?

ビットコインFX、暗号資産FXという表現を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか? FXとは「Foreign Exchange」の略語であり、日本語では「外国為替証拠金取引」と訳される例が一般的です。日本語にすると分かりますが、FXはビットコインなどの暗号資産およびその取引に関する用語ではありません。

暗号資産取引におけるFXの実態は、正しくは「暗号資産証拠金取引」といいます。FXのようにレバレッジをかけて取引をすることができるため、「レバレッジ取引」というサービス名が使われることもあります。「ビットコインや暗号資産のFX」という記述を見かけた時は、「ビットコインのレバレッジ取引(証拠金取引)」を指しているという理解で問題ありません。暗号資産取引を始めたばかりの方や、これから始めようとしている方は、ビットコインや暗号資産のレバレッジ取引について、本来のFX(外国為替証拠金取引)と誤解しないよう気を付けましょう。自分の資産を適切に運用し守るためにも、正しい知識を身に付けておきたいところです。

FX Foreign Exchange(外国為替)の略称で一般的には「外国為替証拠金取引」を指す。
暗号資産FX 暗号資産証拠金取引のこと。本来のFXは外国為替取引を意味するが、暗号資産FXは暗号資産を取引対象にしたレバレッジ取引(証拠金取引)のこと。
レバレッジ取引
(証拠金取引)
少ない資金で大きな金額を取引できる仕組みのこと。暗号資産FXでは、損失時の決済に備えて、暗号資産交換業者に預けた資金を担保にすることでレバレッジ取引が可能になる。

そこでここからは、ビットコインや暗号資産のレバレッジ取引について説明していきましょう。

ビットコインや暗号資産の「レバレッジ取引」とは?

レバレッジ取引とは、損失時の決済に備えて、任意の額の資金(証拠金)を担保として預け入れることで、手元資金よりも大きな金額の取引ができる取引のことです。証拠金を使用した取引であるため、「証拠金取引」と呼ばれることもあります

現物取引とは異なり、レバレッジ取引では取引ごとに現物(=暗号資産)の受け渡しは行なわれません。その代わりに、暗号資産の売買は新規注文と決済注文のセットで行われ、新規注文と決済注文の”差額の現金(日本円)のみ”を、”決済時に受け渡す”という「差金決済取引」が行われています。

また、差金決済では、取引の際に取引金額を全額用意する必要がありません。ただし、損失が生じた場合でも決済できるように、取引サービスを提供している暗号資産交換業者に対して証拠金を預け入れる必要があります。

証拠金という仕組みによって、顧客は預け入れた金額以上の取引が可能となっており、これがレバレッジ効果と呼ばれ(「レバレッジ」は、日本語で「てこ」の意味)、それを利用した取引が「レバレッジ取引」と言われます。

例えば10万円の資金がある場合

現物取引とレバレッジ取引の違いを簡単に説明しておきましょう。まず、10万円の手元資金があると仮定します。この場合、現物取引では10万円分までの取引しかできません。一方レバレッジ取引であれば、証拠金を暗号資産交換業者に預け入れることで、レバレッジ倍率分(DMM Bitcoinの場合は最大4倍(2021年4月28日以降は2倍))の金額まで取引ができるようになります。例えばDMM Bitcoinに10万円の証拠金を預け入れることで、最大40万円分のレバレッジ取引が可能になるのです。

暗号資産・レバレッジ取引の注意点とリスク

ビットコイン・暗号資産価格の下降トレンドにおいても、レバレッジ取引の空売りを活用すれば利益を上げられる可能があります。しかし、暗号資産のレバレッジ取引に関する注意点とリスクも理解しておかなければなりません。ここでは、主に価格変動要因に関する注意点を紹介していきましょう。

暗号資産(仮想通貨)市場に由来する注意点

時事問題や大規模アップデート、半減期以外にも、暗号資産という市場自体に由来する注意点もあります。前提として、暗号資産市場の規模は株式市場と比べるとまだまだ小さいのが現状です。そのため、暗号資産を大量に保有している投資家などが、短期間に大口取引を行うと価格が大きく変動する可能性があります。暗号資産の市場規模が大きくなるにつれて、このリスクは解決すると考えられていますが、2021年の段階ではまだまだ注意が必要だと考えられます。

また他の金融市場と比べて、暗号資産市場はボラティリティが高い点も特徴的だといえるでしょう。ボラティリティとは、価格変動の度合いを表す言葉です。ボラティリティの高さは、大きな利益を得られる可能性がある一方で、大きな損失が発生してしまうリスクも抱えています。

さらに、暗号資産取引には株式市場にあるような値幅制限の仕組み(ストップ高とストップ安)がありません。この点も想像以上に利益あるいは損失が大きくなる要因だといえるでしょう。

暗号資産は、株式や債券といった他の金融商品と比べて、ハイリスク・ハイリターンなのです。したがって、取引を行う際には余剰資金の範囲内に抑えておくことが肝心だといえるでしょう。

時事問題により、突発的に価格が上下動する可能性

ビットコインや暗号資産の価格は、世界的な時事問題によって突発的に乱高下する可能性があります。例えば2019年〜2020年初頭には、以下の時事問題の影響を受けて、暗号資産の価格が大きく変動しました。

日時 出来事 ビットコインの値動き
2019年5月10日 トランプ大統領が中国の輸入品への関税引き上げを表明
中国もアメリカからの輸入品に対して追加関税引き上げで対抗。
5月上旬に65万円台だったが、月末には90万円超え。
2019年10月24日 中国・習近平国家主席がイノベーション推進の中核技術としてブロックチェーンを積極活用することに言及・指示。 ビットコイン価格は一時81万円から3日後の27日には100万円超え。
2020年1月3日 アメリカがイラン革命防衛隊の司令官であるカセム・ソレイマニ氏を殺害。 ビットコイン価格が急上昇。1月3日には78万円台だったのが、18日には98万円に。
2020年3月 2020年1月頃から発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響によって3月に価格が大きく変動。 3月中旬から各地で非常事態宣言や外出制限が行われ、ビットコインは大幅下落。3月5日 97万円だったのが、13日にかけて急落し、16日は54万円付近まで下落。
2020年11月3〜6日 米大統領選で、バイデン氏とトランプ氏の戦況が入れ替わる不透明な状況が続く。 3日に140万円ほどだったが、6日には160万円を突破し、年初来高値を更新。
2020年12月1日 アメリカの感謝祭が明けて投資家が戻ってきたことや、大手資産運用会社がビットコインの購入意向を表明。 2017年に記録した史上最高値を更新。

今後も情勢次第では注意が必要になってくるかもしれません(2021年1月現在)。

大規模アップデートや半減期で価格が変動する可能性

また、暗号資産は技術的な大規模アップデートによって、価格が大きく変動する可能性があります。アップデートの内容としては、ハードフォーク(ブロックチェーンの恒久的分岐)による暗号資産の分裂などが挙げられます。アップデート後、時間が経過すれば価格変動は落ち着いていく傾向が過去みられましたが、念のためアップデート前後の時期は価格動向に注意した方が良いでしょう。

マイニング(採掘)報酬が半分になる半減期にも注意が必要です。過去、2016年のビットコインの半減期前後では価格が大きく変動しています。また、2020年5月の半減期においてはすでに半減期を織り込んだ値になっていたためか、直前直後の大きな価格変動はみられませんでした。しかし、いずれにせよ、ビットコインの価格動向に関連する最新情報を日々収集しておく必要があるでしょう。

レバレッジ取引は、「空売り」から可能!値動きはチャートで確認しよう

レバレッジ取引の注目ポイントは、差金決済や手元資金以上の金額を取引できる点だけではありません。もうひとつ現物取引にはない取引方法が選択できます。それが「空売り」(ショート)です。空売りとは、新規注文の際、手元に暗号資産が無い状態で「暗号資産を借りて売る」ことを指します。空売りは証拠金を担保として預け入れているからこそ行える取引です。

当然ながら、DMM Bitcoinのレバレッジ取引においても空売りは行えます。空売りを活用できる場面の例としては、ビットコイン価格が下落傾向にある(あるいは将来的に価格が下落すると予想される)ケースが挙げられるでしょう。

レバレッジ取引では、ビットコインを保有していない状態であっても「現在の価格で売る」(新規売り)という注文が可能です。そして、価格下落後に「現在の価格で買う」(買い戻し)という決済注文を入れることで、売却価格と購入価格の差額が利益になります。

仮に100万円/BTC(BTCはビットコインの単位)のときに新規売り注文を出し、相場が70万円/BTCの時点で買い戻す決済注文を出せば、30 万円の利益となります(それぞれ1BTC分の取引を想定)。

現在の相場がどのような動きになっているかは「ビットコイン/円(BTC/JPY)のリアルタイムチャート(相場)・レート(価格)」から現在の動きを把握しておきましょう。

関連コラム:
ビットコイン取引における「空売り」とは?レバレッジ取引も紹介

DMM Bitcoinでも、ビットコインのレバレッジ取引を行える

前述した通り、レバレッジ取引では暗号資産の受け渡しはなく、買いと売り(または売りと買い)の差額の日本円での受渡しのみが行われます。レバレッジ取引のポイントのひとつは、ビットコインや暗号資産を直接入手・保有することなく利益を得られる可能性があることです。

DMM Bitcoinのレバレッジ取引では、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ベーシックアテンショントークン(BAT)、クアンタム(QTUM)、ステラルーメン(XLM)、モナコイン(MONA)、ネム(XEM)、ライトコイン(LTC)、イーサクラシック(ETC)、ビットコインキャッシュ(BCH)を扱っています。DMM Bitcoinでは国内最多となる、11種類の暗号資産でレバレッジ取引が可能です(2020年12月現在、国内暗号資産交換業者のWEBサイト調べ)。

ビットコインFXや暗号資産FXは正しくは「レバレッジ取引」のこと

繰り返しになりますが、ビットコインや暗号資産のFXとは、正しくは「レバレッジ取引」のことを指します。FXとは「外国為替証拠金取引」のことであり、暗号資産だけの用語ではありません。

レバレッジ取引では、証拠金を暗号資産交換業者に担保を預け入れることで、より大きな金額での取引や空売り(ショート)ができます。ただし、証拠金を元手に資金を借り入れて取引を行っていること、現物ではなく差金決済、つまり値段の上げ下げによって利益あるいは損失が決定されるため、かかるリスクが現物取引よりも大きく、余剰資金の範囲内で取引を行うことが重要です。

DMM Bitcoinは、国内の暗号資産交換業者の中においてもレバレッジ取引対象は屈指の取扱い種類を誇ります。まだ暗号資産取引を行ったことがない方や現物しか行ったことがない方も投資する金額を決めた上で、レバレッジ取引を行ってみると良いかもしれません。

初めてレバレッジ取引をするという方は「ビットコインのレバレッジ取引とは?注意すべきポイントを解説」をご参照ください。

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