日本発祥の暗号資産(仮想通貨)モナコインとは?その特徴を探る
日本発祥の暗号資産(仮想通貨)モナコインとは?その特徴を探る

数多の種類がある暗号資産(仮想通貨)の中には、日本発祥のものも存在しています。それが「モナコイン(モナーコイン/MonaCoin)」です。熱心な国内ファンがおり、活用のためのコミュニティが形成されている点も特徴的です。最新技術の採用に加えて、買い物時の支払いに使える店舗があるなど、暗号資産を普段から利用したい人にとって選択肢のひとつとしやすいでしょう。
モナコイン(モナーコイン/MonaCoin)は、日本生まれの暗号資産(仮想通貨)
モナコインは、著名なアスキーアートをモチーフとした、日本発祥の暗号資産(仮想通貨)です。正式名称は「モナーコイン」(MonaCoin)ですが、モナコインと表記・呼称される傾向にあります。
モナコインの発行上限数量は1億512万MONA(MONAはモナコインの単位)で、時価総額は55位です(2020年3月5日現在)。主要開発者は「Mr.Watanabe」と名乗る方で、開発はMonacoin Projectが担当しています。
モナコインはライトコイン(LTC)を基に開発されており、コンセンサスアルゴリズムとしてPoW(Proof of Work。プルーフ・オブ・ワーク)を採用しています。ブロック生成時間が1分30秒となっており、比較的短時間で決済・送付を行なえる点も特徴的でしょう。
ビットコインのブロック生成時間は10分で、ライトコインでも2分30秒となっています。買い物などでモナコインを使って支払っても、ビットコインに比べ短い待ち時間で済ませられるというわけです。
日本生まれのため、熱心なファンによるコミュニティが存在
モナコインは、日本発祥ということもあり、2014年1月1日の公開以来「モナコイナー」とも呼ばれる熱心なファン・保有者を獲得し、利用され続けています。モナコインの運用開始前に電子掲示板上で開発陣が行った書き込みなども有志によって保存・公開されており、日本語による情報に触れやすい点も特徴のひとつといえます。
支持者による交流なども盛んで、2014年開設の掲示板「Ask Mona」では今なおファンが投稿を続けています(投げ銭機能部分は、暗号資産(仮想通貨)関連規制により2020年9月末日で終了)。また一時サービスを停止していた、モナコイン専用ウェブウォレット兼ポータルサイト「Monappy」が2019年10月7日から再開し、こちらもユーザーによる自作コンテンツの投稿が行われています。
また、モナコイン関連の同人誌を作成し販売しているグループがある点や、買い物の決済をモナコインで受け付けたい店舗向けの情報を公開している方がいる点はめずらしいといえるでしょう。
※DMM Bitcoin以外で提供されているサービス・ソフトウェアの利用についてはDMM Bitcoinでは一切責任を負わないため、お客様ご自身の判断と責任においてご利用ください。
モナコイン公式サイトを確認し、ウォレットを手に入れる
モナコインに限らず、暗号資産(仮想通貨)を自分で保有するには事前に「ウォレット」を用意することが必須となっています。ウォレットは、様々なソフトウェア・サービス、あるいはハードウェアとして存在しています。
モナコインの場合は、パソコン用、スマートフォン用など複数の対応ウォレットがモナコイン公式サイトで紹介されています。自分がモナコインをどう使いたいのかを考えて、目的に合わせてウォレットを選ぶといいでしょう。
また、秘密鍵を安全に保管できるコールドウォレットの中には、モナコイン(MONA)に対応した専用機器(ハードウェアウォレット)があります。ある程度の数量を保有する可能性があるなら、ハードウェアウォレットを必ず検討しましょう。
ウォレットの詳細を別コラムにまとめていますので、ぜひご確認ください。
★参考コラム: 管理・買い物に必須、モナコイン用ウォレットを紹介!
モナコインはマイニング(採掘)できる!
ビットコイン同様、マイニング(採掘)によりモナコインを獲得することは可能です。マイニング方法にはソロマイニング、プールマイニング、クラウドマイニングの3種類があり、必要となる基礎知識はビットコインなど他の暗号資産(仮想通貨)と変わりはありません。モナコインの場合、プールマイニングを行うユーザーグループが存在し、初心者でもある程度挑戦しやすくなっています。プールマイニングとは、個人のパソコンの計算パワーを集約(プール)させることで、組織的にマイニングを行うというものです。
またモナコインの場合、先に挙げたポータルサイトなどにおいて、記事・画像・写真など自作コンテンツの有料販売を行い、お客さんにモナコインで支払ってもらうという仕組みが存在します。なかには、コミケなど同人誌販売イベントで、モナコインによる決済を受け付けているグループもあるようです。マイニング以外のモナコイン入手方法として、覚えておくといいでしょう。
マイニングに関する詳細は、以下コラムをご参照ください。
★参考コラム: モナコインもマイニング(採掘)で獲得できる!? その特徴を紹介
比較的買い物に利用しやすく、日本国内開催のイベントも継続
モナコインの保有者は、買い物に利用したいと考えている方が多めとなっています。モナコインでの決済に対応した店舗がまとめられた情報もあり、比較的気軽に買い物に活用しやいでしょう。
例えば2014年3月には、モナコインで物品・サービスを取引できるオークションサイトにおいて、日本国内の別荘がモナコインで売りに出されたこともありました(ただし、このオークションサイトは2015年にサービスを停止)。このほか、モナコイン関連グッズを販売しているオンラインショップも存在しています。ここでもモナコインを使った買い物が可能です。
オンライン上だけでなく、リアルイベントとしての広がりを見せている点も目新しい部分です。モナコイン関連のポスターを日本中に貼りだして、ファンがその町を訪れて観光してみるというスタンプラリー風イベントを有志ファンが毎年開催しています。
世界初のSegwit(セグウィット)採用
モナコインは、取引データ(トランザクション)の承認速度を高めるため、「Segwit(セグウィット)」を2017年4月27日に世界で初めて導入しました。ビットコインでSegwitが有効になったのは、その約4ヵ月後の8月23日になっています。
異なる暗号資産(仮想通貨)同士で取引できる「アトミックスワップ」もサポート
また2018年1月、モナコインはアトミックスワップに成功しました。アトミックスワップとは、異なる暗号資産(仮想通貨)同士で取引を行なう仕組みです。2020年3月5日現在、アトミックスワップを採用している暗号資産は限られているため、自由に取引できる状況とはいえないものの、モナコインが新しい技術への対応を進めている点は覚えておくべきでしょう。
送付時間や手数料を低減する「ライトニングネットワーク」
モナコインは、少額決済を実現するための技術ライトニングネットワークもサポートしています。ライトニングネットワークとは、本来のブロックチェーン(メインチェーン)とは別の部分(オフチェーン)に取引データを一時的に記録し、蓄積された取引の集計データだけをメインチェーンに記録するという仕組みです。なお、前述のSegwitはライトニングネットワークの実現に必要な技術となっています。
モナコインの今後、2020年の動向は?
2020年のモナコイン価格に影響しそうなトピックは、次回の半減期が8月31日頃に予定されていることです(2020年3月5日現在)。次回の半減期では、マイナーの採掘(マイニング)報酬が12.5MONAに減少します(現在は25MONA)。
半減期とは、一定期間ごとに暗号資産(仮想通貨)の採掘報酬が半減するという仕組みで、マイナーの収益のみならず暗号資産の価格動向にも影響します。例えば、前回の半減期(2017年7月16日)にはモナコイン価格が変動しており、次回も影響する可能性はありえます。モナコインの今後の動向について、次のコラムにまとめていますので、参考にするといいでしょう。
★参考コラム: モナコインの今後と将来性は? 2020年動向を詳しく解説
DMM Bitcoinでは、モナコインのレバレッジ取引が行える
DMM Bitcoinでは、2020年2月19日18時よりレバレッジ取引におけるモナコインの取り扱いを開始しました(現物取引でのMONAの扱いはなし)。
これによりDMM Bitcoinのレバレッジ取引では、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ステラ・ルーメン(XLM)、モナコイン(MONA)、ネム(XEM)、ライトコイン(LTC)、イーサクラシック(ETC)、ビットコインキャッシュ(BCH)と、国内最多9種類の暗号資産(仮想通貨)を扱うようになっています(2020年3月5日現在。国内暗号資産交換業者WEBサイト調べ)。
レバレッジ取引とは、一定額の資金(証拠金)を担保に、その資金よりも大きな金額で売買できる取引です。DMM Bitcoinのレバレッジ取引は、現物暗号資産(ここではMONA)を受け渡しせず、暗号資産を売買(新規注文と決済注文)した際の「差額の現金(日本円)のみ」を決済時に受け渡す、「差額決済」取引となっています。モナコイン(MONA)を直接入手・保有することなく取引を行い、利益を得られる可能性があるというわけです。
同時にレバレッジ取引は、わずかな価格変動でも損失が膨らむ可能性から、証拠金の金額を超える損失が生じるリスクがある点も覚えておきましょう。暗号資産は価格の変動幅(ボラティリティ)が大きく、ストップ高・ストップ安といった仕組みもないため、価格の上昇・下落が続く可能性がありえるのです。
モナコインまとめ
モナコインは、2014年に誕生した日本生まれの暗号資産(仮想通貨)です。日本発祥のためか国内での人気は高く、独自の電子掲示板が設置されていたり、有用な情報をまとめたポータルサイトなどが立ち上げられたりしています。モナコイン関連のスタンプラリーといったイベントを有志が開催、あるいは同人誌販売イベントでモナコインでの支払いを受け付けるグループが登場するなどの広がりを見せています。
DMM Bitcoinでは、モナコインのレバレッジ取引が2月19日から行えるようになりました。レバレッジ取引とは、損失時の決済に備える一定額の資金(証拠金)を担保に、その資金よりも大きな金額で売買できる取引です。暗号資産ならではの注意点・リスクはあるものの、モナコイン(MONA)を直接入手・保有することなく、利益を得られる可能性があります。
モナコインは、他の暗号資産よりも日本語による情報が比較的得やすく、暗号資産取引を始めたい初心者の方にとっても扱いやすいでしょう。
モナコインについて詳しく知りたい方は「モナコインの今後と将来性は?2020年動向を詳しく解説」もご参照ください。
※掲載されている内容は更新日時点の情報です。現在の情報とは異なる場合がございます。予めご了承ください。
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